近年では、ロースターではパナソニックの「けむらん亭」、カセットガス焼肉グリルではイワタニの「やきまる」など、煙やニオイをカットする機能を持つ調理機器が続々と登場しています。そんななか、卓上電気グリラー市場でも、煙・ニオイのカットを実現したモデルが登場しました。それが、日本エー・アイ・シーが発表した「アラジン グラファイトグリラー」(以下、グラファイトグリラー)です。なんとこの卓上グリラー、肉などの脂の多い食材を焼いても、ニオイや煙が出にくいそう。いったいどういう仕組みなのか、そのヒミツを探っていきます。
画期的な機能のヒミツは独特の形状にあり
本製品の最大の特徴は熱源の位置。一般的なグリル機は、ヒーターなどの熱源を焼き網やプレートの下に配置していますが、グラファイトグリラーでは本体の「上」に配置されています。このため、肉などを焼いても熱で溶けた脂がヒーターに落ちることがなく、煙やニオイが一般的なグリラーよりも発生しにくくなっています。同社によれば、ニオイに関しては従来製品の1/3までカットできたとのこと。
そして、本製品もう1つの特徴が、名前の由来ともなっている「遠赤グラファイト」を搭載している点です。この株式会社千石の特許技術を用いることで、スイッチを入れると約0.2秒でヒーターが最高温度に到達。このように熱の立ち上がりが非常に早いため、余熱なしですぐ調理が開始でき、食材の表面を素早く焼き固めることが可能です。さらに、遠赤輻射熱で肉などをふっくらと加熱できるという利点もあります。
水トレイで乾燥防止&後処理もラクラク!
本製品は使用前に本体下部の水トレイに水を補充し、そのトレイの上に専用の焼き網「ヘルシーネット」、もしくは金属プレート「クイックプレート」をセットして使用します。どちらのプレートもスリットがあるため、食材を加熱して溶け出した脂が効率よく水トレイに落下。脂の多い食材でもカロリーを適度にカットできます。また、加熱中は水トレイの水が蒸発して食材を包み込むため、長時間食材を加熱・保温しても食材表面が乾燥しにくいといいます。
また、使用後のメンテナンスは、食材を乗せたプレートと水タンクを洗うだけと非常に手軽。洗い終わったら、付属品とともに専用の収納ケースにコンパクトに片付けることができます。
料理研究家の寺田真二郎氏も絶賛
グラファイトグリラーの新製品発表会では、テレビなどで人気の料理研究家、寺田真二郎氏も登場。自身が考えたというグラファイトグリラーならではの新レシピを披露しました。
実演してくれた料理は2品。最初に作った「肉巻きおにぎり」は、具材を混ぜ込んだご飯を串に挿し、肉を巻いて焼くパーティメニューです。調理中、寺田氏は「とにかく熱の立ち上がりが早く、余熱いらずで便利ですね」とコメント。さらに、ヒーターが上部にあることにより食材の「見えている部分」から焼けるため、焼き上がりがわかりやすい点や、タレなどを付け焼きをした際もフライパンより焦げ付きにくい点などに言及。グラファイトグリラーの使いやすさを絶賛しました。
2品目は厚めのバラ肉を使った「サムギョプサル」。バラ肉は脂身の多い部位ですが、ほとんど煙を出すことなく調理していました。さらに、寺田氏は「グラファイトグリラーで調理すると、食材の余計な脂が落ちるのでカロリーカットにもなりますよ」と語りました。
実際に食べてみたところ、肉巻き、サムギョプサルともに、とにかく柔らかく焼けていたのが印象的でした。とくに、サムギョプサルは厚めのお肉だったのに驚くほど簡単にかみ切れました。また、焦げやすそうな甘辛タレで付け焼きしているのに、まったく焦げていなかったのも優秀です。
食卓に調和する優しいデザイン
余熱のいらない手軽さや、煙やニオイが発生しにくい仕組み。さらに、食材のカロリーカットなど、グラファイトグリラーは充実した機能を搭載しています。そのうえ、レトロな丸みのある形状や独特の優しい色合いをしたアラジングリーンのカラーなど、デザイン性の高さも魅力的。普段の食卓での利用はもちろん、ホームパーティーなどでも活躍しそうだと感じました。