インスタポンプフューリーやフロートライドなど、常に革新的なシューズを生み出してきたリーボック。そんな同社が2018年3月、満を持して発売を開始したのが、ランニング/トレーニングシューズ「FAST FLEXWEAVE(ファスト フレックスウィーブ)」です。その特徴について語るべきポイントは多いですが、まずは次の動画をご覧ください(動画のフル版も記事後半で視聴できます)。
早送りでは!? と見まがうこちらの動画は、「FAST FLEXWEAVE」の発表会にて披露された、世界最速のフットワークを持つ男と呼ばれるルイス・バディージョ氏のパフォーマンスです。ここからは、この神業ともいうべきパフォーマンスを引き出すシューズとそのテクノロジーについて、詳しくご紹介していきましょう!
無限の可能性を秘めた“8の字構造”のアッパー
今回のシューズの核となるのは、8の字構造の織りに着目した独自の新アッパーテクノロジー「Flexweave(フレックスウィーブ)」。1枚布構造でありながら、シューズの部位によって自由自在に柔軟性や通気性、強度、サポート性を変えることに成功したと言います。
この技術を採用した最初のシューズである「FAST FLEXWEAVE」では具体的に、柔軟性が必要とされる前足部には横糸に柔らかい繊維を用い、織り目の密度を大きくすることで足指を動かしやすいよう工夫。一方、中足部やヒール部分にかけては横糸を丈夫な繊維に変えつつ、織り目も高密度にすることで、サポート性や耐久性を高めています。
発表会でこの「Flexweave」について解説してくれたリーボック グローバル ゼネラルマネージャー ランニング担当のScott Daley氏は、使用する繊維を変えることでさまざまなカスタマイズが可能な点を指し、「『Flexweave』の可能性は無限大だ」と胸を張って語っていました。
世界最速のフットワークを持つ男、来日
「Flexweave」を採用した本作のウリは、縦横無尽な動きに対応できる点です。それをデモンストレーションすべく、発表会では世界最速のフットワークを持つと呼ばれるルイス・バディージョ氏、クロスフィットトレーナー/モデルとしても活躍するAYAさん、総合格闘家の堀口恭司さんが登壇。会場内に設けられたアジリティトレーニングコースのタイムトライアルに挑戦しました。
最初にタイムトライアルに挑戦した堀口さん、続いて挑戦したAYAさんも、筆者からすれば相当に速かったのですが、最後に登場したルイス氏のパフォーマンスはまさに圧巻。それが冒頭の動画なのですが、今度はフルサイズ版でご覧ください。
動きがわかりやすいよう、ところどころスローに編集していますが、早送りにはしていません。あまりに速すぎて、会場でも大きなどよめきが起きていました。当然、今回のデモンストレーションは「FAST FLEXWEAVE」を履いて行われたのですが、その魅力についてルイス氏は「(スピードが上がっても動きを自由にコントロールでき、)自分のやりたいことを叶えるシューズだ」と表現していました。
革新的なテクノロジーを採用した「FAST FLEXWEAVE」ですが、実売価格は9990円(税別)。実際にその履き心地を体験してしまった身としては、かなりリーズナブルな印象を受けます。履くだけで自然と気分が盛り上がる本モデルなら、やろうと思うだけでなかなか実行に移せていない朝ランも習慣化できるかも? と真剣に導入を検討しているところです。
撮影/我妻慶一