ホッチキスは“100均”でも手に入るため、つい手頃なアイテムを求めがちですね。だが、上質の製品を選べば、作業効率が高まるうえに長年使えます。菅 未里さんが高性能文具をテストしました。今回は「針なしホッチキス」をリサーチ。、開き加減/目立たなさ/跡の残りにくさの3項目各5点満点で評価していきます。前回の「針アリ」編と併せて参考にしてください。
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【テストしました!文具ソムリエール 菅 未里さん
文房具を紹介するコラムの執筆や商品の開発など、幅広く活躍する。メディアへの出演も多い。
ホッチキスは、基本“ひとつあればいい”というモノ。しかし文具ソムリエールの菅未里さんは、“使い分け”が大切と語ります。
特に針なしホッチキスについては「安全性に優れ、シュレッダーの 際にも分別が不要とメリットは少 なくありません。一方で、針ありに比べて綴じられる枚数が少ないことや、外れやすいことなど、構造上見劣りする部分もあります。 まずは針ありと併用して使ってみ て、針なしホッチキスの使い心地 を体験してみましょう」(菅さん)
【エントリーNo.01】コクヨ ハリナックスプレス
紙を圧着させて綴じるプレスロック式を採用し、目立ちにくい綴じ部を実現。角綴じや横綴じも可能なのが秀逸です。実売価格667円。
【力加減】3.5点
プレスで綴じるという設計上、かなりの力を要しました。その分しっかり綴じられるのは◎。
【目立たなさ】5点
紙が曲がらず、ほとんど目立ちません。文字が書いてあっても視認できるレベルです。
【跡の残りにくさ】4.5点
こすって外すため、こすり跡は多少残ります。しかしそれ以外の跡はほとんど残らないのは秀逸です。
【エントリーNo.02】クツワ ゼロハリホッチキス
手に収まるサイズで、綴じ位置が本体側面に印字してあるため、わかりやすいです。ワンコインで買えるコスパも魅力的です。実売価格401円。
【力加減】4点
それなりの力が必要です。手で上下からホールドして、握りしめるようにして力を入れました。
【目立たなさ】4点
穴を開けるタイプなので、ある程度目立ちます。綴じていることがひと目でわかるのは便利です。
【跡の残りにくさ】4点
開けた部分の紙を戻しました。見た目にはわかりにくいが、穴自体が残ってしまうのが気になります。
【エントリーNo.03】プラス ペーパークリンチ
綴じる部分が透明で、文字を書いた部分を綴じることを防げます。針ナシホッチキスは4枚綴じが多いなか6枚綴じが可能です。実売価格556円。
【力加減】5点
力をあまり使わずに、針ありに近い感覚で綴じられます。女性でも片手で可能なレベルです。
【目立たなさ】4点
穴を開けて綴じるので当然目立ちます。ただ穴自体は比較的小さめで、問題ないレベルです。
【跡の残りにくさ】4.5点
穴の跡は残ります。一方で綴じた際に紙に折り目がつかないので、キレイに戻せるのが利点。
【針なしホッチキス大賞】プラス ペーパークリンチ
総評 ペーパークリンチは針アリの感覚で使える
「針ありに比べて構造上綴じるのに強い力が必要なことが多い針なしホッチキスにとって、大事なのは力加減。ペーパークリンチの軽さは見事です。6枚綴じが可能なのも利点ですね」(菅さん)。
また、ハリナックスプレスの綴じ後の目立たなさや、ゼロハリホッチキスのコンパクトさも、テストのなかで目立ちました。