秋が深まってくると、書店や文房具店の棚を賑わせる“来年の手帳”のコーナー。手帳専業メーカーだけでなく、文具メーカー、雑貨やキャラクター商品を扱うメーカーなどから登場する手帳は、実にさまざまです。今回は、一年を通して手帳や手帳まわりのものが揃う「銀座 伊東屋 本店」4階の手帳フロアで、近年の売れ筋の傾向とおすすめの手帳について教えてもらいました。
手帳に何を書き留めたいか?
毎日持ち歩く手帳に、何を書き込みたいでしょうか? 月間のスケジュールだけ見られればいい、メモ帳としても使いたい、日記を書き込みたい、一日のことを時間軸で細かく書きたい、など。自分は手帳にどのような機能を求めているのか、まずは検討してみましょう。
「手帳は、人によって使い方や使い勝手に大きな差が出るものです。買ってみたもののなんとなく使いにくいと思ったら、迷わず新しい手帳を買い直しましょう。手帳に書き込むことが大切なのではなく、いかに見やすく使いやすいものを持ち、実生活に役立てるかです。無理して使い続けていてもいいことはありません」(銀座 伊東屋 4階手帳フロア/橋本たまきさん、以下同)
マンスリーカレンダーは月曜始まりか日曜始まりか?
どのような手帳にもたいていはあるのが、見開き2ページで一か月分のスケジュールが書き込めるマンスリーカレンダーのページです。
「手帳業界では、ビジネスでお使いになる方が多いことがあって、月曜日が先頭の月曜始まりが主流です。ただし、壁に貼るようなカレンダーは日曜始まりのものが多く、好みが分かれるところですが、日曜始まりの手帳のバリエーションは、あまり多くありません。また、1月始まりのものと4月始まりのものがあり、“年度で動く”タイプのお仕事の方は、4月始まりを購入するという選択肢もありますよ」
トレンドは複数のプロジェクトが見渡せる“ガントチャート”
近年、手帳業界で流行しているのが、ガントチャートタイプの手帳です。ガントチャートとは、左から右に日付が並び、長期間に渡る複数の予定や行程、プロジェクトなどを一括管理できるというもの。
「アメリカ人のガントさんという、工場経営者が考えたプロジェクト管理の方法で、2013年からじわじわと広まり、今や空前のブームと言っていいでしょう。現在では、このチャートが付いているものを探される方が多くいらっしゃいます。月間カレンダーとガントチャートがある、というものが売れ筋になってきていますね。
プロジェクトごとにスケジュールを書くという使い方以外にも、『ヨーグルトを食べる』『朝のストレッチ』などと習慣を書き込んで、日付のところには◯×を記しておく“ハビットトラッカー”のように使うこともできます」
チェックすべきポイント、トレンドを押さえたところで、早速、銀座 伊東屋がオススメする2020年版の新作手帳を見ていきましょう。
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銀座 伊東屋がおすすめする2020年版新作手帳
1. 問い合わせが殺到したダイゴーの人気手帳
ダイゴー「アポイントチャートシリーズ」
700円+税(B6)、800円+税(A5)、1100円+税(B5)
月間カレンダーとガントチャートがついた薄型の手帳は、レイアウトや表紙の色が各2種類あります。見開きで月間スケジュールとガントチャートが同時に見られるものや、それぞれがゆったり見渡せるものも。いずれもA5、B6、B5とサイズが3種類あります。「薄くて軽く、必要最低限の機能がしっかり入っています。登場したばかりのときは問い合わせが殺到するほどの人気で、今もリピーターの方が多くいらっしゃいます。お客さまの要望によってサイズも豊富になり、さらに選びやすくなりました。何を買ったらよいかわからないという方に、ひとまずこれを使ってみてはどうでしょう、とオススメしているものです」
2. ハードカバーで丈夫な伊東屋オリジナル手帳
伊東屋「カラーチャート クロスカバーダイアリー」
1900円+税(A6)、2200円+税(A5)
伊東屋オリジナルの手帳は、本のようにしっかりとしたハードカバーのタイプ。「月間スケジュールとガントチャートに加え、日ごとの時間管理ができる週間バーチカルページがついているので、一日のタイムスケジュールをしっかり書きたい人にオススメです。A5とA6サイズがあり、毎年マイナーチェンジをしながら社内のデザイナーが制作しています。色展開が豊富でデザインもスッキリしていて、シンプルなものをお求めの方にぴったりです」
3. 鮮やかな表紙で人気のノートが定番手帳に
デルフォニックス「ロルバーンノートダイアリー」
700円+税(B6)、900円+税(A5)
リング式やノート式、薄型のものから厚手のものまで、さまざまな種類展開のあるロルバーンは、時計からはじまった国産メーカーです。「月間スケジュールに加えてガントチャートを取り入れたこちらのタイプは薄型で、荷物がかさばるのが嫌な方やクラッチバッグなどをお持ちになる方にもオススメです。最近では、日記やメモはスマートフォンなどで管理し、デジタルとアナログをじょうずに使い分けている方が多いので、スケジュールだけ把握できる、このようなタイプには一定の人気があります」
4. 自身の“本”を作るように手帳を完成させる
コクヨ「ジブン手帳」
3200円+税(Biz)、3800円+税(ファーストキットスタンダード)
大手広告代理店のコピーライターである佐久間英彰さんが自らデザインした手帳。右側の「ファーストキットスタンダード」は、自分史をつくるように書き込める別冊「LIFE」つき。「さまざまな方が使ったジブン手帳を掲載したガイドブックも発売され、アイデア次第でいろいろな使い方ができる自由度の高い手帳です。固定ファンが多く、かなりの人気があります。予定や進行管理だけでなく、これまでの軌跡やこれからやりたいことなど、ライフログを記入していけます。左側は中の印刷色のトーンを落としたビジネスタイプBizです」
5. デザインと製本の仕方で使いやすさ抜群
枻出版「ESダイアリー レフト型」
1700円+税(B6)、1900円+税(A5)
出版社が制作した手帳とあって、どのページでも180度しっかり開く綴じ方を採用し、にじみや色移りのない紙で作られるなど、製本のこだわりが感じられる手帳です。「枻出版の書籍のほとんどを手がけるデザイナー集団が作っているので、フォントも美しく、デザインセンスは抜群です。週間スケジュールは、片面がカレンダーに、もう片面はメモといういちばん人気のあるレイアウトです」
6. 一日一日を丁寧にたくさん綴れる手帳
マークス「EDiT」
1800円+税(B7)
1日1ページ手帳、と謳っているこちらの手帳は、“人生の設計図づくりができる”と言ってもいいほど、充実した内容です。「月次で目標設定をしたりToDoリストを作ったり、年間を通して毎月のイベントを書き込めたり……。有言実行したい方は、このノートに書いていくことでなりたい自分に向けて進んでいけるような手帳です。サイズ展開が豊富で、いちばん大きいものがA5、いちばん小さいこのサイズは スマートフォンより小さなB7版で、ポーチなど小さなバッグを持つ女性にもお使いいただけます」
では、日曜始まりの手帳を探したい、手帳といっしょにペンなど小物を持ち運びたい、という人のために。最後に、便利なアイテムを紹介します。
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日曜始まりを探すなら高橋書店をチェック
高橋書店をはじめとする手帳メーカーならではの特徴が、日曜始まりのものがあるということ。
高橋書店「ミアクレール506 B6」
1100円+税
“手帳は高橋”のキャッチコピーで知られる手帳メーカーのレーベル、ミアクレール。元気が出るようなビビットなカラーで、仕事への意欲も増します。「こちらのミアクレールシリーズは日曜と月曜、どちらの用意があるので、お好みの方をお選びいただけます。メモがたっぷりついているので、使い方を自由に考えていただくことができます」
手帳と合わせて持ちやすいペンケース
ノートタイプの手帳にはペンホルダーがついていないことが多いのですが、バンドでつけられるペンケースならペン数本に付箋など小物も忍ばせられ、便利です。
伊東屋「カラーチャート バンド付きペンケース」
2100円+税(A5)、1900円+税(A6)
「手帳に何か書き込むときって急いでいたり、とりあえずメモしておきたかったりしますよね。ペンが一緒にあればすぐに取り出せてバッグの中で迷子になることもありません」
今年も残りわずか。来年の目標や年間計画を立てて、新しい手帳に書き込んでみましょう。使い心地のいい手帳は優秀な秘書にもなります。新たな一年があなたの飛躍につながるよう、自分らしい手帳を選んでみてください。
【店舗情報】
銀座 伊東屋 本店
所在地:東京都中央区銀座2-7-15
電話番号:03-3561-8311
営業時間:10:00〜20:00
定休日:年中無休
https://www.ito-ya.co.jp/ginza/
伊東屋オンライン
https://store.ito-ya.co.jp/
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