【新型12000系②】ここがおしゃれ!ハマのネイビーブルー電車
かしわ台車両センターで公開された新型12000系。車体カラーは2016年から徐々に導入されている「YOKOHAMA NAVYBLUE」。輝き感のある紺色塗装が魅力だ。
さらに電車の顔とも言える前面は日本の伝統芸能である能の面・獅子口をもとにデザインされた。獅子口といえば、怖い印象があるが、本来は「智恵の象徴であり守り神、めでたいもの」という意味があるとされる。「新たな輸送体系の実現へ、わたしたちを護る存在」と相模鉄道ではPRする。
筆者は新型12000系がなかなかイケメンだと感じた。
ちょうど報道公開では昨年春から走り始めた20000系が並べて公開されていた。20000系は2018年度グッドデザイン賞を受賞している。こちらもおしゃれな車両である。
新型12000系とどのあたりが違うのだろう。ここからは写真を中心に、まず顔からその違いに迫ってみた。
12000系と20000系とでは車内の造りも異なる。東急の路線への乗り入れように造られた20000系は、走ることができる車両の大きさ(車両限界)がJRの路線に比べてやや小さめだ。
そのためそれを基準に造られている。車内の写真で見比べてみよう。
前面のデザインで変更されたのが前照灯のデザインなどのほか、前面のガラス窓の角度。12000系は20000系に比べて、ガラス窓をより寝かせている。視認性を向上させるための変更だとされる。
次に車内の細部をもう少し見ていこう。
【新型12000系③】各車に設けられたフリースペースとUD席
乗る人への配慮も怠りない。各車に車椅子、ベビーカーを利用する人が乗車しやすいようにフリースペースが設けられた。フリースペースは中間車のすべて横浜駅側、トビラの横と決められた位置にある。対面する座席はUD席、ユニバーサルデザイン対応の席とした。
どっしり座るというよりも、立ちぎみで気軽に座れ、また立ちやすいように座面をやや高くしている。ただし20000系よりも、座面の位置はやや低くした。こうしたユニバーサルデザインの座席は優先席だけでなく、一般席用も設けられた。
相鉄の新型12000系は総合車両製作所の車両ブランド「sustina(サスティナ)」が元になっている。sustinaでは車体構造や、機器システムをできるかぎり共通化させる設計スタイルを採用している。
さらに今回は、JR東日本の路線に乗り入れを考え、JR東日本の車両などと運転システム、前頭部の寸法、トビラ位置など共通化している。
とはいえ車両カラーは「YOKOHAMA NAVYBLUE」。顔も個性的な顔立ちとされた。それこそおしゃれなハマの「ネイビーブルー電車」が都心を走るようになる。早く乗りたいものだ。