雑貨・日用品
2020/4/23 19:00

埃・水垢・ヌメリと決別!家事を時短できる「浮かせる収納」のコツと便利グッズ

新型コロナウイルスの影響で外出自粛が続いている中、自宅の掃除や整理に精を出している人も多いはず。一方で、突然始まったリモートワークにより、外出自粛以前よりも部屋が散らかり、なかなか片付かないという悩みもありますよね。掃除モードの人も、掃除が進まずに困っている人も、自宅にいる時間を利用して、“浮かせる収納“を試してみませんか?

 

“浮かせる収納“とは、洗剤やシャンプー類などのボトルを直接床に置かずに、吊るすなど、宙に浮いた状態で物を管理する方法です。この収納法により、ボトルに付着する水垢やぬめりを予防したり、物の周囲に溜まるホコリを防いだり、物を移動せずに拭き掃除ができたりするので、掃除の時短になります。

 

整理収納アドバイザーの矢澤茜さんは、6年ほど前から“浮かせる収納“を始めたそう。インスタグラムでその様子を公開したところ多くの反響があり、今では3万7000人近く(2020年4月現在)のフォロワーを持つインスタグラマーに。ここでは、矢澤さんがインスタにポストした写真を見本としながら、自宅で取り入れている“浮かせる収納”のコツを教えていただきました。

[目次]
・バスルーム編:マグネット付きアイテムをフル活用
・洗面所編:洗濯機横の空間を活用し洗濯も時短
・トイレ編:トイレブラシも浮かせて衛生的に
・キッチン編:洗剤・スポンジを浮かせて水切り
・リビングルーム編:リモコンや掃除道具は近場に隠す
・クローゼット編:デッドスペースをつっぱり棒で収納場所に
・玄関編:シューズクローゼットの戸裏を活用

 

バスルーム編

まずは水回りから始めよう! マグネット式のアイテムをフル活用する

浴室は、家の中でもっとも湿気がこもりやすい場所。矢澤さんは、洗剤やシャンプー類からお風呂掃除グッズ、お風呂の蓋、洗面器にいたるまで、すべてのアイテムを“浮かせる収納”にしたことで、カビがほとんど発生しなくなったと言います。

 

「最近のユニットバスは、壁面にマグネットが装着できるものが多いので、マグネットタイプの壁面収納アイテムが充実しています。わが家もそれらを愛用していて、お風呂の洗剤類、スポンジ、ブラシ類はタオルハンガーにひっかけています。洗面器は底面がマグネット仕様なので、使い終わったら壁に貼り付けるだけ。フックにひっかけても落ちやすく、バスチェアの上に置くと水切りが不十分になりがちな洗面器が、すっきり収まり、水切りもできます。お風呂のふたは専用ホルダーを取り付けて、壁に浮かせているので、自然に水切りができ、翌朝にはすっかり乾いています」(矢澤茜さん)

 

【使用アイテム】


山崎実業
マグネットバスルームタオルハンガー タワーワイド ホワイト

2200円(税込)
耐荷重は約1kgのマグネット式タオルハンガー。さびにくいスチール製で、色はホワイトとブラックの2色展開です。

 


マーナ
マグネット湯おけ

1848円(税込)
底面にさびないラバーマグネットが付いています。使用後は壁面に貼り付けておくだけで、洗面器全体の水が切れて衛生的です。

 


tower
タワー マグネット風呂ふたホルダー

3740円(税込)
お風呂の壁面にマグネットで手軽に設置でき、2枚の板を組み合わせるタイプの風呂蓋をひっかけて収納できます。耐荷重は約4kg。2つのパーツを組み合わせて使うので、レイアウト自在で、さまざまなサイズの蓋に対応できます。

 

ぬめり防止に加え、衛生面も向上! ボトルをずらさずに掃除ができる

シャンプー類のボトルの底は、水気やプッシュ口からの液だれや水垢により、ヌルヌルしがち。ほおっておくと、数週間でカビが発生してしまいます。

 

「シャンプー類は強力マグネット付きのボトルで浮かせています。慣れるまでは、使用時にプッシュすることでボトルの位置がズレてしまうこともありましたが、使っていくうちにプッシュする角度や力の入れ具合のコツをつかめるようになりました。固形石けんもマグネットで浮かせています。こうすれば、使用後の濡れた状態の石けんをトレイに戻す必要がないので衛生的です」(矢澤さん)

 

【使用アイテム】


山崎実業
マグネットツーウェイディスペンサータワーシャンプーホワイト(トリートメント、ボディソープ)

各1870円(税込)
バスルームの壁面にマグネットで装着できます。スタイリッシュなスクエア型のボトルで、シャンプー用、コンディショナー用、ボディソープ用の3種類を展開しています。

 


ソープ・イン・ザ・エアー
マグネット石鹸ホルダー3M両面テープでしっかり固定シルバー

992円(税込)
石けんの表面にマグネットのパーツを押し込むことで、カチッとホルダーに装着できます。石けんを使うときは下にひっぱるだけで簡単にはずせます。

 

続いて、洗面所とトイレでの“浮かせる収納”を解説いただきます。



提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

洗面所編

洗濯機の横に洗剤とタオルをペタッ! サッと使えて家事の時短に

ドラム式洗濯機の横のスペースを活用し、洗濯用洗剤類をマグネット付きボトルで浮かせている矢澤さん。手拭き用タオルもここに並べています。

 

「以前は洗濯機の上の棚に洗濯洗剤類を並べていたのですが、このスペースにバスタオルを置きたいので、スペースが足りなくなってしまいました。そこで、洗濯機横を生かせるアイテムを探していたときに見つけたのが、マグネット式の洗剤用ボトルケース。洗濯洗剤、柔軟剤、デリケート衣類用の洗剤を詰め替えて並べています。使いたいときにサッと手に取りパッと元に戻せるので、最小限の動きで洗濯の作業が進められます。タオルハンガーも横に並べて、すべてを白で統一したことで、出しっぱなしでもゴチャつきません」(矢澤さん)

 

【使用アイテム】


山崎実業
マグネット詰め替え用ランドリーボトル タワー

各1650円(税込)
ボトルの背面にマグネットが付いているので、洗濯機に取り付けられます。内容量は500mlで、キャップは5mlごとのメモリ付きで40mlまで軽量できます。ホワイトとブラックの2色展開。

 


山崎実業
マグネットキッチンタオルホルダー タワー

968円(税込)
ABS樹脂でできた枠に十字の切り込みがあり、その部分にタオルの角を指で差し込むだけで使えます。ホワイトとブラックの2色展開。

 

トイレ編

トイレブラシも浮かせて清潔をキープ!

すっきりとして清潔感のある矢澤さん宅のトイレ。よく見ると、トイレ掃除ブラシが見当たりません。

 

「トイレブラシは水筒を洗うブラシの柄と、流せるトイレ用スポンジの合わせワザで使っています。トイレを掃除したブラシを濡れたまま保管する必要がないので、雑菌の繁殖が防げるし、コンパクトに収納できます」(矢澤さん)

 

矢澤さんイチオシ! トイレブラシのアレンジ術

「無印良品の『柄つきスポンジ』の柄部分のみをトイレ用にして、流せるトイレブラシを挟んで使います。ブラシ部分はトイレに流し、柄はトイレ用のアルコール除菌を湿らせたトイレットペーパーで拭いて、元の場所に吊るします」(矢澤さん)

 

【使用アイテム】


無印良品
柄つきスポンジ

790円(税込)
携帯マグやコップなど、長細い筒状の容器を洗うアイテム。矢澤さんはこちらの先端をつけかえて、柄の部分のみをトイレ掃除に使用しています。フレーム部:約27.5cm

 


ジョンソン
流せるトイレブラシ

415円(編集部調べ)
洗剤成分を染み込ませた使い捨てタイプのブラシ。ブラシを装着する専用のブラシも別売りで販売されています。12個入り。

 

続いて、キッチンとリビングルームでの“浮かせる収納”について解説していただきます。



提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

キッチン編

ついに理想の形が実現! 食器用洗剤を浮かせて使えて快適に

水回りアイテムは水垢防止のために、“浮かせられるモノは浮かせたい”と考えている矢澤さん。そんな中、キッチンの食器用洗剤を浮かせた状態でプッシュして使える商品を、最近見つけて導入したそう。

 

「もともとシンクに備え付けられていた収納スペースは網目状になっていますが、食器用洗剤のボトルがヌルヌルしてきてしまいました。スポンジと洗剤を独立して浮かせられることにより、スポンジの水気はしっかりと切れるし、洗剤のボトル底に洗剤が溜まらないので、掃除がラクになりました」(矢澤さん)

 

【使用アイテム】


ジンジャーエール
貼るボトルホルダー

500円(税込)
透明の粘着シート付きのボトルホルダーにプッシュタイプのボトルを装着するだけ。耐重量は約1kgで、浮かせた状態のままボトルのプッシュが可能です。

 


tower
スポンジラック 蛇口にかけるスポンジホルダー

各1100円(税込)
蛇口を挟み込むだけで簡単に装着でき、ずれ落ちません。蛇口の直径は約3~6cmまで対応可能。ホワイトとブラックの2色展開。

 

リビングルーム編

見えないけれど手は届く! リモコンや掃除道具は近場に隠す

矢澤さん宅のすっきりとしたリビングルーム。テーブルの上にモノを置きっぱなしにしないように心がけているそうです。ここでも浮かせる収納が重宝しているとか。

 

「テレビとエアコンのリモコンは、ダイニングテーブルの下にマジックテープで取り付けています。浮かせる収納をすることで、戻す場所が明確なので、リモコンが見当たらず、探すこともなくなりました。リビング掃除に欠かせないモップをテレビの後ろに浮かせています。気づいたときにサッと使えて便利です」(矢澤さん)

 

リモコン類はテーブルの下にマジックテープで固定


「粘着タイプのマジックテープならなんでもOK。私は100円ショップで購入したものを使っています」

 

テレビ裏は掃除アイテムの“浮かせ場所”に最適!


テレビの裏面を活用して、粘着フックでモップを浮かせて収納。「掃除道具は手に取りやすい場所に置くことを意識しています。テレビを見ながら、パパッとリビングのモップかけ掃除ができます」

 

最後に、クローゼットと玄関での“浮かせる収納”に関するアイデアを教えていただきます。



提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

クローゼット編

クローゼットのデッドスペースをつっぱり棒で収納場所に

クローゼットの中でごちゃごちゃになりやすいベルトは“つっぱり棒”にかけて並べている矢澤さん。その横に、クローゼットで使う小物類も浮かせて収納しています。

 

「衣類のタグを切るためのハサミ、毛玉や埃をはらうブラシやコロコロ、消臭スプレー類をまとめています。この位置にあることで、必要なときに手に取れて、使用後はすぐに戻せます」(矢澤さん)

 

玄関編

スリッパやサンダルはシューズクローゼットの戸裏へ!

玄関掃除や宅配便の受け取り時にちょっとだけ履くようなサンダル、外出時にはしまいたいスリッパなどは、出しっぱなしにしておきたくないけれど、すぐに手に取れる場所に置いておきたいもの。矢澤さんは、それらをシューズボックスの裏に浮かせて収納しています。

 

「シューズボックスの扉裏もマグネットが付く仕様なので、マグネットを付けたタオルハンガーを貼り付けて、スリッパやサンダルを入れています」

 

100円グッズのアクリルケースも同じ場所に浮かせて付けて、印鑑ボックスに。「デットスペースが活用できるし、よく使うものなので、この位置にあると便利です」

 

浮かせる収納は水回りの掃除がラクになる上に、デッドスペースの有効活用にも貢献してくれるという矢澤さん。「浮かせる収納にすることで、モノをどかさずに掃除ができるようになると時短にもなります。あとは、棚の下や扉の裏など、デッドスペースも浮かせる収納のチャンス。ご自宅の中に浮かせる収納で生かせるデッドスペースがないか、探してみてはいかがでしょうか」

 

掃除がしやすく、モノがより使いやすくなる浮かせる収納術の取り入れれば、おうち時間がより快適に、楽しくなりそうです。

 

【プロフィール】

整理収納アドバイザー / 矢澤茜

インテリアコーディネーター。2016年に整理収納アドバイザー1級を取得後、整理収納のアドバイザーとしての仕事をする傍ら、インスタグラムを開始し、趣味のインテリアや収納術を紹介するうちに、人気インスタグラマーに。「おうちも心もシンプルに!」をモットーに、家事効率を上げ、仕事や趣味の時間を充実させる暮らしの知恵を発信している。神奈川県在住。ご主人と2人のお子さんと4人暮らし。
ブログ=https://ameblo.jp/a-organize
インスタグラム=@a.organize