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インテリア
2018/10/23 18:30

まだ原状復帰に縛られてる? 賃貸住宅でもできる壁の簡単DIY

インテリア雑誌や「ピンタレスト」などでインテリアの写真を眺めていると、注文住宅や海外の部屋の壁の多様さに、憧れてしまいますよね。

 

今住んでいるのが持ち家なら、それらにならってDIYでペイントしたり、壁紙を好きな色柄に変えたりして楽しめます。でも賃貸住宅に住んでいるなら、白い壁紙を採用している部屋がほとんどで、いずれ原状回復をしなければならないことを考えると、なかなか壁への施工はしにくいものです。

 

ところが最近では、そんなニーズに応えるようなアイテムが開発され、賃貸であってもバラエティに富んだ部屋づくりができるようになってきています。今回は、たくさんのDIYグッズを販売し、使い方をレクチャーしてくれるカフェ「友安製作所」に、相談してみました。

 

賃貸でも自分で好みの壁紙に

壁紙を張り替えるとき、通常は今ある壁紙を剥がしてから貼りますが、賃貸物件のDIYでは、今の壁紙の上から新しい壁紙を貼る方法で貼り替えを行うのがおすすめです。剥がすときにきちんと原状回復できるか、今貼られている壁紙の種類を把握してから貼ります。「和紙など紙素材の壁紙の上から施工してしまうと、剥がすときに元の壁紙を破いてしまう可能性があります。不織布や塩化ビニールの壁紙の上からであれば問題なく貼って剥がせるので、あらかじめ今の壁紙がどんな素材なのかを不動産業者に確認しておきましょう」(友安製作所cafe・店長東さん、以下同)

壁紙DIYに必要なものを揃える

自宅の壁紙が施工できる素材だと確認できたら、次は必要な道具を揃えましょう。壁紙施工に必要なのは、「糊」「貼るときに必要な道具」「壁紙」です。壁紙はホームセンターやインテリア専門店にも売っていますから、好みの柄や予算から選ぶとよいでしょう。もっとも注意しなければならないのは、貼って剥がすことができる壁紙用の糊を使うことです。「糊は、強すぎると剥がしたいときに元の壁紙まで剥がれてしまいますし、弱すぎると貼っても剥がれてきてしまいますから、剥がすことを前提に作られた壁紙用の糊を使いましょう」

 

 

おすすめの壁紙DIYグッズ

1. 自分で貼って剥がせる壁紙用の糊

「DIY楽のり」
2700円
壁紙には、もともと裏側に糊がついていてシールのようになっているものと、糊がついていないものの2種類があります。シールタイプはそのまますぐに貼れて手軽な反面、粘着力が強くて剥がれにくいものもありますから、糊のついていない壁紙を購入し、糊をつけて壁に貼ります。「友安製作所では、貼ったあと剥がれやすくならずにしっかりと壁紙が貼れ、かつ、剥がしたいときには元の壁を傷つけることなく剥がせる糊をおすすめしています。壁紙施工に使えるカッターやヘラなどのついた壁紙5点セットも一緒に使うといいと思います」

 

2. 好みの柄で選べる種類豊富な壁紙

335円~/1m
https://www.kabe.xyz/shop/
壁紙の素材は、塩化ビニールや布、不織布、紙などさまざまありますが、初心者でも失敗なく貼りやすいのは不織布、次に塩化ビニールでできたものだそうです。日本製のものと外国製のものでは、販売されている壁紙の幅が違いますが、トイレの壁4面を貼るのには15メートルほど必要だと言われていますから、どのくらいの広さの場所に貼りたいのか、必要な壁紙の長さを計算してみましょう。「日本製と外国製では、値段に大きな差があります。たとえば国産だと10メートル3500円くらいですが、外国製だと8000円くらいすることも。どちらも柄は豊富にありますので、予算と相談しながら壁紙を決めてみてください」

↑国産のものは布地のようにメートル売りされていることが多く、外国産のものはロールや一枚のデザイン単位で販売されています

 

賃貸物件でもできる壁紙の貼り方

賃貸物件では壁紙はどのように貼るのでしょうか。貼り方を友安製作所cafeの店長・東さんにレクチャーしていただきました。

 

1. 糊を壁紙の裏側に伸ばす

キャップを開ければすぐに使える「DIY楽のり」を、壁紙の裏側に塗っていきます。オンラインストアでも購入できる「初めて道具セット」に入っている、糊づけ用のローラーがあると同じ厚みで塗ることができて、きれいに仕上がります。「糊は2mmくらいの厚さに伸ばしていきましょう。紙製の壁紙の場合は糊をつけると壁紙が少し縮むので、馴染ませるために糊をつけたあとすぐ貼り始めず、5分くらい置いておきます」

 

2. 貼りたい部分より大きくカットして最後にサイズを合わせる

上から貼る新しい壁紙は、貼りたい部分のサイズぴったりにカットするのではなく、余裕をもたせてカットしておきましょう。「貼りたい部分に壁紙を当てて貼っていきます。このとき、壁紙の天地を間違えないよう壁紙の柄を確認しましょう。壁紙の耳の部分にも、天地の目印が書いてあります。また、貼りたい部分の利き手側から貼っていったほうが、のちのちカットするときに楽です」

 

↑耳の部分にある三角のマークは、柄を合わせるときに使います。「↑天」と書いてあるのは、矢印の方向が天井に向くという意味のマークです

 

3. ブラシでしっかりと密着させていく

貼りたい部分に壁紙を合わせたら、壁と壁紙をブラシでしっかりと密着させていきます。壁と壁紙の間に空気が入らないよう、内側から外側に向かって空気を逃がします。「手で押さえて貼ってしまうと凹凸ができやすいので、糊の厚みを調節するようにブラシで撫でていきます。あまり強くこすりすぎると、ついた糊が端からでてきてしまうので、やさしくなじませる程度にしておきましょう」

 

4. フチに合わせて型をつけていく

竹ベラを壁のフチに沿わせて壁紙をカットする位置を決めていきます。このとき、糊がついて柔らかくなった壁紙が破けてしまわないよう、丁寧に行いましょう。「壁紙とフチの間に溝ができないよう、少しフチの中に壁紙を押し込むようなイメージで型をつけていきます」

 

5. 壁紙をサイズに合わせてカットする

新しく貼った壁紙を傷つけないよう、ステンカッターガイドという、カッターを沿わせる定規を使って壁紙を切っていきます。「貼ったほうの壁紙に、ガイドを当てて保護しながらカットしていきます。カッターの歯は、切れにくくなったらすぐ交換してください。常に切れ味のいい状態でカットしないと、壁紙が引っかかって破けてしまうことがあります」

 

6. 壁紙をつなぎ合わせる

1枚目の壁紙が貼れたら、2枚目を貼っていきましょう。国産の壁紙の場合、1枚目に柄を合わせるようにして上から2枚目をかぶせます。「1枚目と2枚目の柄が合っているかどうかは、重ねる2枚目の壁紙をパラパラ漫画のようにめくりながら見ていくと失敗がありません」

 

7. 貼り合わせの部分をカットする

2枚目の壁紙が貼れたら、1枚目と2枚目が重なっている部分を切っていきます。このとき、2枚一緒に切らなければならないので、少し力を強くして一気に切りましょう。「切れたら2枚目をめくり、不要な部分を取り除きます。重ねて貼るのですが、最終的にカットすることで重なる部分がなくなり、1枚の壁紙になります」

 

DIYは楽しいものですが、壁紙の貼り替えを自分でこなすのはハードルが高い……という方におすすめしたいのが、壁に掛けられるパネルやシールなどを使った、手軽にできるイメージチェンジです。

 

お手軽に壁をイメージチェンジ

壁紙の貼り替えはハードルが高い、という方におすすめしたいのが、壁に掛けられるパネルやシールなどを使った、手軽にできるイメージチェンジ。

 

まずは、友安製作所で販売しているグッズを見ていきましょう。

 

・軽くて壁かけしやすいアート

「ファブリックパネル」
3456円~

ファブリックパネルは、木枠に布を貼っただけなので軽くて壁への負担が少なく、画鋲や押しピンなどで簡単に止めることができます。「若手アーティストが描いたものやテキスタイルブランドのデザインなど、さまざまな柄がありますから、選ぶのも楽しいと思います」

 

・シールのように貼るだけで簡単

「ウォールステッカー」
1620円~

ウォールステッカーは、剥がすことが簡単にできる壁用のシールです。大判のイラストや、ひとつひとつのパーツが分かれていて自由にレイアウトしながら貼ることができるもの、チョークで書くことができる黒板ステッカー、パーツと組み合わせて貼ると時計として使えるものなど、さまざまなものがあります。「表と裏が同じデザインなので、ガラスに貼ることもできます。飽きたらすぐに貼り替えられるのもよいところです」

 

・キッチンや洗面まわりにおすすめ

「タイルシール」
594円~
陶器タイルがシート状になっているシールは、完全な防水ではありませんが、キッチンや洗面所まわりなど、少し水がかかるような場所にも貼ることができます。「糊が強いので、賃貸の壁紙に貼る場合はマスキングテープなどで養生してから貼るようにしてください。また、それぞれのタイルの隙間を埋める目地シートがありますので、そちらも合わせて使っていただくと隙間にゴミやホコリがたまりません」

 

ほかにも「美しい壁」を作るアイテムはいろいろ!

・壁にも貼れる幅広のマスキングテープ

「mt CASA FLEECE 引き出し」
1728円
幅が230mmあるマスキングテープは、壁や家具に貼って楽しむことができます。mtCASA FLEECEシリーズは紙にコシがあるので、シワになりにくいのが特徴です。レンガ柄やコンクリート柄など、インテリアに使いやすい柄が20種類以上揃っているのも魅力のひとつです。

↑「さまざまな幅のマスキングテープを作っていますので、貼る場所に合わせて選んでいただけます。また、貼る素材によって剥がしやすさが変わるので、原状回復を見越して貼られる場合は、目立たないところで試してからご使用ください」(カモ井加工紙 お客さま窓口)

 

・手をかざすと絵画が変化するデジタルキャンバス

「ミューラル」
10万6920円
額縁のようなディスプレイに、精細な絵画を表示できるデジタルなキャンバス「ミューラル」。メンバーシップ会員になることで、3万点以上のさまざまなアートを、気分に合わせて楽しめます。本物の絵を飾っているように高画質で、自分で撮った写真や自作の絵なども入れておくことができるので、アルバムのような使い方もおすすめです。

↑「キャンバスに写す絵画を好きなだけダウンロードできる定額制の『ミューラルメンバーシップ』に加入すると、会費の60%が若手アーティストに支払われるという、若手アーティストの支援もしています。週に数十点、若手アーティストの絵が追加され、アーティスト育成にもつながる製品です」(+Style PR担当者)

 

・お気に入りの写真をパネルに

「ウォールデコ スクエアminiタイプ」
2484円
木製パネルやキャンバスなど、バリエーションのあるフォトパネルは、ちょっとした場所に飾れる小さなサイズから、インテリアの印象をぐっと変えられるA2版までさまざま。好みの写真をweb上にアップロードするだけで注文できる手軽さが人気です。また、光沢や半光沢など印画紙をチョイスできるのは、写真が専門の富士フイルムならではでしょう。

 

↑「はじめは大きなサイズでのご注文はハードルが高いとおっしゃる方もいますので、旅の写真や日常の風景などを、ミニサイズのパネルにして複数飾るのがおすすめです。著名な方やアーティストなどのご自宅に飾っていただいている様子も、webで公開しています」(富士フイルム・寺島さん)

 

・木材をセットするだけでDIYが楽しめる

「ディアウォール」
1400円(編集部調べ)
ディアウォールは、壁を傷つけずに自由に壁をレイアウトできる画期的なDIYツールです。市販の木材をディアウォールにセットするだけで、強度のある柱ができあがります。天井と床に突っ張らせてテレビボードやデスクなどの家具にしたり、飾り棚や収納をつくったりと、アイディア次第でさまざまな使い方ができるのが魅力です。

 

↑「工具や脚立などを使う必要がないので、女性でも簡単に取りつけることができます。上のパットに内蔵されたバネの力で木材をしっかりと突っ張らせることができ、設置後にゆるんでくることがありません。棚づくりに使う棚受けや中間ジョイントなどの付属品も大変人気です」(若井ホールディングス・石中さん)

 

白くて無機質だった壁が華やかになると、見慣れている家具の表情まで違って見えてくるもの。壁や床は面積が広く、インテリアの印象を左右する要になりますから、ちょっとアレンジするだけでも、デザイナブルな部屋に変身しますよ。

 

Shop Dat

友安製作所cafe

所在地:東京都台東区浅草橋1-7-2 岩崎ビル1F
tel:03-5809-1384
営業時間:11:00~22:00(日曜は11:00~17:00)
定休日:不定休
https://tomoyasu.co.jp/cafe/

 

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