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2023/10/10 18:00

改めてトヨタの「RAV4 PHV」に乗って考える、ほかのSUVとの差は?

街乗りは超快適、スポーツモードにすれば強力な加速を楽しめる

EVモードにおける、フロントとリアのダブルモーター+CVTによる乗り味は非常にマイルドで、騒音についてもタイヤと路面が生み出すロードノイズしか感じられないほど。快適極まりない。ダイヤル式のドライブモードを「ノーマル」モードから「スポーツ」モードに変更すれば、一転ハイブリッド車となり、エンジンの力強さも加わったトルク感あふれる強力な加速を楽しむことも可能だ。また、電気容量が少なくなってくると自動でハイブリッドに切り替わり、エンジンを使って走りながらある程度充電もされるようになる。

↑RAV4 PHVは2.5L直列4気筒エンジンに加えて、フロントとリアにモーターを搭載。システム最高出力は225kW(306PS)を実現しています

 

車内も乗員の空間が広く感じられ、ロングドライブも快適。当然ながら燃費だってガソリンエンジン車より優れている。PHEVということで、今回はすっかりモーター走行を堪能させてもらったが、低速域や高速道路での走行時もパワー不足を感じることはなかった。さらにSUVでありながらコーナリング姿勢が安定しており、これは、重量物であるバッテリーを床下に搭載していることも貢献しているのだろう。

 

プラグインハイブリッドであることのマイナス面はなかなか見当たらない。荷室スペースについては、少々ガソリン車やハイブリッド車より容量が減っているものの十分使えるサイズだし、これだけ荷物が積めればアウトドアやレジャーでも不足はないだろう。また、荷室内にはAC100Vのコンセントも搭載されているので、出かけた先で家電などを使用することも可能だ。このあたりはSUVであることと、プラグインハイブリッドであることがうまくマッチングしている。

↑荷室スペースの容量は約490L。アウトドアなどで必要十分な装備は積めるでしょう

 

SUV+プラグインハイブリッド搭載モデルといえば、かつてはアウトランダー一択だったが、RAV4 PHVの登場で選択肢が広がった。ただし、ガソリンエンジン車やハイブリッド車であれば300万円くらいから買うこともできるが、このPHVは約560万円。どんなクルマを買うにしてもトップグレードを手に入れたい人や、時代の変化に敏感でEVの購入も視野に入れているような人に相応しい1台といえよう。

SPEC【BLACK TONE】●全長×全幅×全高:4600×1855×1695mm●車両重量:1920kg●パワーユニット:電気モーター+2.5L直列4気筒エンジン●エンジン最高出力:177PS(130kW)/6000rpm●エンジン最大トルク:219Nm/3600rpm●WLTCモード燃費(ハイブリッド):22.2km/L●WLTCモード一充電走行距離:95km

 

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文・撮影/安藤修也

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