デジタル
パソコン
2018/1/30 19:00

劇的に薄いくせに「タイプ感」は神! LIFEBOOK UH75/B3、最強モバイル説を検証

筆者は、富士通の「LIFEBOOK UH75/B1」を約1年使っていた。このモデル、売りはなんといってもその軽量性。実測値で761g(!)ということで、親指と人差し指でつまんで持てるほどの世界最軽量ウルトラライトボディが特徴だった。極限まで薄型化されたボディながら、有線LANの Ethernetのポートまで用意しているうえ、そのほかの各ポートもすべて標準仕様。別途アダプタなどなくとも使えてしまう、「軽量性徹底追求の割には機能性も妥協してないよ」的優秀モデルだった。今回ここで紹介するのは、その後継機種「LIFEBOOK UH75/B3」。1年を経て、満を持しての登場である。

20180130_y-koba2 (6)

翻ってもう一度UH75/B1。こちらについては、実際仕事でも多用していたが、鞄に入れて持ち歩くのもまったく苦にならない軽量性は言うまでもなく、それでいて満員電車の圧力なんかも軽やかに“いなす”堅牢性も備えているのがうれしかった。バッテリーの持続時間だけは、そのコンパクトボディに搭載できる容量に限界があるため、実測値でもやや物足りない面があったが、まあ同梱のアダプタも小さいので携行すれば問題なし。大きな不満点には至らなかった。

 

んが! どうしても1つだけ改善してほしい点があったのだ。それはキータッチである。本体薄型化の影響で、どうしても十分なキーストロークが確保できておらず(1.2mm)、それが原因でミスタイプにつながっていたのだ。しかし今度のUH75/B3は違う。公称748gとさらなる軽量化を実現していながらも、キータッチが劇的に改善、いや、もう別物に進化しているのである!

 

まずもってキーストロークが1.2mmから1.5mmへと0.3mm深くなっている。これはもう両者を触ってみれば一瞬でわかるレベルで、まったく打鍵感が違う。堅さも妥当で、ミスタイプは劇的に減った。タイプのうまい人ならミスタイプはまず起きないんじゃないだろうか。そしてもう1つ、このキーボードはキー入力を感知するポイントが、少し手前に設定される新技術を採用しているのだ。この点、意識的に体感するのは難しいが、結果としてはとにかく文字入力が軽快。私のように、 原稿含め、頻繁に文章を入力する仕事をする人間にとってこの違いは大きい。この点だけでUH75/B3の魅力は倍増する。

20180130_y-koba2 (3)
↑見ての通りのキーの高さ。まったく違和感のないタイピングが可能

 

20180130_y-koba2 (2)
↑キーピッチも十分に確保されている。タイプ時の静音性も優秀だ

 

20180130_y-koba2 (5)
↑アダプタ。非常に小さなボディなので、やはり本体と一緒に携行しておくのが吉だ

 

モバイルとして気になる外部ポートは、基本的に充実していた従来機を踏襲。HDMI、USB3.0にSDカードスロット、USB 3.0対応USB Type-Cなどをしっかりと装備している。出色なのは、最初に触れた有線LANポートだ。これだけの薄さ(15.5mm!)の筐体なので、普通に搭載することはできないはずなのだが、「引き出し型」を採用してこれを解決。この無線LAN時代、有線を諦めない姿勢に拍手を送りたい!

20180130_y-koba2 (4)
↑ニョキっとポートが飛び出すメカニカルな仕様。まさしく「どこでも使えるモバイル」たらしめるポイントだ

 

基本スペックを見渡すと、第8世代CoreプロセッサとなるCore i5-8250Uを採用しているのが進化点。従来機(市販モデル)はCore i5-7200Uだったため、処理能力の向上は間違いなし。モバイルユース中心とはいえ、画像を扱う機会も多い昨今である、このスペックアップは非常にうれしい。ちなみにメモリはDDR4-2400を標準で4GB搭載、ストレージは128GB SSDを内蔵。メモリ8GBでよりサクサクした性能を求めるなら、上位モデルのUH90/B3かカスタムメイドモデルという手もある。ただ、それほど負荷の大きい作業を想定していないなら、UH75/B3でまったく不満はないだろう。

 

使ってまだ2週間程度だが、これは、正直素晴らしい。UH75/B1でほぼ唯一と感じていたストレスポイントのキータッチが劇的に改善された時点で、明らかに隙がなくなった印象である。これまで複数のモバイルを買っては、結局「持ち歩くのめんどくせ」となっていた自分だが、本機は毎日持ち歩きたくなる。本当だ。

 

ということで、こちら今回の説「LIFEBOOK UH75/B3、最強モバイル説」は立証とさせていただきたい。もう一度言う。こんだけ軽くてこんだけキー入力が快適。それだけでものすごいこと。実際本稿もLIFEBOOK UH75/B3で書いているが、超快適だもの!

 

最後に、インプレスさんのPC WATCH(https://pc.watch.impress.co.jp/)編集長であり、4K修行僧としても著名な若杉紀彦氏に、本機種に対するコメントをいただいた。PCのプロの声である!

 

「世界最軽量を維持しつつ、いち早く第8世代Coreプロセッサーを搭載した攻めの姿勢を感じる名機!」(若杉)

 

【SPEC】

1111_R

富士通
LIFEBOOK UH75/B3
オープン価格(実売価格19万円前後)
http://www.fujitsu-webmart.com/pc/webmart/ui3811.jsp

●OS:Windows 10 Home 64ビット版 ●CPU:インテル® Core™ i5-8250U ●メモリ:4GB ●ストレージ:SSD 約128GB ●光学ドライブ:なし ●ディスプレイ:13.3型(1920×1080)ノングレア ●カラー:ピクトブラック、サテンレッド ●Office:Office Home and Business Premium ●駆動時間:約8.3時間(JEITA2.0) ●サイズ:309×212.5×15.5mm(突起部含まず) ●質量:約748~751g