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クルマ
2022/9/10 20:45

中国発のEV、BYD「ATTO 3 」その実力を正式販売を前に一足早く体験した

全体に小さめなインターフェースは要改善

ステアリングはやや緩慢な印象でしたが、それも少し走っているうちに慣れてしまう程度のものです。操舵感は全体に軽めで、ボディの見切りの良さとも相まって、駐車を含む市街地での運転は楽に行えるのではないかと思いました。一方で、EVならではの回生ブレーキも備えていますが、レベルを強弱で切り替えても効果の違いはあまり感じられず。ドライブモードもエコ、ノーマル、スポーツと3種類ありましたが、これもスポーツで若干ペダルの反応が良くなったか?と思う程度でした。

↑ダンベルをモチーフにデザインしたシフトノブ。右ハンドル車なのに、ハザードスイッチが左側にあるのが残念

 

そして、全体として小さめなものが多いインターフェースも気になるところ。速度やバッテリー状態を示すメーターはステアリングの奥に見えるレイアウトで、しかもセンターにある12.8インチのディスプレイに比べるとかなりコンパクトです。操作スイッチの位置もわかりにくく、運転中に視認しにくさを感じさせました。また、センターにあるディスプレイは、タテに回転する機構が付いていましたが、これもほぼタブレットが鎮座している印象で、決して見やすいとはいえないものでした。

↑ステアリング奥に配置されるメーターディスプレイ。サイズはやや小さめだ

 

↑タテ表示も可能な12.8インチのセンターディスプレイ。表示文字が小さめで、指の置き場所もないことから操作性は今ひとつ

 

とはいえ、EVとしての仕上がりの良さは、「さすが手慣れているな」と実感できるものでした。立ち上がりから力強い走りと静粛性は、EVへの期待を充分に満足させるものです。デザインも洗練されていて、一昔前の中国車のイメージはまったくないと断言していいでしょう。今回はインフォテイメント系のローカライズが間に合っていなかったとのことですが、こうした部分も含め、日本仕様として登場する日を期待したいと思います。

 

 

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