みなさんは「ドウシシャ」という会社をご存じでしょうか？ つい先日、知り合いにドウシシャのことを話したら、「ああ、あの面白い商品を出してるところでしょ」との返答が。そんなイメージで知られているドウシシャですが、実は東証一部に上場している押しも押されぬ大企業。1974年に日用雑貨品の卸売業として創業し、いまでは家電からキッチン用品、ファッションアイテム、ぬいぐるみなど幅広い商品を扱っています。
2017年のヒット商品が出るか？ ドウシシャの新商品内覧会に参加
「ドウシシャのものづくりのポイントは3つ――自由度／ニッチ市場No.1／オープンイノベーションです。基本スタンスは、『初動は軽く、意志決定は早く』。比較的現場優先で、好きなものを作って世の中に出そうという自由度のある開発風土があります」。こう専務執行役員の井下 主氏が語る通り、これまで市場になかったようなユニークな製品をスピーディーに展開し、注目を集めています。
そんな折、ドウシシャの「2017年春夏新商品タッチ＆トライ内覧会」が都内で開催されました。持ち歩けるビアサーバー、高性能扇風機、などなどズラッとお披露目された製品のなかから、今回は注目の製品を紹介します。このなかに、2017年に大ブームを巻き起こす製品があるかもしれません。ぜひチェックしてみて下さい。
日本一軽いステンレスボトルに新タイプが登場
実は、ドウシシャでは、ステンレスボトルが売れているんです。その販売実績は、なんと累計1000万本以上。なかでも同サイズのボトルで日本一の軽さを誇るのが「ふわふわAir」シリーズです。その重さはマグボトルタイプで150g（350mℓ・1780円）、ワンタッチボトルタイプで190g（480mℓ・2480円）で、持っただけで「軽っ」と驚く重さです。6時間持続の保温・保冷機能があったうえでのこの軽さなわけですから、これは確かに画期的。普通のマグボトルだと、ずっしりと重みがあってイヤになるものですが、これなら持ち歩くのも苦になりません。熱いものは熱いまま、冷たいものは冷たいまま、ラクラク持ち歩けるわけですね。
缶ビールなのにビアガーデンの泡ができる！
次に紹介するのは、2月新発売の「泡ひげビアー DBS-17」（税抜1980円）。こちらは、クリーミーな泡を作り出せる乾電池式のコンパクトなビアサーバーです。缶ビールに取り付けると見た目が瓶ビール風になり、スイッチを押して注ぐと、きめ細かい泡が出てきます。実際に見てみると、超音波で作り出された泡は非常にもちが良く、「第三のビール」でもビアガーデンのビールのようななめらかな泡がずっと残っていました。これはお花見にももってこいですね。
氷点下のキンキンビールが長く楽しめるタンブラー
続いて、2月新発売の「ON℃ZONE（オンドゾーン）」（税抜3000円～）。こちらは、1分以内に注いだビールやお酒が一気に氷点下まで下がるステンレスタンブラー＆ジョッキです。あらかじめタンブラーやジョッキを冷凍庫で冷やしておき、あとは冷たい飲み物を注ぐだけ。保冷剤を入れた独自の真空冷却三層構造となっているので、飲み物をキンキンに冷やしてくれるのです。しかも、飲みかけのまま置いておいても氷点下をキープ。数時間にわたって会場内に展示されていたビールの温度計を見たところ、氷点下2℃以下をキープしていました。ぜひ先ほどの「泡ひげビアー」 と合わせて使い、最高のビールを楽しみたいですね。
驚きの2年保証！ 卵がつるつる滑るフライパン
フライパンはすぐ焦げ付くから、短いサイクルで買い替えるのがベター……。そんな常識を覆して大ヒットしたのが、1年保証のフライパン「evercook」（エバークック）シリーズです。2月に新発売となる「evercook α」は、フッ素加工がはがれにくい従来の「アンカー構造」に加え、フッ素コーティングの中にαダイヤ粒子を入れ、コーティングをさらに強化しました。しかも、保証期間は従来の1年から2年へ倍増！ 同社の耐久性への自信のほどがうかがえますね。軽量化も実現し、26cmフライパンでは約680gと約12％も軽量化。ラインナップは26cm（税抜4500円）を始め、6種類を展開しています。なお、「evercook」シリーズで特に重視しているのが、「卵がつるっと滑る」という感覚だそう。確かに、少量の油で卵焼きや目玉焼きなどがつるつる滑ったら気持ちいいですよね。しかもその感覚が2年続くのだとしたら……これは手に入れたくなってしまいます。
世界的なプロペラメーカーと共同開発した扇風機の新作が登場
今回の発表会で、もっとも目立つ位置に展示されていたのがDCモーター搭載の扇風機「カモメファン」です。こちらは、2012年に登場した高性能扇風機のシリーズ。世界トップシェアの船舶用プロペラメーカー・ナカシマプロペラと共同開発した羽根を搭載し、やわらかな風と抜群の静音性を実現しています。
そして、今回発表された2017年のモデルは、ナカシマプロペラが10年がかりで開発したという船舶用プロペラ向けのやわらかい強化プラスチックを扇風機の羽根に採用。うまく力を逃がしながら駆動するため、風量、静音性、省エネ性もアップしました。実際に新しいカモメファンの風を体験しましたが、ふわっとやわらかく、自然のそよ風のよう。音も静かで暑い夜でも安眠できそうです。
さて、そんな「カモメファン」に、4月に新たなラインナップとして加わったのが、扇風機「Fseries」（税抜1万9880円）。羽根は直径20cmで台座のない三脚構造が特徴です。持ち運びができ、テーブルやデスク、キッチンの一角など、好きな場所に置けるのが便利です。上下、左右に自動首ふりができるのもうれしいですね。
足先からふくらはぎまでしっかりもみ上げる！
昨年12月に発売された「MOMiLUX L ふくらはぎマッサージャー」（税抜1万9800円）は、足の疲れを癒してくれるマッサージ器。足を足先から足首、ふくらはぎへとしっかりもみ上げてくれます。ふくらはぎのパーツと足裏のパーツに分かれており、足裏だけをもむ機能や足裏の温め機能だけを使うことも可能です。マッサージチェアに比べて場所も取りませんし、試してみたところグイグイとパワフルにもんでくれて実に気持ちよかったです。立ち仕事をしている人にはこの上ない製品ですね。
ひんやりモッチモチぬいぐるみクッションに注目
ドウシシャはアニマル型クッションも発売しています。なかでも「ごろねこサミットクッション」シリーズは、もちもちのびるストレッチショートボア素材を用い、あえて綿を詰めすぎないことで心地よい感覚を実現。そのかわいらしさと心地よさが人気を呼び、発売から1年でシリーズ累計販売数42万個を突破しました。この4月には、春夏向けの新商品「zoogoroプラネット ポーラー」シリーズを発売予定。こちらは北極や南極に住む動物たちをモチーフにしたもちふわクッションで、おなかには寝具にも使われる接触冷感素材を採用。実際に触ってみると、ひんやりしていてサラサラしているため、暑い季節でも抱きしめて眠りたくなるようなアイテムでした。
このほか、2万台で大ヒットといわれるかき氷器市場で、昨年10万台もの売上を達成した「電動ふわふわ とろ雪かき氷器」のリニューアル版（税抜5980円）も発売予定とのこと。こちらも楽しみです。
今回のタッチ＆トライに参加してみて、アイデアに満ちた面白い製品が多いと感じました。どれも持っていたら生活が楽しくなることが想像できるアイテムばかり。しかも、フライパンしかり、タンブラーしかり、クッションしかり、どの製品もアイデア先行でなく、しっかりとした技術に基づいて作られているのもよくわかります。これからも、もっと面白い製品を出してくれることを期待して、注目していきましょう。
