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2018/6/10 11:00

「モンキー」の復活が待ちきれない人のための基本情報おさらい

半世紀近く愛され続け、昨年8月にその歴史に一度幕を下ろした「ホンダ モンキー」。伝説の名機が、7月12日に125ccへとパワーアップを遂げて復活します。ここでは、そんな大注目のモデルを改めて紹介します。

 

遊び心のあるデザインはそのままで125ccにパワーアップして復活!

ホンダ

モンキー 125

39万9600円〜43万2000円

遊び心のあるデザインを踏襲しつつ、パワフルかつ扱いやすい125㏄エンジンを搭載したことで利便性と快適性がアップ。バネ下重量を軽減する倒立フロントフォークやディスクブレーキを採用し、安全性も確保されています。

SPEC●全長×全幅×全高:1710×755×1030㎜●車両重量:105㎏●パワーユニット:124㏄空冷4ストロークOHC単気筒エンジン●最高出力:9.4PS/7000rpm●最大トルク:1.1㎏-m/5250rpm●カタログ燃費:67.1㎞/ℓ

 

スタイルを踏襲しながら走行性能は革新的に進化

1967年に国内向け市販モデルが登場して以来、ホンダ・モンキーはクラシカルでキュートなフォルムと高い機動力で、若者を中心にヒット。原動機付き自転車の先駆けとして、約50年にわたって愛されてきました。昨年8月にその歴史に幕を下ろし、いまだ余韻も残るなか、125㏄にパワーアップしたモンキー 125が発表されました。

 

注目は、革新的に進化した走行性能。エンジンは空冷式の4ストローク単気筒に4速マニュアルトランスミッションを組み合わせ、痛快な走りを楽しめます。また、電子制御により理想的な燃焼をアシストする技術を採用し、効率の良いエンジンのパフォーマンスを実現。さらに、上位モデルのブレーキシステムには、高精度な制動を実現するABSを装備しています。

 

↑パールネビュラレッドとバナナイエローの2色展開。125ccとなりましたがレトロポップなデザインはそのままです

 

一方で、車両はやや大型化したものの、元々の魅力であるクラシカルなデザインを踏襲。ヘッドライトやフューエルタンク、サイドカバー、シートなどに見られる「モンキーらしさ」は健在で、オールドファンも納得できる仕上がりです。

 

運転には小型二輪免許が必要となりましたが、原付のように時速30㎞の速度制限や二段階右折を必要としない点は、特に都市部において大きなメリット。また、自家用車を所有する人なら「ファミリーバイク特約」を使えば、125㏄以下のバイクは格安の保険料で済むことも購入への追い風となります。

■今回のモンキーはここが進化!

その1「ヘッドライト」

クラシックスタイルでも最新のLEDを採用

独立した小型のヘッドライトケースはクラシカルなスタイルですが、LEDはロー/ハイビームの切り替えに対応する最新のものを採用。視認性を確保しています。

 

その2「タイヤ&ホイール」

快適さとキビキビとした走りを両立

“モンキーらしい”12インチの極太タイヤを、Y字スポークデザインのアルミキャストホイールにセット。快適な乗り心地でリラックスしながらも、キビキビした走りを楽しめます。

 

その3「フューエルタンク」

定番の台形デザインは容量を確保

丸みを帯びたユニークな台形デザインは、1967年のZ50Mから続く定番スタイル。ウイングマークをあしらったエンブレムが特徴です。容量は5.6ℓで、カタログ上は約376㎞走行可能となっています。

 

その4「シート」

厚さと広さを確保して座り心地は快適

125㏄となりましたが乗車定員は1名のままとしてデザインをキープ。タックロールデザインで厚みのあるクッションは座り心地が良く、座面の広さも魅力です。

 

その5「サスペンション」

最新技術の採用で快適な走りを実現

スチール製モノバックボーンフレームを基本に、倒立式のフロントフォークとツインリアショックを採用。路面への優れた追従性を実現し、様々なシーンで快適な走りを楽しめます。

 

その6「ブレーキ」

安心感のある安定した制動フィール

フロント・リアともに油圧式のディスクブレーキ。上級モデルでは、フロントのみABS(アンチロック・ブレーキ・システム)を採用し、より安心感のある制動力を発揮できます。

 

その7「エンジン」

ストレスのない加速を実現する

125㏄となった空冷式4ストロークOHCエンジンは、単気筒ならではの広域に渡るトルクフルな出力特性で、ストレスのない加速を実現。痛快な走りと、経済性・環境性を両立します。

■知られザル、モンキーの進化の歴史

モンキーのルーツは、かつてホンダ系列の企業が運営していた遊園地・多摩テックの遊具にあります。60年近くにおよぶ進化の歴史をたどりました。

 

【1961年発売】子どもから人気を博した“始祖”

Z100

テーマパークの遊具として製造されたモンキーの“始祖”。5インチのタイヤをリジットフレームに搭載しています。子どもたちから絶大な人気を誇りました。

 

【1963年発売】道走行仕様は海外でヒット

CZ100

公道での走行に対応させたモデルチェンジ版。翌64年から行った海外への輸出販売が好評だったことから、国内向け仕様の開発が始まりました。

 

【1967年発売】国内向け初の市販モデル

Z50M

国内の公道向けとして登場した初代市販モデル。初めて「モンキー」と名付けられました。5インチタイヤにリジッドサスという構成で、エンジンは50㏄です。

 

【1969年発売】車体が大型化しパワーアップ

Z50A

ハンドルの折りたたみ機構を継続しつつ、車体を大型化。タイヤサイズも8インチに拡大され、エンジン最高出力は2.6PSへとパワーアップしました。

 

【1970年発売】フロントフォークが脱着可能に

Z50Z

Z50Aがベースのマイナーチェンジモデル。フロントフォークが脱着式となり、リアブレーキが右ペダルへと変更されました。マフラーはアップタイプに。

 

【1978年発売】約30年に渡るロングセラーに

Z50J-I

ティアドロップ型5ℓ燃料タンクを搭載。発売以降、約30年に渡ってロングセラーモデルとして活躍します。同時期に兄弟モデルのゴリラが登場しました。

 

【2009年発売】排出ガス規制に対応した最後の小猿

JBH-AB27

07年に施行された排出ガス規制に適合させるため、約30年ぶりにフルモデルチェンジを果たした最後の“小猿”。17年夏に惜しまれつつ生産終了しました。