鋳物ホーロー鍋メーカーが開発した大人気の炊飯器、バーミキュラ ライスポットは、炊飯のみならず多彩な料理に使えるのが魅力。今回はフードスタイリストの新井美代子さんが同機の実力を試し、「操作性」「味」「メンテナンス性」「収納性」の4項目で採点しました!
【私が使いました!】
フードスタイリスト新井美代子さん
雑誌や広告を中心に活躍。レシピ開発、スタイリングなど料理全般に携わる。簡単でおいしいレシピが読者に人気。
【使ってみたのはコチラ!】
VERMICULAR
バーミキュラ ライスポット
実売価格 8万6184円
鋳物ホーロー鍋の技術と、火加減調節が簡単なIH技術を融合。炎が鍋を包み込むかまどのような加熱によって、弾力がありながら粒感の立ったごはんを炊き上げます。無水調理鍋としても利用可能です。
水を一切使わずうまみが濃縮したポトフが作れる!
バーミキュラの鋳物ホーロー鍋は、かつて入荷待ち1年以上の時期もあった超人気アイテム。またこの鍋は以前からユーザー間で「これで炊いたごはんもおいしい」と評判でした。
ライスポットはその鋳物ホーロー鍋を採用し、かつ炊飯に必要な微妙な火加減や加熱時間の調節を自動化した炊飯器。さらにうれしいのは、これが炊飯だけでなく様々な調理に対応していることです。そこで今回は、この製品の調理機能を中心に、その性能や使い勝手をチェックしてみました。
バーミキュラの鍋の最大の特徴は、ふたと鍋の密閉性が極めて高いこと。これにより、水を一切使わない「無水調理」が可能となります。今回はこの調理法でポトフを作ってみましたが、野菜のうまみが凝縮していて絶品でした!!
さらにライスポットは、炊飯モードは保温機能なしですが、調理モードには「保温」機能が付いています。この機能を使うとローストビーフも簡単。まず中火で肉の表面を焼いてうまみを閉じこめ、その後保温機能でゆっくり火を通します。低温調理ならではのお肉のしっとり感を自分で火加減して再現するには、かなりの経験が必要です。
IHヒーターの火力はかなり強く、鍋の中で肉を焼くとコンロで焼くようにジュージュー音を立てていました。鍋は直接コンロにもかけられ、料理に慣れている人は最初にコンロで調理し、あとはIHヒーターにおまかせ、という使い方も可能。アクアパッツァもきれいに鍋で作ることができ、そのまま食卓に出して皆に取り分ければ〝ごちそう感〟を演出することも可能です。普通は火力を途中で手動で変えなければならないメニューも、ライスポットならタイマーで最適なタイミングを教えてくれて、失敗しにくいです。
ちょっと重いのが大変だけど手入れはしやすい!!
お手入れに関しては、洗うのは鍋とふただけですが、どちらも重いのがやや大変。ただし、ホーローなので汚れ落ちは良好です。またバーミキュラの調理鍋は、ツマミをとめるふた裏のネジに汚れがたまりがちなのですが、ライスポットのふたはこのネジがなく、掃除がラクです。
注文をつけるなら、蒸し調理用のざるが欲しかった。「ざるなしでも蒸し調理はできる」という自信でしょうが、シューマイや肉まんは具材の底を濡らしたくないので。ともあれ要望はそれくらい。調理中の音も静かですし、ほぼ文句なし。キッチンのコンロの口数が少ないご家庭で、「あともう一品」の料理を作るのにも重宝しそうです。ただそうなると、炊飯用にするか調理用にするか、毎回悩みそうですが(笑)。
【ココがポイント1】
鋳物ホーロー鍋作りの技術とIHの高火力で極上炊飯!
0.01㎜の精度で作った鍋とふたで高い密閉性を維持して炊飯。鍋を包み込む高火力で、甘く弾力がありつつほどけるごはんに仕上がります
【ココがポイント2】
具材の水分だけでしっかり煮込む無水調理も可能
ふたの重みで鍋内部が高気密に。加熱中に鍋内の水分が外に逃げないため、食材の水分だけで焦付きなしに調理する無水調理が行えます。
【ココがポイント3】
保温機能を使って人気の低温調理にも対応!
調理モードは中火、弱火、極弱火、保温の4つの火力を装備。特に保温は30℃〜95℃まで1℃単位で設定可能で、人気の低温調理もできます。
【結論!】
操作性:4
味:5
メンテナンス性:4
収納性:3.5
これで作ったごはんもおかずも、かなりおいしい!! 手動で火加減を変える場合も、きちんとガイドしてくれて便利です。ただし、鍋とふたが重いので、洗い物や片付けの際はちょっと大変かも。