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2019/9/24 19:30

でちゃったね、トヨタ新型「カローラ」「カローラ ツーリング」。スタイリッシュ、ワイドなデザインに驚き!

トヨタ自動車の新型「カローラ」が9月17日に発売されました。それに伴い同社はメディア向けに事前説明会を実施。乗り物担当編集部員野田が、参加してきました。会場に並んでいたのは、12代目となるセダンタイプの「カローラ」とワゴンタイプの「カローラ ツーリング」。もともと某高級セダン雑誌にいた筆者としては、カローラへの期待値はそんなに高くなかったのですが、その内容は予想以上にグレートだったのです。

同車は1966年11月に初代モデルが発売されて以降、半世紀以上にわたって生産が続けられているトヨタの定番モデルです。日本のカローラセダン/ワゴンは3ナンバーに脱皮しつつも、ボディ本体は今回も日本専用設計でした。両車ともガソリン車とハイブリッド車が用意されています。

 

なお本モデルの発表と同時に、「カローラ スポーツ」も一部改良されました。ボディカラーは「エモーショナルレッドⅡ」を新たに設定。さらにブラックルーフとの組合せのツートーンを「G“Z”」と「G」グレードに全3色オプション設定し、スポーティなハッチバックのボディを際立たせます。足回りは新型カローラ、新型カローラ ツーリングと同様にして、走りをパワーアップさせました。

開発を担当したチーフエンジニアの上田泰史(うえだやすし)さんは、「カローラは、常にその時代のユーザーのニーズ、地域のニーズに合わせ、それらを変えることをいとわず開発してきたクルマ。そんなカローラだからこそ、世界で、日本で、多くのユーザーに永く愛されてきました。

「今回の新型カローラは、『TNGAプラットフォームを採用し、スポーティなデザインと気持ちの良い走り』で、ユーザーの方の期待を超え、『先進の安全装備、コネクティッド』で、豊かで安全・安心なユーザーのカーライフをサポートします。クルマ本来の楽しさを追求したカローラシリーズをぜひ乗って体感いただきたい」と語りました。

 

では、新型カローラ、新型カローラツーリングを5つのカテゴリに分けて紐解いていきましょう。

 

【その1/デザイン】シンプルでスポーティに、ボディはワイドに

エクステリアは、前後のフェンダーが張り出したダイナミックでワイドなデザイン。これはカローラ スポーツと比べてもボリュームがあり、迫力は増しています。また、ツーリングのサイドビューはボディ後方にかけて伸びやかなデザインとなっています。従来モデルよりボディサイズは大きくなりつつも最小回転半径は、従来と同等の5mを実現。

 

ヘッドランプは光源をLED化。フロントはラウンドを強めた一文字形状、そして、リアは水平基調のリアコンビネーションランプとすることでワイド感を強調しています。

↑カローラのボディサイズは、全長4495×全幅1745×全高1435mm。価格は193万6000円〜294万8000円(税込)。※消費税は10%表記です

 

↑カローラ ツーリングのボディサイズは、全長4495×全幅1745×全高1460mm。価格は201万3000円〜299万7500円(税込)。※消費税は10%表記です

【その2/インテリア・ユーティリティ】統一した質感と、使い勝手の良さ

内装ではパーツの形状や質感を統一して“感性品質”を高め、インパネを水平基調の薄型として開放感を演出。Aピラーの径を細くして視界を広げています。内装色はブラックのほか、「W×B」と「HYBRID W×B」グレードにはホワイトもオプション設定であります。

シートはW×BとHYBRID W×Bが合成皮革+レザテックを組み合わせた「スポーティシート」、「S」と「HYBRID S」グレードにはシートバックとヘッドレストに一体感を持たせたデザインの「ノーマルシート(上級)」、「G-X」と「HYBRID G-X」グレードにはオーソドックスな「ノーマルシート」が用意されています。

ユーティリティではカローラのW×B、HYBRID W×Bに6:4分割でトランクスルー可能なリアシートを装備。カローラ ツーリングではラゲッジスペースのフロア高を2段階で調節できる「リバーシブルデッキボード」を採用。ボード背面は傷や汚れに強い樹脂パネルとして使い勝手を高めています。

↑カローラのラゲージスペース

 

↑カローラ ツーリングのラゲージスペース。床面の高さを2段階に調節可能です

 

【その3/走り】上質な乗り心地と、低燃費に貢献

プラットフォームと足まわりは従来型から刷新されました。サスペンションは前輪側がストラット、後輪側がダブルウィッシュボーンの4輪独立式になります。新型カローラの走りは、ドライバーの目線の動きにこだわってダンパーに、これまでとは違うアプローチの設計、チューニングを施したといいます。運転中の目線の動き、旋回時の姿勢、ライントレース性などドライバーが感じる動きをデータ上で解析し、サスペンションを最適化することで運転のしやすさを追求しました。なお、カローラ&ツーリングでは、ショックアブソーバーの減衰力を走行状態に応じて変化させるAVSオプションが用意されていません。カローラ スポーツほど、そこまでリニアな走行性を求めるユーザーが少ないといった判断でしょう。

パワートレインは、従来モデルに設定されていた1.5Lエンジンから1.8Lエンジン(7速スポーツシフト付きCTV)に変更。また、ハイブリッド車には、「E-Four(電気式4WDシステム」を設定し、走行安定性と低燃費に貢献しています。JC08モードで35.0km/L(HYBRID S/HYBRID G-Xの場合)の低燃費です。

【その4/コネクティッド】スマホと連携するディスプレイオーディオ

コネクティッドでは、3つのつながるを提示。それは“社会とつながる”、“ドライバーとつながる”、“スマホとつながる”、このの3つでした。その中でも注目したいのがスマホとつながる、です。

ナビ、AV機能に関しては、従来のような据え置き型ナビ本体が純正装着か、オプションで装着できます。もう一つの選択肢として、標準装備をスマホ連携する「ディスプレイオーディオ(DA)」となりました。

純正装着や後付けナビはいらないというユーザーは、DA(+DCM“車載通信機”)のみの基本構成で、手持ちのスマートフォンなどをDAにリンクさせてナビアプリを利用すれば良いのです。使えるナビアプリは「TCスマホナビ」や「LINEカーナビ」などです。従来型の据え置きナビが良いというユーザーには、「ナビキット」という形でクラウンやカローラ スポーツに搭載されているT-Connectナビ相当のナビ「T-Connectスタンダード」を装着することもできます。

LINEカーナビは、9月5日にトヨタのSDL(SmartDeviceLink)に対応。LINEのAIエージェント「クローバー」を利用でき、音声認識によるナビ設定やLINEのメッセージ操作(送受信、メッセージ作成など)が可能です。音楽再生やクローバーとのチャットなどもLINEの機能やサービスが利用できて、便利そうです。

 

【その5/安全・安心】昼夜の歩行者などを認知する安全性能

そして、最後に先進安全性能。カローラ全車に「Toyota Safety Sense」を標準装備します。昼夜の歩行者、昼間の自転車運転者の衝突回避を支援する「プリクラッシュセーフティ」、ヘッドライトのハイ/ローを自動切り替えする「オートマチックハイビーム」、道路標識を認識してメーターパネル内に表示する「ロードサインアシスト」など。さらに、駐車場などの低速走行時に衝突被害を軽減する「インテリジェントクリアランスソナー」をCVT車の一部グレードで標準装備します。

 

国産車でいえば日産「スカイライン」やマツダ「マツダ3」、「マツダ6」、輸入車も多数登場と、2019年は注目のセダンで盛り上がっています。GetNavi本誌11月号(9月24日発売)でも「復権!俺たちのセダン」と題した特集を掲載したほど。セダンの楽しさに改めて着目してみてはいかがでしょう。

 

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