昨年12月からの2ヶ月間ほどで、体重が2キログラムも増えました。そのせいか、立ち上がるときに「体が重たい」と感じます。「正月太り」や「冬太り」であるともいえますが、太りすぎは万病の元ですから、同じことを繰り返さないようにしたいです。
冬太りをまねく「3つの原因」
ヒトは、生命維持のために「代謝」をおこなっています。代謝とは、食べものを活動エネルギーに変換する人体のはたらきです。
『一生、太らない!食べ方の極意40』(伊達友美・著/学研プラス・刊)によれば、じつは「夏より冬のほうが代謝は高い」そうです。
冬場は寒さに耐えるために体内でたくさん熱をつくらなくてはなりません。
ですから、寒さを感じると体が「ブルブルッ」と震えて交感神経のスイッチが入り、代謝が上がって熱をつくるようになっているのです。(『一生、太らない!食べ方の極意40』から引用)
管理栄養士の伊達友美さんは、冬太りの原因として「不眠」「脂肪の多い食事」「暖房のきいた環境」を挙げています。
(1)不眠:底冷えする寒さによって睡眠の質が低下すると、糖代謝が悪くなるため。
(2)脂肪の多い食事:日本の12月から2月にかけては、チーズたっぷりのピザやグラタン、ホワイトソースたっぷりのシチュー、クリスマスやバレンタインデーで生クリームやチョコレートをたっぷり摂取するため。
(3)暖房のきいた環境:コタツやストーブのある部屋でじっとしていれば、必然的に運動不足になるため。
「子どもの食べ方」をしていませんか?
空腹にまかせて「好きなものを好きなだけ」という、子どものような食べ方はやめるべきです。
ヒトの基礎代謝量は、十代後半から二十代前半にかけてピークをむかえます。そのあとには、加齢するごとに基礎代謝量がすこしずつ減っていくのです。
年齢を重ねると栄養はそれほど要らなくなるとはいえ、内臓が衰え吸収が悪くなるため、多めにとっておくほうがいいものもあります。
そうは言っても、ドカンとは食べられないので、栄養素がギュッと凝縮された質のよいものをコンパクトに食べる、というイメージでしょうか。(『一生、太らない!食べ方の極意40』から引用)
つまり、食事量や塩分量を減らすだけでは不十分ということです。健康でありたければ「自分の体と相談しながら、そのときに必要なだけ食べる」方法や習慣を身につける必要がありそうです。
「気兼ね食い」と「つられ食い」をやめる
職場などで、しょっぱいお菓子やケーキをすすめられたとします。ただし、あなたはダイエット中です。そんなとき、どのように対応しますか?
たいていの人は、断りきれずに「気兼ね食い」するのではないでしょうか。管理栄養士の伊達さんは「自分が食べたくないものは残せばいい」とアドバイスします。自分の食事を自分でコントロールできなければ、いつまでたっても理想の体重や健康状態には近づけないからです。
自宅にてポテトチップスの袋を開けたら、せいぜい60グラム程度なので、10分もしないうちに全部食べてしまいがちです。手の届くところに存在するから食べてしまう。これも「つられ食い」の一種です。
肥満を気にしているならば、半分の30グラムを小皿にあけて、残りのポテトチップスは別の日に食べるべきでしょう。
経験豊富な栄養士によるアドバイス集
5000人の食事指導をおこなったという管理栄養士が書いた『一生、太らない!食べ方の極意40』には、無理せずに理想の体重を目指すためのアドバイスが紹介されています。
・食べ物の誘惑に勝つ方法
・幸せに食べられない食事は”ムダな食事”
・寝る子はやせる!? 睡眠とダイエットの深~い関係
・お酒の席での賢い料理の選び方(『一生、太らない!食べ方の極意40』から引用)
上記は、目次の一部です。書名のとおり40種類のテクニックや心がけを収録しています。「なにを食べるか」は重要ですが、理想の体重に近づくためには「どのように食べるか」も知っておいたほうが良さそうです。
(文:忌川タツヤ)
【参考書籍】
一生、太らない!食べ方の極意40
著者:伊達友美
出版社:学研プラス
のべ5000人もの食事指導をつとめてきたダイエットカウンセラー・伊達友美先生の、きちんと食べても太らない食べ方の極意を紹介。お米もお肉もチョコレートもすべて食べても太らないテクニックとは? 月刊誌「FYTTE」にて連載していたものを書籍化。
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