アウトドア
2022/8/6 6:45

ビギナー向けのテントや焚き火って? ベテランキャンパーがお悩みを解決

アウトドアのハイシーズンが到来! 暖かい気温につられて始めるキャンプビギナーが、これから増えてくるはず。楽しいアウトドアライフのスタートのはずが、キャンプビギナーはキャンプ場でそもそも何が必要で、どんなギアが良いのかわからない。ここでは、そんなお悩みにベテランキャンパーが応えながら、初心者でも扱いやすいギアをピックアップ!

※こちらは「GetNavi」 2022年6月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が教えます!

キャンプ好きライター

澄田直子さん

キャンプ歴16年のライター。3歳の子どもを連れて、ファミリーキャンプをエンジョイ中。

 

<Q1>

テントやタープを立てられるか不安……。

 

<A1>

「購入したギアの説明書を読み込んだり、設営動画を見たりすること。または、ワンタッチ式や1人でも組み立てられる簡単なタイプを選ぶのが良いでしょう。説明書は風で飛ばないよう、ファイルに入れて近くのモノに付けるのが◎」(澄田さん)

 

これ1つで居住空間が出来上がるタープ不要の2ルームテント

ハイランダー

アルミフレーム2ルームテント スタートパッケージ 500270

3万9980円

丈夫なアルミフレームを採用した2ルームテント。寝室用インナーテントのほか、リビング用のスペースがテント内部にあるためタープが不要だ。人数や天気などに合わせて、サイドパネルを3パターン変更できる。

 

[ベテランの視点]一体型テントだから配置に頭を悩ますストレスがゼロ!

「初心者にとってハードルが高いのがタープの設営。ピンと張れなかったり、位置が決まらなかったり……。一体型なら設営の時間がグッと短縮できます。シートやポールなどすべて揃ってこの価格は買い!」(澄田さん)

 

もっと簡単なタイプも!

【その1】T/C生地を採用したワンポールテント

フィールドア

ワンポールテントTC 400

2万3300円

フライシートに遮光性・難燃性・耐久性に優れたT/C生地を採用。インナーテントを取り外し、フライシートのみでリビングのようにも使える。フィールドで映えながら、ポール1本で簡単に組み立てられるのが魅力。

 

【その2】わずか1分で完成する初心者の心強い味方

ニューテックジャパン

カンタンタープ240 【本体・天幕セット】 KTNJ240

1万2155円

傘を開くように組み立てられるタープ。2人ならわずか1分で設営できる。UVカット90%の天幕は、耐水圧1000mmを誇り、晴天でも雨でも安心だ。キャンプやBBQ、庭作業、屋外でのイベント時などに重宝する。

 

これもマスト!

【その1】

ロゴス

パワーペグハンマー

5480円

ペグを地面に打ち込みやすいハンマー。握りやすいグリップと固定ベルトにより、安全にしっかりと振り下ろせる。ハンマーの反対側はペグ抜きになっており、深く差し込んだペグも軽い力で抜くことができる。

 

【その2】

エリッゼ

鍛造ペグ エリッゼステーク 28cm 8本セット

3608円

風で飛ばされないように、テントやタープに搭載するロープを地面に固定させるアイテム。砂利や石が混ざった固い地面でも入り込みが良く、抜けにくい。ロープで強く引っ張られる部分は、厚めに設計された強靭な仕様だ。

 

 

<Q2>

火の起こし方がわからない……。

 

<A2>

「BBQや焚き火をする際に欠かせない火起こしは、コツを覚えたら簡単。ポイントは薪も炭も煙突状に積み上げること。内部で上昇気流が起き、全体にすぐ火が回ります」(澄田さん)

 

薪の場合

内側に空気の通り道ができるよう、適度に間を空けながら薪を積み上げていく。着火剤を使う場合は小さな枝の上に着火剤を置き、周りに薪をくべる。

 

↑薪と薪の間に乾いた小枝を挟むと、火が起きやすい。乾いた枯れ葉でも◎

 

炭の場合

薪と同じように内側に空気が通るよう配置。着火剤を使う場合は、火が回るまで空気を送り込むこと。ガスバーナーを使えば短時間で簡単に着火できる。

 

↑炭火で調理する際は、火が落ち着き、炭の表面がやや白くなったらOK

 

【その1】薪でも炭でも簡単に着火する火起こし界の革命児

ユニフレーム

チャコスタII

4900円

周囲の穴から空気を取り入れ、上昇気流を発生させる燃焼システムを搭載。簡単かつ短時間の着火を実現した。炭のほか、薪の火起こしにも使える。ハンドルには、熱伝導しにくいφ5mmの鉄を採用。

 

[ベテランの視点]手間のかかる作業が一切不要になったコンパクトな火起こし器

「チャコスタIIに炭を投入し、火を付けて待機しているだけで着火。フーフーと息を吹いたり、うちわで仰いだりと大変な作業がありません。コンパクトに折りたたんで持ち運べるのもうれしいです!」(澄田さん)

 

【その2】アルミ製の網と炭がセットになった使い捨てグリル

カインズ

片付けラクラク木炭付きコンロ

498円

アルミ製の網と着火剤が染み込んだ炭がセットの使い捨てグリル。網の上から簡単に火を付けられ、10〜15分で調理に適した熾火に変わる。火力は1時間ほど持続するので、野菜や肉を焼くにも十分だ。使用後はそのまま捨てられる。

 

[ベテランの視点]かさばるギアを使わずお手軽BBQが叶う

「焼き鳥ほどの大きさのお肉なら本品で十分。キャンプ場に炭やBBQグリルなどを持ち運ぶのが面倒なときに愛用しています。キャンプはもちろん、屋上やベランダ、庭でも活躍。使用後は捨てられるので、後片付けがラクです!」(澄田さん)

 

【その3】逆さにしても生火が出ない安全な瞬間気化方式を採用

SOTO

フィールドチャッカー ST-450

2200円

瞬間気化方式を装備したガスバーナー。カセットガス式ながら点火直後に本体を逆さにしても生火が発生しない安全設計だ。また、空気調整レバーによりソフトな900℃〜集中炎1300℃の調節ができる。

 

[ベテランの視点]火起こしや料理時に活用1台2役のバーナー

「バーナーが1つあれば着火剤なしでラクに炭や薪で火が起こせます。さらに魚や肉に焼き目を付けたり、あぶったり、砂糖に焦げ目をつけてクリームブリュレなどのデザートも簡単に作れたりと料理時にも大活躍。キャンプ飯をより楽しめます」(澄田さん)

 

これもマスト!

ワークマン

EXTRAGUARD TAKIBI 牛床革手袋

980円

耐摩耗性・耐熱性に優れた柔らかい牛床革手袋。テント設営時、火起こしなどで負いやすい火傷や打撲、裂傷から守ってくれる。革特有のニオイが手に移りにくい内綿加工なので使い勝手も良い。

 

 

<Q3>

焚き火するにはどんなアイテムが必要?

 

<A3>

「多くのキャンプ場では直火の焚き火は禁止なので、焚き火台が必要不可欠。さらにダッチオーブンなどを乗せて調理もできるタイプが望ましいです。遊びに行くキャンプ場の公式HPで焚き火ができるかチェックするのもお忘れなく」(澄田さん)

 

【その1】調理用としても使える利便性に優れた焚き火台

ロゴス

ロゴス ザ ピラミッドTAKIBI M

9300円

耐荷重10kgのゴトクが付属し、調理も楽しめる焚き火台。灰受け皿を下部に装備しており、落ちた灰で芝生を傷めることがなく環境にもやさしい。パーツを重ねるだけなので、約10秒で簡単に組み立てられる。

 

[ベテランの視点]オプションパーツで自分好みにアレンジ

「ゴトクや串焼きプレートなど基本装備が充実しているだけでなく、焼き網や囲炉裏テーブルなど別売のオプションパーツも豊富。自分の好きなようにカスタムできます。また、トライポッドを使えばアウトドア料理の幅がグンと広がります!」(澄田さん)

 

併せてこれも!

カインズ

持ち運びに便利なトライポッド

3980円

焚き火台の周りに設置し、付属のチェーンにダッチオーブンなどの調理器具を吊り下げて使用。火力はチェーンの長さで調節できる。耐荷重20kgと、大型のダッチオーブンも問題なく使えるのも魅力。

 

【その2】火が付きやすくキレイに燃焼するネット式

コメリ

ナチュラルシーズン ネット式焚火台

2280円

通気性が良く、薪が燃えやすいネット式を採用。細かい網目により、火や灰が地面に落ちにくいのも特徴だ。使用後は水洗いして、キレイな状態で保管できる。スタンドからネットを外して収納できるため、コンパクトに持ち運ぶことが可能。

 

[ベテランの視点]超軽量ながらしっかりとした頑丈さも両立

「本体部がネットタイプなので約1.16kgと超軽量。組み立てるとしっかりとした作りで、問題なく焚き火が楽しめます。同ブランドのトライポッド(3480円)と併せれば調理も可能です。これで2000円台とはコスパ最強!」(澄田さん)

 

これもマスト!

Can★Do

防火シート

550円

焚き火台の下に敷く防火シート。素材には高い耐熱性のグラスファイバーを使用し、火の粉で芝生やウッドデッキなどが焦げるのを防いでくれる。卓上コンロや1〜2人用の小型グリルで使いやすいサイズ。

 

 

<Q4>

キャンプ場で料理するには何が必要?

 

<A4>

「ダッチオーブンやスキレットなどを利用すると格段にアウトドア感がアップ。自宅のガス火やIHで使用できるモノが多いので持っておいて損なし。ですが、鉄鋳物はサビやすいため使う前に必ずシーズニングを!」(澄田さん)

 

スキレットになる万能フタとダッチオーブンで料理を格上げ!

ニトリ

フタがスキレットになるダッチオーブン(18cm)

2490円

スキレットとしても活躍するフタを備えたダッチオーブン。煮る・蒸す・焼く・燻すなど多彩な料理を楽しめる。容量1.5Lと、2〜3人ぶんに最適なサイズだ。フラット形状のフタはプレート調理にも◎。

 

[ベテランの視点]ほったらかしにすることで旨みが凝縮した一品に

「ダッチオーブンの調理は、材料を入れてフタをして火にかけるだけ。じんわりと熱が食材に伝わることで旨みが凝縮され、おいしい一品に仕上がります。1本で味が決まるミックススパイスも便利!」(澄田さん)

 

アウトドア用スパイスを活用するともっと手軽!

中村食肉

マキシマム

540円

宮崎県の精肉店「中村食肉」が開発。塩、トウガラシ、カツオエキスなどが入っている。肉やチャーハンに使えば、旨みが引き立つ一品に。

 

<Q5>

キャンプ場で電化製品は使える?

 

<A5>

「電源サイトは増えていますが、サイト数が少なく人気なため予約できないことも。ポータブル電源があればサイトを選ばずに電化製品を使えます」(澄田さん)

 

3~6日間の使用に耐える 防災の専門家が認めた電源

Jackery

Jackery ポータブル電源 1500 PTB152

17万9800円

一般社団法人防災安全協会の推奨モデル。小型だが1534Whあり、3〜6日間の使用に耐える。一般的な家電に給電可能なAC100Vコンセントを3口搭載。Quick Charge 3.0を備え、ノートPCなどを急速に充電できる。

SPEC●容量:1534Wh●定格出力:1800W●AC出力:300V/18A,60Hz●シガーソケット:12V/10A●サイズ/質量:W355×H253×D265mm/16kg

 

[ベテランの視点]ソーラーパネルを揃えれば太陽光での充電も可能に

「不便なキャンプも良いですが、電源を使うだけでQoCが爆上がり。調理家電を使用すれば、ちょっとした料理もワンランクアップします。別売りのソーラーパネル(1万8800円)があれば、太陽光で充電できてエコ!」(澄田さん)

 

 

<Q6>

クーラーボックスは必要?

 

<A6>

「食材が傷まないように冷やしておくクーラーボックスは必須。保冷力が高いハードタイプが良いが、1〜2日のキャンプなら軽量なソフトクーラーがオススメです」(澄田さん)

 

外気温49℃でも約24時間氷が溶けない断熱材を採用

ビッグウイング

AO Coolers 12パック キャンバスソフトクーラー ウッドランドカモ

1万560円(写真左)

驚異の保冷力を備える、ソフトクーラーの最高峰。内部の断熱材の厚みは1.9cmで、高密度の独立気泡フォームを採用した。氷なら外気温49℃のなかでも約24時間維持できる。頑丈なキャンバス生地なのも安心。

 

[ベテランの視点]圧倒的な保冷力で他の追随を許さない

「薄くたためるのがソフトクーラーのメリットですが、一般的に保冷力が弱いのが難点。しかし本品は圧倒的な保冷力を備えています。サイドのバックルを外せばトートスタイルになり、背の高いワインも収納可能。抜群な機能性でこの価格は驚きです!」(澄田さん)

 

 

<Q7>

キャンプ場で使いやすいライトは?

 

<A7>

「ライトは光量の強いランタンや懐中電灯をいくつか用意しておくと良いでしょう。テント内では明かりが安全に長時間持続するLEDライトがイチオシです」(澄田さん)

 

最長3日間照らし続けるソーラー充電式ランタン

キャリー ザ サン

Medium

4180円

太陽光を利用するソーラー充電式のランタン。フル充電で10〜72時間使用できる。本体に織り込まれた糸が光を拡散するため、小型ながら十分に明るい。

 

[ベテランの視点]繊細な見た目によらず丈夫で長く愛用できる

「折りたたむと厚さ約1.2cmになり、約86gと軽いためカバンの隙間などに収納可能。繊細な見た目ですが、丈夫なヨットのセイル生地なので壊れにくいです。防塵防水仕様 IP67とタフで頼れる存在」(澄田さん)

 

 

<Q8>

モノをキレイに収納するには?

 

<A8>

「キャンプでは細々としたモノが散乱しがち。そのときはラックを活用しましょう。食器や調理道具を並べれば、オシャレなディスプレイのように整理できます」(澄田さん)

 

キャンパーに愛される木製ラックのベストセラー

コーナン

コーナンラック 折り畳み式木製ラック W460(3段) ナチュラル

2508円

多くのキャンパーが愛用する、木製ラックの定番品。3段で約2kgと持ち運びがしやすい。簡単に組み立てられ、不使用時には小さく折りたためる。

 

[ベテランの視点]ラックを置くだけで細かなグッズの紛失が軽減する

「カトラリーや食器、小さいギアはキャンプ場で失くしがち。細かなモノをまとめてラックに収納しておくと、紛失を防げます。ナチュラルなウッドテイストなので、温かみのあるサイトを演出できます」(澄田さん)

 

 

<Q9>

外でぐっすりと眠れるか心配……。

 

<A9>

「睡眠時に『地面が固くて身体が痛い』や『寒くて眠れなかった』という経験からキャンプ嫌いになる人が多いです。そこでコット(簡易ベッド)や寝袋などで快適な環境を確保しましょう。睡眠ギアをケチると良いことがありません!」(澄田さん)

 

【その1】春先から秋口まで使える適正温度5℃に対応

ロゴス

丸洗い寝袋・5(LOGOS LAND)

オープン価格

適正温度5℃に対応し、春先から秋口まで活躍するシュラフ。本品同士を連結すればダブルサイズにでき、親子で添い寝するにもピッタリだ。収納袋が付属。

 

[ベテランの視点]汗や汚れを気にしないイージーケア仕様

「軽くて保温性が高い羽毛製のシュラフは自宅では洗えないのが不便。本品は汚れたら気軽に洗えるので、いつでも気持ち良く使えます。約W80×D190cmと窮屈さがなく、寝返りもしやすいです!」(澄田さん)

 

【その2】どんな地面に設置しても快適な睡眠を叶える

DOD

バッグインベッド

1万864円

約2.6kgという驚きの軽さを実現。地面と座面にわずかな隙間を設けたことで、冷たさを感じにくい。地面のコンディションに左右されず快適に眠れる。

 

[ベテランの視点]人数ぶんのコットを備えてもかさばらないサイズ

「コットかインフレーターマットは、快眠のためにマストで用意したいアイテム。一般的なコットはかさばるのですが、本品は付属の収納袋にコンパクトに入れられます。人数ぶん揃えることも可能!」(澄田さん)

 

【その3】空気の注入加減で好みの寝心地に調節可能

サーマレスト

エアヘッドピロー

5280円

空気注入式の枕。空気の入れ具合によって好みの高さや弾力に調整できる。使用時は約W28×H10×D39cmで、収納時は手のひらに収まるサイズを実現。

 

[ベテランの視点]しっかり頭を包み込んで抜群な安定感を備える枕

「枕だけは自宅で使っているものを持参するというベテランキャンパーもいるほど、枕は重要。本品はしっかりと頭をホールドしてくれる安定感が魅力です。サラッとした肌触りの良い起毛素材のカバーは洗濯もOK」(澄田さん)