とってもおかしい、いや悲しいオウンゴールが先日、ドイツのブンデスリーガで生まれた。日本代表MF長谷部誠も出場した試合でのことだ。
対戦したのはRBライプツィヒとフランクフルト。RBライプツィヒは今シーズン初めて1部リーグに昇格してきたクラブながら、レッドブル社の潤沢な資金を得ていきなり優勝争いを展開している。
ドイツでは原則として親会社の名前をクラブ名に入れてはならないため、「芝生の球技」を意味する造語「RasenBallsport」から強引にRBと付けた同クラブにはアンチがかなり多い。ただ、ピッチ上でのパフォーマンスは昇格組とは思えない素晴らしく、ドイツのサッカーファンは複雑な心境で彼らの快進撃を見つめている。
そんな彼らが迎えた冬休み明けの初戦において、衝撃のプレーが飛び出した。対戦したフランクフルトのGKルカーシュ・フラデツキーが、なんと開始わずか3分で退場したのだ。
しかも、退場の経緯がかなり“残念”だった。
DFラインの裏へ出てきたボールに対して飛び出すかどうか迷った結果、足を滑らせて転んでしまったフラデツキー。そしてこのままでは相手に抜かれると考え、思わずボールを掴んだ。これは完全にアウトー!
主審は迷わずレッドカードを提示。チームメイトの長谷部(20番)もがっくりしている様子がうかがえる……。
開始131秒での退場はブンデスリーガ54年の歴史において、GKとしての最速記録。リーグ史上最速退場は、2010年にケルンDFユースフ・ムハンマドが記録した93秒であり、フラデツキーはそれに次ぐ2位とのことだ。
結局試合はRBライプツィヒが3-0で勝利。試合後、フランクフルトのニコ・コヴァチ監督は「ルカーシュへのレッドは正しかった。(代役として投入されたオーストリア人GK)ハインツ・リンドナーはとてもいい仕事をしたよ」と話していたという。