“いま”の生活様式にマッチする身近なアイテムのトレンドを予想。今回は暮らしスタイリスト・料理家の河野真希さんに2024年のキッチングッズのトレンドについて聞いてみた。
※こちらは「GetNavi」 2024年2・3月合併号に掲載された記事を再編集したものです
暮らしスタイリスト・料理家 河野真希
ウェブや雑誌などでの執筆や監修本も多数。ムリのない快適なライフスタイルを提案する。料理教室「つづくらす食堂」主宰。
コンロやオーブンで加熱調理したらアツアツのままお皿として食卓へ
アイリスオーヤマ
お皿になるフライパン
実売価格1万8480円(12点セット)
「『作って』そのまま『食べる』」をコンセプトに1台2役をこなすフライパン。ガスとIH兼用で、調理後はそのまま皿として食卓に並べても馴染むデザインだ。付属の「シールふた」を使えば、冷蔵庫内に保存するときに便利。
【ヒットアナリティクス】鍋・フライパンと食器を共用できて助かる
「見た目がちゃんと『お皿』で、調理器具のまま食べる罪悪感なし。残ったらそのまま冷蔵庫に入れられるのも助かります。常備菜の冷蔵保存→温め→食事まで1台で、別の容器に移し替える手間や洗い物の負担減」(河野さん)
先進技術:3 顧客ニーズ:4 市場の将来性:5 独自性:4 コスパ:4
まな板らしくないデザインでそのまま食卓に出してもオシャレ
アイメディア
食洗機対応
丸いまな板耐熱エラストマー
2200円(スモール)
刃あたりが柔らかく食材が滑りにくい素材を採用。切った食材を外周に置いたままほかの食材をカットするなど、長方形に比べて奥行を有効活用できる。生ハムやチーズを盛りつければ食卓を華やかに演出するカッティングボードにも。
【ヒットアナリティクス】丸型が主流になっても納得できるほど便利
「切り終わった食材を複数置くことができたり、細かく刻んだものがこぼれ落ちにくかったりという点がメリット。手前が切れたかまぼこ型は調理台にもフィットし、収納時も立て掛けられるので扱いやすいです」(河野さん)
先進技術:4 顧客ニーズ:4 市場の将来性:4 独自性:4 コスパ:4
お皿として使えるフライパンや丸いまな板など“罪悪感”なくラクできるキッチングッズに注目
家事の時短や効率化を求める一方で、ラクをすることに“罪悪感”を持つ人も多く、「きちんとしなければならない」「丁寧に暮らさなくてはいけない」という意識は根強くあります。調理したらお皿としても使える商品は、時短や効率化を叶えながらも、「調理器具のまま食べるなんてみっともない」という気持ちを軽減。「罪悪感を減らしつつラクできる」アイテムは、フライパンやまな板をはじめ増えるでしょう。
また、物価高が続くなか、節約は切実な課題。洗い物が減れば、水道光熱費の節約にもつながります。作り置き・常備菜も関心が高く、調理したままで保存ができ、そのままテーブルに出せるというのは、ニーズに適っています。
【このトレンドも見逃せない!】
前日にお弁当を詰めておいても真空保存なら鮮度が保たれ安心
ツヴィリング
FRESH & SAVE 真空保存ランチボックス
1100円〜
真空状態で保管できるランチボックス(別売8250円の電動真空保存ポンプが必要)。食材が傷む心配なく鮮度が保たれ、汁漏れの心配も少ない。近年の気温上昇で食中毒への関心が高まり、真空保存にますます注目が集まりそうだ。