筆記具メーカーのゼブラは、2016年3月に全国の左利きの人104名を対象に、左利きの悩みの実態について調査しました。日本人の約1割といわれる左利きの人たちは、左利きであることの利点と不便をどう感じているのか、その実情がわかりました。
左利きのメリット1位は「個性的と思われる」こと
左利きはよく「スポーツで有利」、「天才型の有名人が多く頭が良さそう」などと好印象を持たれることがある一方、現実はドアノブや自動販売機、改札など右利き目線で作られているモノが多く、生活上不便なことも多いようです。特に刃の向きが逆になってしまう「はさみやカッター」など、毎日のように使う「文房具」に多くの左利きが不便を感じているようです。
今回の結果で3割以上の左利きが使いにくいと答えたのが「ボールペン」でした。特に最近人気の高い水性ボールペンはインクの乾きが遅いため、書きながら手でこすってしまい、書いた文字で手が汚れてしまうと6割の左利きが感じているようです。そのため、手が紙につかないように少し浮かせて書く「浮かし持ち」、字を避けた位置に手を置く「まわりこみ」、手の下に紙をひく「紙ばさみ」、紙を斜めにする「ななめおくり」など、書き方に工夫していることが分かりました。
最近は、左利きを「個性」と捉え、矯正をしない人が増えているようです。実際、はさみ、カッター、定規、鉛筆などの文房具は左利き商品も発売されています。
そこで、ゼブラでは、インクの乾きが早く、書いた直後に手が触れても汚れないといった左利きにオススメのジェルボールペン「サラサドライ」を2016年2月に発売しました。超速乾性のドライジェルインクを採用しており、書き進めても手にインクが付くことがありません。
以上、左利きのメリットとデメリットが具体的にわかる興味深い調査でした。「天才肌に見られる」という点は、能力の高い人には有利かもしれませんが、そうでもない人にとってはハードルが上がるだけの可能性も。また、字を書く際の涙ぐましいまでの努力や、「急須でお茶が入れづらい」「自動改札が使いにくい」など、「そういえば!」な苦悩があるのもわかりました。今回の調査で、左利きの人に対する見る目も変わったのではないでしょうか。
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