ボードゲーム「枯山水」が大ヒットし、品薄状態が続いています。本作は90年代のドイツゲームのテイストを持つ作品を募集したコンペティション「東京ドイツゲーム賞」の大賞受賞作を商品化したもの。ゲームは2~4人用でプレイヤーは禅僧となり、個人ボードに砂紋の描かれたタイルを敷き、庭石を置いて、いかに美しい庭園を作れるかを競い合います。ゲームをプレイした誰もがリアルな庭石に驚くはず!
8100円もするボードゲームが売上1400セットの大ヒット!
ニューゲームズオーダー 枯山水
8100円
「第1回東京ドイツゲーム賞」の大賞受賞作を商品化。枯山水とは、水を使わずに自然山水の美を表現した日本庭園の一様式です。プレイヤーは禅僧となって「座禅」を組んで得た「徳」を使いながら美しい庭園作りを目指します。石の置き方やタイルに描かれた砂紋によって得点が入るため、タイルを奪い合う駆け引きが発生。ボーナスが入る「名庭園カード」や特殊効果を発動する「作庭家カード」があります。
本作には石膏製庭石が、25個付属。立石など実在する5種類の庭石は質感を出すペイントが手作業で施され、その細かすぎるこだわりがウケています。
個人ボードに砂紋の描かれたタイルを敷き、庭石を置いて造園します。
「枯山水」の3つのスゴさ
スゴさ1つ目 販売数1460セット!
社員が休日返上で作業を続け、月150セットを製作。2014年11月の発売開始から2015年5月までに1460セットを出荷したが現在も品薄状態が続いており、現在は「枯山水」新装版が2015年8月中旬発売予定となっています。
スゴさ2つ目 価格は8100円!
プレイした人がSNSに写真を上げることで、渋すぎるパッケージと世界観に注目が集まり人気に火が着きました。8100円というやや高額の価格設定さえも、話題のひとつに。
スゴさ3つ目 メディア注目
2015年3月、朝日新聞が同作を掲載。それを皮切りに、報道系などの多くのテレビ番組が「徳」ポイント、わびさびなどのワードを用いてその世界観を紹介しました。
石膏製の石をゲームに使用するこの奇抜なアイデアについて、発行元のニューゲームズオーダーの吉田恒平さんに話を聞きました。
「じつはゲームの作者である山田空太さんの応募用の試作品に、すでに手作りの庭石が入っていたんです。作者が生み出したデザインをいじるのは趣旨に反する。だから製品版でも1つずつ手作業で作るように心掛けました」
そのこだわりが世間の注目を集めることとなり、遊んだ人たちが撮影した庭園の写真がSNSで拡散されて話題に。その後、新聞、テレビといった大手メディアにこぞって取り上げられたのが大ヒットした理由といえるでしょう。