建築士の資格を持ちながら女優に転身し、今では女優のお仕事はもちろん、建築の知識を生かしたお仕事までこなす田中道子さん。前編では不器用な私でも実践できる、既製品を用いたDIY術を教えてもらったけど、建築に詳しい田中さんだもの、続いてはリノベーションについてもアドバイスをもらわなくちゃ!
そして気になるのが、出演中のドラマ「ドロ刑 -警視庁捜査三課-」のことよね。個性的な出演者に囲まれ、どう、現場をエンジョイしているのかしら? さぁ、お茶のおかわりも淹れたことだし、お話を再開しましょう!
参った!と思う日々のお悩みを5分で解決するウェブメディア「参田家のおうち手帖」から、参田(まいた)ファミリーのお母さんが、田中道子さんを直撃しました。
女優/田中道子
1989年8月24日、静岡県生まれ。モデルとして活動中の2013年にミス・ワールド日本代表に選出され、世界大会ではベスト30入りを果たす。2016年に女優への転身を宣言し、以降、複数のテレビドラマに出演。現在は、NHK大河ドラマ「西郷どん」、「ドロ刑 -警視庁捜査三課-」に出演中。二級建築士の資格の資格を生かし、情報バラエティー番組でも活躍する。
[Instagram]@michikotanaka_official
心を豊かにすることが、快適な暮らしにつながるんです
お母さん「最近、おうちのリノベーションが流行っているでしょ? 我が家も、いつかしてみたいのよ。うちを見てみてどう? 田中さんだったら、どんな風にリノベーションするかしら?」
田中さん「大きな窓もお庭もあるし、十分素敵なおうちですよね。しいて挙げるなら、ベランダでしょうか。私なら2階のベランダを利用して、本格的な家庭菜園ができるように改装しますね。これだけ広いのに、洗濯物を干すだけではあまりにもったいない(笑)」
お母さん「このベランダ、たしかに持て余していたのよ〜。家庭菜園は、とってもいいアイデアね! お野菜が収穫できたら、食費が浮きそうだもの(笑)」
田中さん「それに自然と触れ合える環境って、とっても大切です。これは建築学科だけでなく、ミス・ワールドの世界大会で学んだことでもあります。世界大会では他国の出場者と寝食をともにしますが、自然を愛でる心の豊かさがある人は、誰に対しても優しく、本当に親切。『見た目の美しさだけじゃダメ』ということを学んだと同時に、『快適に暮らすだけじゃダメ。心を豊かにする暮らしが大切なんだ』と気づかされました」
お母さん「世界の美女が集う大会で、住まいの環境についても考えるなんて、建築士の資格を持つ田中さんならではね!」
田中さん「大学で都市開発を勉強していたからでしょうか、何事も暮らしと結びつけてしまいます(笑)。あと、お部屋で大切なのがアートを飾ること。自然を愛でるのと同様、アートに親しむ人も、心が豊かです。ちょっとしたアートを飾るだけで、お部屋のアクセントになるのはもちろん、お子さんの情操教育にも役立つはずですよ」
お母さん「まさに、情操教育ができるおうちにしたかったのよ! ベランダでの家庭菜園に、アートを飾ることね。しっかりメモしなくちゃ」
田中さん「私自身、緑や花を眺めることが大好きですが、これは母のおかげです。母はお花が大好きで、我が家にはいつも、お花が飾られていました。心が豊かな人間になるには、まだまだ成長が必要ですが、自然を愛でる感性を育ててくれたのは、実家に飾られたお花です。母に感謝しなくちゃ!」
お母さん「住まいの環境から、子どもはいろいろなことを学ぶということね! すごく勉強になったわ。ちなみに田中さんは、自宅では、どんな過ごし方をしているの?」
田中さん「ひたすら趣味に時間を費やしています。ドラマの初出演が26歳のときなので、女優としては新米の身。現場では反省することも多いため、自宅はストレス発散の場所です。お部屋をホワイトで統一したのも、自分の好みを詰め込みたかったから。もちろん、セリフの練習も欠かせませんが、少し余裕のあるときは、自分好みに仕上げた空間でゲームをしたり絵を描いたり、趣味に没頭しています(笑)」
お母さん「セリフと言えば、10月13日にスタートした新ドラマについても聞かせてちょうだい! ユニークなキャラクターばかりで、ワクワクしながら見ているの(笑)」
田中さん「登場人物も出演者の皆さんも、とっても個性的ですよね。私が演じる“霞 沙織”も、なかなか強烈です。科捜研に勤めるインテリながら、かなりのドSキャラ。こうしたキャラクターを演じるのは初めてですが、毎日が刺激的です。最近では役作りやセリフ練習の成果を見せるだけでなく、出演者の方々と呼吸を合わせ、一期一会のお芝居を楽しめている気がします」
お母さん「「一期一会のお芝居」って、とっても素敵なフレーズ。ドラマを見るのが、ますます楽しみになってきたわ! ちなみに建築士を目指した経験がお芝居に影響することって、何かあるのかしら?」
田中さん「建築士に限ったことではありませんが、私はインターンとして企業に勤めた経験があるので、こうした“普通の感覚”を生かしていきたいと思いますね。女優としてのスタートが遅かった分、まだ経験値は少ないですが、建築士を目指した過去の経験は、きっと武器になる。そう思いながら現場と向き合っています」
お母さん「田中さんにしか見せられないお芝居、これからも期待しているわ! ドラマはもちろんだけど、建築士の資格を生かしたお仕事も、もっと見てみたいわね」
田中さん「ありがとうございます! 建築士の資格を生かしたお仕事は、私も広げていきたいことのひとつです。特に挑戦したいのが、暮らしのアイテムを扱うブランドを立ち上げること。女優の道を選んだ私ですが、建築への興味が消えたわけではありません。ブランドの立ち上げは、いつか実現したい夢ですね」
お母さん「お洋服のブランドではなく、あくまでも“暮らしのアイテム”というところが、田中さんらしいわね! こちらこそ、今日はどうもありがとう。女優としての活躍も、ブランドの立ち上げも、応援させてもらうわね!」
【後編のまとめ】
「快適に暮らすだけじゃダメ。心を豊かにする暮らしが大切」という言葉が、とても印象的だった後編。子どもの情操教育を視野に入れたリノベーションのアイデアも、建築を本格的に学んだ、田中さんだからこその発想よね!
そして「ドロ刑 -警視庁捜査三課」での好演はもちろん、田中さんが目指すブランドの立ち上げにも、期待が膨らむばかり。暮らしの心地よさを第一にインテリアを考える田中さんだもの、ブランドの立ち上げが実現したら、とても素敵なアイテムを作ってくれるに違いないわ。いつかぜひ、実現してほしいわね!