埼玉県といえば、日本でもっとも“観光する場所がない”と定評のある県でおなじみですが、その話もすでに過去のことになりつつあります。いまや、日本でも有数のアニメロケ地として多くのファンが訪れる場所になりつつあるからです。
「クレヨンしんちゃん」の春日部市、「らき☆すた」の久喜市鷲宮、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の秩父市、「ヤマノススメ」の飯能市、「灼眼のシャナ」のさいたま市大宮、「レーカン!」の草加市など、まだまだほかにもたくさんあったりします。
で、埼玉県をあげてアニメの街にすべく、行政プロジェクトとして「埼玉県アニメの聖地化プロジェクト会議」なんていうのも発足しています。そのプロジェクトの一環として、今回取り上げる「アニ玉祭」があるわけです。
「アニ玉祭」は今年で3回目を数え、出展する地方自治体やメーカー、ショップ、団体なども増え、いち地方イベントからメジャーイベントまで昇格した感があります。今回のテーマは「アニメと観光」。埼玉県以外にもアニメのロケ地として、観光名所となった都市が参加していました。
今回の目玉のひとつである「THE NEXT GENERATION パトレイバー」のイングラム。近くで見ると大迫力でした。
埼玉新聞社はアニ玉祭でしか購入できないご当地アニメグッズを販売。
埼玉県物産観光協会は、4000円で5000円分使える埼玉物産観光券を販売。ご当地アニメ「浦和の調ちゃん」バージョンを用意。2種類あり、両方買うとクリアファイルが貰えました。
自衛隊埼玉地方協力本部も出展。レーションなどが展示してありました。
「境界のRINNE」の大きなポスターが目立っていたNHKさいたま放送局。
代々木アニメーション学院大宮校では、「それが声優!」を使ったアフレコ体験が行われていました。
「クレヨンしんちゃん」でお馴染みの春日部市。春日部市内でしか購入できない絵はがきセットを特別に販売していました。
アニメの聖地としては老舗中の老舗である「らき☆すた」の久喜市鷲宮。アニメ放送から8年経ったいまでも、客足の途絶えない聖地の鏡です。
いまいちばん注目度が高いと言っても過言ではないのが秩父市。「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」や「心が叫びたがってるんだ。」の舞台です。
「心が叫びたがってるんだ。」の監督や声優のサインが入った机も展示。
「ヤマノススメ」の舞台となった飯能市。登山がテーマのアニメらしく、登山入門の小冊子を用意。アニメの聖地としてだけでなく、飯能の山々の魅力も伝えています。
テレビ埼玉といえば当然、ご当地アニメ「浦和の調ちゃん」推し。全話収録のBDも販売していました。
もともと観光地と成立していた金沢の湯桶温泉ですが、「花咲くいろは」が放送されたことにより、客層が一変したとか。「湯桶ぼんぼり祭りは、アニメから始まったお祭りですが、長く続けてお祭りだけで成立させていきたいです。いつかはこの祭はアニメが起源だったんだと言えるくらいにしたい」とスタッフさんが語っていました。
富山県南砺市で展開されるショートアニメ「恋旅」。専用アプリを使えば、南砺市各エリアでアニメが視聴できる。
埼玉県に負けじとアニメ大国であることをアピールする東京都。立川、小金井、武蔵野、秋葉原と、アニメのロケ地となった場所は豊富。とくに「とある科学の超電磁砲」の立川は有名。
アニ玉祭と言えば「痛車」。これは「らき☆すた」仕様のサイドカー付きバイク。
痛車コンテストで優勝した「とある科学の超電磁砲」をテーマにした痛車。
メインステージでは終日、イベントを開催。A応Pなどさまざまなグループのライブも行われました。ほかにも有名声優が出演するトークイベントやライブもホール棟で開催されており、盛況でした。
文・写真/岡安 学