世界的ベストセラーの自己啓発書といえば……ナポレオン・ヒル『思考は現実化する』、スマイルズ『自助論』、カーネギー『人を動かす』、コヴィー『7つの習慣』などが有名です。
今回は、オバマ元大統領も愛読していた「ラルフ・ワルド・エマソン」の教えについて紹介します。『エマソン 自分を信じ抜く100の言葉』(中島輝・著/朝日新聞出版・刊)という本がオススメです。代表作『自己信頼』をはじめ、エマソンの名言をわかりやすく解説しています。
自分に値札をつける
人は自分で「自分の値段」をつけられる。
そして行動を起こせば、万人は黙ってその値札に同意する。
(『エマソン 自分を信じ抜く100の言葉』から引用)
他人からの評価をあてにせず、自分で「値付け」することによって、願望や目標をハッキリと見定めることができます。
ただし、値札を付けたからといって、かならず売れるとは限りません。値札の額に届かない実力ならば、買い手からは見向きもされないでしょう。だからといって、自分を安売りしてはいけません。値札にふさわしい実力を身につけさえすれば、いくらでも買い手が現れるからです。
値札をつけたからには、自分の可能性を疑わないで、自信たっぷりに生きましょう。小さい値札よりも、大きい値札のほうが目立つからです。声は大きく、気持ちはおおらかに。堂々と振る舞っていれば、発見されやすくなります。
腫れものにさわるような働きかた
多くの人はなりゆきで職業に就き、腫れものにさわるようにして仕事をしている。それは機械の一部になることであり、自分自身が失われる。
(『エマソン 自分を信じ抜く100の言葉』から引用)
給料がもらえるから、とりあえず働いている。通勤できる距離にあるから、とりあえず所属している。
取引先や上司や同僚は気にくわないけれど、生活の糧を得るために、なるべく波風を立てないように仕事をこなす。まるで「腫れものにさわる」ように、痛みやストレスをごまかしながら生きる。はじめから機械として生まれたほうがマシです。
エマソンは「人は生まれながらに天職が授けられている」と述べています。天職にたずさわっていれば、苦痛を感じず、無限の努力を続けられるからです。どうせ働くのであれば、「なりゆきの仕事」よりも「天職」を選びましょう。
わたしたちは、自分のことを過小評価しがちです。エマソンの教えは「自己信頼」を重視しています。どうすれば、自分を信じ抜くことができるのでしょうか?