グルメ
立ち食いそば
2016/5/7 11:00

立ち食いそば好きライターが夢中で完食! 自家製麺がウリの上野・元長のクオリティに驚いた!

立ち食いそば店の食べ歩きが趣味で、立ち食いそばムックも執筆したことがある平島憲一郎さんが気になるお店をレポートするコーナー。今回はゆでたて自家製麺が楽しめる東京・上野の「元長(もとちょう)」を紹介します。

 

今回は上野駅からほど近い名店を攻める!

僕はライターという仕事柄、取材で都内の各所を訪れますが、そのときの密かな楽しみが、取材前や取材後に近くの立ち食いそば店を訪問することです。取材場所が決まると、記憶とネット情報を頼りに、付近の立ち食いそば店の捜索を始めます。そこで、「ああ、そういえば前に行ったあの店はうまかったなあ。でも、こっちの店はまだ行ってないから、ここらで攻めておきたいなあ」などとブツブツ呟きながら、「よし!」とその日に行く店を決めるわけです。このあれこれ悩んでいる時間がまた、何ともいえず楽しいんですよね。

 

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というわけで、今回訪れたのは、上野の「元長」。僕は初めてお邪魔する店です。上野駅から昭和通りを入谷方面に進み、東上野の交差点を過ぎたあたりにあります。

 

店内はL字型のカウンター席で、10人ほどが座れます。僕が来店したのは午後1時半頃でしたが、お客は6~7人はいたでしょうか。初めてのお店ということで、今回は基本のかき揚げそば(380円)を食べることに。券売機でチケットを買って大将に注文し、そばのできあがりを待ちます。

 

自家製細麺とつゆの相性が最高!

この店の特筆すべき点は、そばが自家製麺であること。しかもそれを毎回注文を受けてから茹でます。3分ほどで供されたそばは、色白でピッと角の立った細麺。コシがしっかりあって、のどごしもまた素晴らしい。さらに、つゆはかつおだしの香りが豊か! カエシは甘さ控えめで、かといってしょうゆの塩気が強すぎるということもない。すっきりとしながらコクもあり、輪郭がビシッとタイトな味わいです。そのつゆが細麺によく絡んでくれるのがまた、いい!

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かき揚げは玉ねぎににんじん、小えび、青ねぎが入っています。ちなみににんじんはよくある細切りではなく、“いちょう切り”。揚げ置きですが、コロモには香ばしさが残っていて、甘みもあります。油切れもよいので、さっぱり食べられるのもポイントが高いです。

 

そば、つゆのレベルが高く、かき揚げも揚げ置きとしては見事な出来。それが一杯のそばとしてバランスよくまとまっています。そのおいしさに驚きながら、瞬く間にそばを食べ終わり、つゆもしっかり飲み干してしまいました。

 

有名店「文殊」との共通点多数!

なんでもこの「元長」は、浅草橋や両国などに店を出す立ち食いそばの有名店「文殊」とゆかりのある店だそうです。そう聞くと、つゆの味わいも細めのそばも、共通しているものを感じますね。そうそう、かき揚げに入ったにんじんが“いちょう切り”なのも一緒でした。

 

お客はビジネスマンが主体という印象。そばのメニューが豊富なうえに、セットメニューも充実しています。実際店内では、ごはんものとそばのセットを食べている人も多く見られました。僕が訪れたのは2月初めでしたが、店の前には季節メニューなのか、岩のりそばや穴子天そばの写真も貼ってありました。

 

店構えは一見地味ですが、供されるそばのクオリティは実に高い。今後上野に行く際には、この店に行くのが定石となりそうです。いい店に出会えました。

店舗情報(食べログ) http://tabelog.com/tokyo/A1311/A131101/13156164/