ベルリン在住の脱力系イラストレーター、ニッパシです! この記事は、スタートアップ都市ベルリンに住みながら、日常で見て感じたテック事情をお届けするイラストコラムです。
はじめに、ベルリンに住む前に抱いていた「ドイツといえばなんでも合理的でハイテク!」なイメージが、ちょっと違っていたというお話をしたいと思います。住み始めて感じた実態は「ガサツとハイテクの共存」という感じで、ベルリンでは特にスーパーでその混沌とした様子がよく現れています。
日本のスーパーでは当たり前になっていますが、ベルリンでは店員さんがカゴから商品を出してくれるような事はありません。全部自分でベルトコンベアの上に出して、会計が終わったら再び自分でエコバック(ドイツにはレジ袋自体がありません)に入れます。
なんて二度手間なんでしょう…。会計の時は毎回格闘です。そんなアナログすぎるレジがある一方、使用済みのペットボトルを割引券と交換できる、ハイテクなサービスもあります。割引券は交換したスーパーで会計時に使えるので、とても合理的かつエコな優れたシステムだと思います。
そんなガサツとハイテクが共存しているスーパーですが、自分が飛び抜けてハイテクだと思ったサービスが「Infarm」というものです。
ハイテクなハーブ栽培サービス「Infarm」
Infarmを初めて見た時、「オシャレな野菜入れだな」とおもいつつ、どういったものなのか全く気にせず一年ほど過ごしていました(笑)
そしてある日、ピザにバジルでも散りばめようかと思いスーパーを物色していると、なんとオシャレな野菜入れの中でハーブが栽培されているのを発見! このオシャレボックスは一体なんなんだ!? と気になりすぐに調べてみると、地産地消がコンセプトのスタートアップであることが判明しました。
Infarmは、ベルリン発の都市農業系スタートアップで、スーパーの中で育てたフレッシュな無農薬野菜を購入できるサービスです。ボックスの中では、グルグルと回転しながら人工照明を使ってハーブが育てられています。
種から収穫するまでをボックスで完結できるので、天候にも左右されず農園からスーパーまでの輸送コストもCO2も削減できると注目が集まっています。
そんなオシャレボックス育ちのハーブを購入して食べてみると…なんとも香りが強く上品な味。でも「これは絶対に普通のバジルとは何かが違うはず!!」と期待MAXで食べたので、そう感じたのかもしれません…(笑)
ちなみに2020年夏には、東京でもInfarmの試験販売がスタートするそうです! ベルリンでは最新テックの割にリーズナブル(1束約150円)に購入できていますが、日本だと値段が変わるのかな??
屋内垂直農法の未来を勝手に空想!
こんな最先端の垂直農法がさらに進化したらどうなるのかな~と空想してみました。
家の壁面でハーブが栽培できるようになり、壁面緑化的なインテリアにもなっている様子をイメージしました。「一家に一台Infarm」が当たり前になったら、光が入りにくい家でもハーブ用のLEDとかで壁面緑化的に栽培ができて癒されるし、いつでも新鮮なハーブを食べられる。まさに一石二鳥で楽しいだろうな~と!
各家庭に一面。「いつでも食べられる壁面」が普及したら生活が豊かになるかも?