雑貨・日用品
2021/3/4 19:15

マスク時代のコスメは何を選ぶ? アットコスメに聞いたメイク&スキンケアの最新トレンドと注目アイテム

マスクが欠かせない生活スタイルになり、およそ1年。メイク事情にも変化が表れています。ノーメイクの日が増え、おでかけ時でもマスクに付着しやすい口紅やチークは避ける傾向にある一方、アイメイクやスキンケアアイテムのニーズが高まっている様子。

 

そこで、コスメ・美容の総合サイト「@cosme(アットコスメ)」を直撃。同サイトのデータからわかる2020年以降のメイクの動向と、2021年の注目コスメをピックアップしました。@cosmeの運営会社であるアイスタイルのリサーチプランナー、原田彩子さんと西原羽衣子さんには、コロナ禍の下で起きているメイクトレンドについて、@cosme のリアル店舗「@cosme TOKYO」の店長・田村愛さんには、今、注目のコスメアイテムを教えていただきます。

 

トレンドはスキンケア重視で、“自分らしさ”を引き立てるメイクに

↑右から、リサーチプランナーの西原羽衣子さんと原田彩子さん。@cosmeTOKYO店長の田村愛さん

 

まず、変化しつつあるメイクトレンドについて、把握しましょう。2020年のコスメ市場にはどのような変化があったのでしょうか。3人がそれぞれの立場から実感したメイクトレンドとは?

「マスクに色が付くコスメの需要は控えめに。代わりにスキンケアが伸長」

「マスク着用によりコスメの売れ筋ラインナップはずいぶんと変化しました。コロナ前はシーズンごとに新色でトレンドを楽しんでいた口紅の販売数が大きく下がり、ほかにも、マスクを汚してしまう、色付きファンデーションなどのベースメイクアイテムやチークを避けるお客さまが目立ちましたね。

代わって販売数を伸ばしているのが、マスクによる肌荒れや乾燥肌ケアのためのシートマスク、まつげ美容液やフェイスパウダーです。ベースのメイクは下地とフェイスパウダーですませ、アイメイクで色味を楽しむのが主流になりつつあります。そして、自宅時間が増えたことや、気軽にサロンへ行けない状況などから、シートマスクやまつげ美容液を使ったセルフケアへのニーズも高まっています」(@cosmeTOKYO店長・田村愛さん)

 

「肌なじみ重視で“血色感”のあるメイクへ」

「マスク生活がスタートした当初は、アイメイクをしっかりするアイテムが注目されましたが、最近はアイメイクバッチリというよりも、肌なじみのよいテイストにおさえる傾向へと変化しているように思います。2020年はマスク生活の中でどこまでメイクをするべきか、トライアンドエラーを重ねながら、心地よい着地点を見つけていく過渡期だったように感じます。

今のトレンドワードは、口紅やリップ類のクチコミでは『血色感』、オリジナルの血色感に近い色味をさす『粘膜リップ』、そして『MLBB(My Lips Bad Betterの略)』。MLBBとは、自分の唇の色をより美しく見せるという意味です。これらの血色感へのニーズは、アイメイクの中にも見られます」(リサーチプランナー・西原羽衣子さん)

 

「目元の印象勝負に。ニュアンスカラーにこだわる傾向も」

「マスク着用時にアイメイクを楽しむという意味では、今まではあまり試さなかった色味を少し加えて目元の印象で個性を出したり、“ラメ”で光を足したりするというのも人気があります。『ピンクラメ』『青ラメ』『大粒ラメ』など、ラメの種類を使いこなして、目元のメイクを楽しんでいるクチコミが目立ってきていますね。

アイライナーならば“黒”ではなく、『漆黒ブラック』『ビターキャラメル』など、より細かいニュアンスまでこだわる傾向も見られます。また、デスクワークやYouTubeなどの動画閲覧での目元の疲労や、マスク着用により人々の視線が目元に集中することへの対策として、目元のスキンケア対策にアイメイクバームの需要も伸びています」(リサーチプランナー・原田彩子さん)

 

@cosme TOKYOで売り上げを伸ばした人気アイテム3種

2020年、@cosmeTOKYOでとくに人気の高かった上位3アイテムは、「シートマスク」「まつげ美容液」「フェイスパウダー」という結果に。増えた自宅時間を有効活用してのスキンケアが好まれています。これらの3アイテムの売れ筋を紹介しましょう。

 

●マスクによる肌荒れケアに効果的な「シートマスク」

「シートマスクは“鎮静”系の人気が高いですね。上位3種すべてが鎮静系です。みなさんのクチコミを見ていて感じるのは、鎮静させたいのは肌荒れによる炎症だけではなく、コロナ禍でのストレスによる精神的な高ぶりも鎮めたいという目的があること。リラックス効果の高いシートマスクが好まれています」(原田さん)

 

MEDIHEAL(メディヒール)
「ティーツリーケアソリューションアンプルマスクJEX /25ml」
356円
「肌荒れ防止効果が期待できるティーツリーエキス、カミツレエキス配合の低刺激マスクです。ヒタヒタの美容液を含むシートの密着感がすごくいいので、約15~20分ほどのマスク着用中も家事などの作業ができます」(田村さん)

 

MEDIHEAL(メディヒール)
「N.M.FアクアアンプルマスクJEX /25ml」
356円
「保湿力の高いN.M.F(ヒアルロン酸ナトリウム)とハマメリス水が肌に潤いを与えてくれます。マスクのこすれによる乾燥トラブルがあるときにオススメです。使用後のもちもち肌はやみつきになります」(田村さん)

 

VT
「シカデイリースージングマスク/30枚(350ml)」
2420円
「韓国コスメで薬用効果が注目されている『シカ』配合で、肌荒れやターンオーバーを整え、赤みや炎症をおさえてくれる効果が期待できます。付着のピンセットで1枚ずつ取り出せるので、衛生面も安心。とても人気が高く、欠品しやすい商品です」(田村さん)

 

●しっかりケアしてハリツヤまつげに!「まつげ美容液」

「新型コロナウイルス感染症の流行前は、マスカラで『まつげを長く見せたい』というニーズが多くありましたが、最近は、自分のまつげを育てる過程も楽しもうという傾向にあります。ジョギングや筋トレで体を鍛えるように、スキンケアをしながら自分の素肌の魅力をアップさせたいという意識の高まりが顕著です。YouTubeなどを通じてセルフケアの情報を得やすいことや、自宅時間が増えていることもこれらの傾向の表れですね」(西原さん)

 

マジョリカ マジョルカ
「ラッシュジェリードロップ」
1045円
「@cosmeTOKYOの店舗だけでも月に1000本は売れる人気商品です。しずくのような形状のチップがぷるぷるで、まつげにフィットしやすく美容液の浸透効果もバッチリ。ケア効果とつけ心地のよさに対してのコスパが非常に好評です」(田村さん)

 

水橋保寿堂製薬
「EMAKED(エマーキット)」
6050円
「@cosmeスタッフの半数以上は日々愛用しているくらいの人気アイテムです。うるおいを与えてくれる保湿成分が配合されていて、コツコツとケアを続けると、目元の印象が変わってくるかもしれません。今はサロンに気軽に行けない状況なので、エクステ代わりに利用されている方も増えているようです」(田村さん)

 

●メイクしながらスキンケア効果が得られる「フェイスパウダー」

「近頃のベースメイクは、肌ケア効果の高いアイテムが増えています。このため、ベースメイクをした方がノーメイクでいるよりもお肌の調子がよくなるので、デイリーケアの延長でフェイスパウダーを利用される方が増えています。アイメイクでも同じ傾向が見られます。

また、フェイスパウダーをつけることで保湿効果が高まることや、肌とマスクの間のクッションとなってくれることで、マスクの摩擦をやわらげる効果もあります。以前から無色のタイプは人気がありますが、マスクへの色移りがないことで、昨年は例年以上に無色タイプのフェイスパウダーのニーズが高まりました」(原田さん)

 

コスメデコルテ
「フェイスパウダー/カラー000」

5500円
「細かい粒子パウダーがシルクのように軽いつけ心地で、肌になじみます。保湿効果の高いアミノ酸でコーティングされているので、乾燥肌の方がつけてもしっとりします。毛穴や凹凸をカバーし、すべすべの肌に仕上げてくれます」(田村さん)

 

エレガンス
「ラ プードル オートニュアンス」

1万1000円
「肌に透明感を与えてくれ、顔色のトーンアップ効果があります。こちらを使うことで、ベースメイクがマスクにつきにくくなるのも人気の理由です。汗や皮脂に強いので、マスクで汗をかきやすい部分のベタつき防止にもオススメです」(田村さん)

※価格はすべて消費税込です

 

この先もしばらくはマスク着用が続くでしょう。となると、気になるのはマスク下での汗によるメイク崩れや肌荒れ。さらに、フェイスラインの日焼けも気になります。オンライン映えするメイクテクや、自宅で過ごす日のスキンケア方法にも関心が尽きません。そこで次のページでは、 これからのマスク時代に選びたいアイテムを、用途別に教えていただきました。

 

2021年のメイク満足度をアップ! 用途別のオススメアイテム

↑@cosme TOKYO

 

この先もしばらくはマスク着用が続くでしょう。となると、気になるのはマスク下での汗によるメイク崩れや肌荒れ。さらに、フェイスラインの日焼けも気になります。オンライン映えするメイクテクや、自宅で過ごす日のスキンケア方法にも、引き続き関心が尽きません。そこで、 マスクライフ対策に役立つアイテムを、用途別に教えていただきました。

 

●マスクかぶれをなんとかしたい! 保湿力と患部を保護する効果の高いクリーム

「マスクかぶれをすると肌の表面がカサついたり、かゆみを伴う炎症が起きてしまったりするので、汗で流れにくい固形の油分で肌を保護するケアが効果的です。①③④は保湿力が高く、お肌以外にも唇や指先ケアにも効果的。④は蓋の裏にスパチュラがついているので、手で直接触れずに衛生的に使えます。これらのような保湿アイテムをポーチに1つ入れておくと安心です。②は保湿力の高い薬用美肌化粧液。とろっとしたテクスチャーで化粧水と乳液の効果を合わせた2in1タイプです」(田村愛さん、以下同)

 

1. ヴェルジェ
「シェルクルール 桃肌爽/15g」
1600円

2. リサージ
「リサージ スキンメインテナイザー/120ml」
3500円

3. 資生堂薬品
「イハダ 薬用バーム/20g」
1350円(@cosme調べ)

4. 資生堂インターナショナル
「dプログラム バーム QQ/6g」
1600円

 

●オンライン映えコスメが知りたい! 肌のトーンを明るく、血色を上げるアイテムを

「オンラインミーティングの際は、PCを開く場所の明るさが大きなポイントになります。日中は自然光の入る明るい部屋で、顔まわりが暗い影にならないような位置でスタンバイしましょう。そして、①②⑤⑥⑦のようなハイライト効果を取り入れ、③④⑧のような唇や目元に血色のよくなる肌色みをプラスしましょう」

 

1. ポール & ジョー ボーテ
「ラトゥー エクラ ファンデーション プライマーN/30ml」
4000円

2. ランコム
「UV エクスペール トーン アップ ローズ/30ml」
5800円

3. トゥー フェイスド
「メルテッド リキッド マット ロングウェア リップスティック/ポッピン コークス」
2700円

4. ルナソル
「アイカラーレーション/09 Modernity Bordeaux」
6200円

5. セザンヌ
「パールグロウハイライト/03オーロラミント」
600円

6. パルファン・クリスチャン・ディオール
「ディオール バックステージ フェイス グロウ パレット/001」
4900円

7. パルファム ジバンシィ
「ジバンシィ プリズム・リーブル」
6800円

8. アルビオン
「エレガンス アルモニーアイズ/05」
3500円

 

●マスク着用時に引き立つアイメイクはウォータープルーフと赤系がポイント

「マスクをつけていると、目元に視線が集中します。今年は赤みの強い色がトレンドなので、肌なじみがよく、艶の出る赤みを入れるのがオススメです。①は星屑をちりばめたような細かいラメが目元をエレガントに輝かせます。②のようなパレットがあると、赤系でも微妙なトーン違いが楽しめます。③⑤⑥は汗でくずれにくいので、マスク着用時の化粧崩れが防げます。④は今年のトレンドのやや細いアーチの眉を描くのに最適。5色のカラバリで絶妙な色みをチョイスできます。⑦はやさしい赤みで下瞼に入れるとかわいい印象になります。⑧はまつげを自然なカールアップに仕上げるウォータープルーフタイプです」

 

1. ADDICTION(アディクション)
「ザ リキッド アイシャドウ ウルトラスパークル/4色」
各2500円

2. M・A・C
「スモールアイシャドウ×9:バーガンタイムズナイン」
5940円

3. ボビィ ブラウン
「ロングウェア クリーム シャドウ スティック/04、17」
各3500円

4. ボビィ ブラウン
「パーフェクトリー ディファインド ロングウェア ブロー ペンシル/01、08」
各5280円

5. 伊勢半
「ヒロインメイク プライムリキッドアイライナー リッチキープ/01、02」
各1200円

6. ボビィ ブラウン
「パーフェクトリー ディファインド ロングウェア プロー ペンシル/07サドル」
5280円

7. M・A・C
「ダズルシャドウ/スロー/ファスト/スロー」
2900円

8. ANNA SUI
「マスカラ プライマー&トップ コート」
2750円

 

●マスクへの付着を抑えるにはメイクの上からカバーアイテムをオン

「①と②のミストは、メイクした顔全体に吹きかけることで、メイクの付着力を高め、マスク移りを防ぎます。どれくらいの効果があるのかを実感いただくために、顔の半分だけに吹きかける『半顔でのお試し』をいただくと、その効果に驚かれるお客様が多いです。一度お店を出てしばらくしてから、買いに戻ってこられるお客様もよくいます(笑)。③はお手持ちの口紅に重ね付けすることで、マスクへの付着を防げます」

 

1. LVMH コスメティック
「メイクアップフォーエバー ミスト&フィックス/100ml」
4180円

2. コーセーコスメニエンス
「メイク キープ ミスト」
1200円

3. コーセーコスメニエンス
「リップ ジェル マジック EX」
1500円

 

●スッピンで過ごす日の贅沢スキンケアアイテム

「自宅ですっぴんで過ごす日でも、日中の紫外線ケアは必要です。そこで、日焼け止めクリームの高級ラインをセレクトしました。①②の両方共にSPF50+ PA++++。①は肌のハリ感や弾力を引き出す『赤色光』のみを浸透させ、②はエイジングケアをするディクリーム効果があります。どちらも肌のハリや輝き、うるおいをアップさせる効果が期待できます。③はオーガニック認証の自社農園で栽培された朝摘みローズのミストタイプ化粧水。シュッとひとふきすれば、気分もお肌も心地よい幸福感に包まれます」

 

1. ポーラ
「B.A ライトセレクター」
1万1000円

2. アルビオン
「スーパーUVカット ハイパフォーマンスデイクリーム」
1万円

3. ジュリーク
「ローズ バランシングミスト/50ml」
3000円

※価格はすべて消費税込です

 

2021年1月の@cosmeに集まったクチコミを見ていると、出現率が伸びているワードのひとつに“自己満足”がありました。自分が心地よく感じられるためにメイクをしたり、自分の肌をケアして美しさを育てたりするスキンケアが注目されているようです。しばらくはマスクが手放せない状況が続きそうですが、マスクで隠れないアイメイクを楽しんだりスキンケアに注力したりしながら、肌そのものの美しさをアップするのが、マスク時代のメイクの新常識となりそうです。

 

【店舗情報】

@cosme TOKYO(アットコスメトーキョー)

所在地=〒150-0001 東京都渋谷区神宮前1丁目14−27
営業時間=11:00~20:00 ※通常時 10:00~21:00
定休日=不定休
https://www.cosme.net/flagship/