トヨタ自動車はレクサスブランドとして初となるバッテリーEV(BEV)車両の「RZ」を世界初公開しました。
トヨタ自動車における高級車ブランドのレクサスでは、2005年に投入されたハイブリッドカー「RX400h」以来、電動化が推進されてきたものの、BEVの発表は今回が初めて。トヨタでは2030年までにすべてのカテゴリーでBEVのフルラインナップを提供し、2035年にはグローバルでBEV100%を目指すとしています。
RZでは車体デザインとして、これまでレクサスの象徴だったフロントの「スピンドルグリル」を廃止し、「スピンドルボディ」を採用。トヨタによれば、これは「内燃機関の冷却などの必要がないBEVの機能的な進化や更なる空力性能向上を目指した」ものとのこと。
またRZは、進化したステアリング制御とステアバイワイヤをLEXUSで初めて採用。約±150°のステアリング操舵角により、交差点やUターン、車庫入れ、ワインディングなどでもステアリングを持ち替える必要がありません。
一方、駆動システムには四輪駆動の「DIRECT4」と、高出力モーター「eAxle」を導入。加えて、レクサス初となるBEV専用プラットフォーム(e-TNGA)を搭載しています。モーター出力はフロントが150kWで、リアが80kW。バッテリー容量は71.4kWhで、航続距離は約450kmとなっています。
スマートフォンに専用アプリをインストールすれば、それをスマートデジタルキーとして利用し、ドアのロックやアンロック、エンジンスタートができます。またOTAアップデートにより、車両には常に最新のソフトウェアが導入されます。
RZは2022年の冬以降に発売予定で、価格は未発表。EVで先行する他社の高級ブランドに、レクサスがどこまで対抗できるのかに注目です。