動物の写真は、わたしたちの心をなごませてくれます。ネコ写真が与えてくれる「癒し」は圧倒的です。TwitterやInstagramに投稿されたものが、何万リツイートや何万いいねを集めています。
『カラー新版 ネコを撮る』(岩合光昭・著/朝日新聞出版・刊)という本があります。動物写真の第一人者による、ネコ写真をうまく撮影するためのコツや心がけを紹介します。
「朝」を狙う
朝、ネコは朝日を浴びに出てくる
これこそがネコ撮影のポイント。お日様が出てくるときが、ネコの活動の開始でもある。朝日が差し込むところに、ネコはいると考えていい。
(『カラー新版 ネコを撮る』から引用)
著者の岩合さんは、日の出(朝4時半〜6時半)からカメラを持って出かけます。そして朝10時前には、いったん撤収します。太陽が高くなれば、陰影が短くなるからです。
そして、ヒトが活動を始めれば空気中に塵(ちり)や埃(ほこり)が混じります。透明感のあるシャープネスなネコ写真を撮るためには、まさに「早起きは三文の徳」というわけです。
岩合さんのアドバイスどおり、早朝に出かけてみたところ……見つけました!
ある企業の従業員向けの駐車場に、5〜6匹のネコたちがたまっていました。出勤前の広い駐車スペースにて、野良ネコたちが寝ころんだり追いかけっこをしていたり。眼福でした。
「オス」を狙う
モデルネコに適しているのは圧倒的にオスだからだ。オスは習性として、自分の身体を見せたがり、自分の存在をアピールしたがる。(中略)声をかけたときに「え、オレのこと?」と、こちらを睨まず興味を示すのなら、しめたものだ。
(『カラー新版 ネコを撮る』から引用)
たしかに、路上でネコと出会ったとき、太っていたり、ひょうきんな顔つきをしたネコのほうが、すぐに逃げないような気がします。写真を撮りやすい、カメラを構えても逃げにくいのはオスだそうです。
【オス猫の特徴】
・体が大きい
・額(ひたい)の幅が広い
・骨格がしっかりしている
・足が太い
メスの猫は警戒心が強い傾向にあります。お母さんネコならば、なおさらです。こちらが一歩近づいたとき、ネコがすこしでも身構えるモーションを見せたときは、いさぎよく諦めましょう。
ネコの写真を撮るためにカメラを構えても、すぐに逃げられてしまう……。ネコに警戒されないためのコツを紹介します。