酒ツウでなくても、「ジャック ダニエル」というブランド名を聞いたことがある人も多いことでしょう。一説によると、世界で一番飲まれているアメリカンウイスキーとのことで、なかでも黒いラベルの「ジャック ダニエル ブラック(Old No.7)」が有名。ただ、製法や味わいなどによって仲間が存在し、2016年からは最もプレミアムな「ジャック ダニエル ゴールド」が発売されています。今回は「進化し続けるジャック ダニエル」というイベントで学んだ極意として、この「ゴールド」の魅力を紹介していきます。
きわめてスムースで深い熟成感が楽しめる!
「ジャック ダニエル」シリーズは、限定などを除くと現在5種類。「ジャック ダニエル ブラック」の素材や製法をベースに、ひと手間を加えたり樽熟成を重ねたりという工程によって味わいが派生し、ラインナップがわけられます。
味はどのように異なるのでしょうか。「テネシーハニー」は蜂蜜のフレーバーを加えたリキュールとなるので割愛しますが、そのほかはボディの強さや熟成度合いの深さに違いがありました。
では、「ゴールド」の製法の特徴に迫っていきましょう。「ジャック ダニエル」の最も重要な工程のひとつに「チャコール・メローイング」という製法があります。これは燃やしたサトウカエデを細かく砕いて槽に敷き詰め、この木炭層に蒸溜されたばかりの原酒を入れて一滴ずつゆっくりろ過する製法のこと。
この手順は、ほかのウイスキーでは行われない独特のもの。「メローイング」といわれるように、香りはよりソフトに。味わいとしては、穀物っぽさが減って苦みが吸収されるぶん甘みが増します。「ジャック ダニエル」の適度なまろやかさや甘さに大きく起因するこのろ過を、2回の樽熟成の前後に行ったものが「ゴールド」なのです。
さらには熟成も、1回目はほかのアメリカンウイスキーと同様にホワイトオーク樽で寝かせますが、2回目はサトウカエデ(=シュガーメイプル)の樽で熟成させます。なお、「ゴールド」のラベルには「No.27」と表記されていますが、これは「ブラック」(Old No.7)の2倍の手間ひまをかけているからだそう。
メイプルシロップで知られるほど、おいしい蜜がとれるサトウカエデで仕上げる「ゴールド」。その味は「ブラック」よりもさらにスムースで、やさしさが特徴のジェントルマンジャックよりも深い熟成感を楽しめるとか。次はいよいよテイスティングということで、期待が高まります!
ベストな飲み方で3タイプのフードペアリングを試してみた!
推奨されたのは、クラッシュアイスを使った「ミストスタイル」という飲み方。大きな氷よりも水分が溶けやすくなり、「ゴールド」の甘さ際立つスムースな味わいを、より引き立たせてくれるそうです。
次に登場したのは、ペアリングを楽しむためのおつまみの数々。「ゴールド」のバニラやメイプル香をより引き立て、相乗効果を生み出すものとして3つのフードが提供されました。
「ゴールド」は1本1万800円と決して安い買い物ではありませんが、その味は値段相応の満足度。準備にもひと手間かけてクラッシュアイスやチーズなどを用意して、ワンランク上のウイスキータイムを楽しんでみませんか!
【URL】
「ジャック ダニエル ゴールド」(販売サイト)