今年のトレンドアイテム「完全ワイヤレスイヤホン」は、音質、接続の安定性、スタミナなどの面においてまだまだ発展途上の製品といえます。しかし、NUARL(ヌアール)の「NT01B」は、それらの課題を最新テクノロジーで克服。ブレークスルーを果たした快作として注目を集めています。
最大の特徴は、歪みや濁りのないサウンドを実現する「HDSS」技術の採用。これは、「ETL」という音響モジュールを設置することで筐体内の圧力を一定に保ち、音源に忠実な再生が行えるというもの。イヤホンにありがちな「頭内定位」ではなく、広がりのある音を楽しめます。
また、完全ワイヤレス最大の欠点といわれる接続の不安定さは、クアルコムの最新チップで解消。一度ペアリングすると、以降はケースを開けると自動で電源が入って再接続するなど、使い勝手が高められている点も秀逸です。
「HDSS」技術の採用によりクリアで自然なサウンドを堪能
NUARL
NT01B
実売価格1万4850円
歪みを抑えてクリアなサウンドを実現する「HDSS」技術を採用。立体感のある自然な音を再生します。また、完全ワイヤレスイヤホン専用設計のクアルコム製「QCC3001チップセット」を搭載し、Bluetooth接続も安定。カラーはマットブラックとブラックシルバーの2色。
【SPEC】 ●対応コーデック:AAC、SBC●防水性能:IPX4相当●再生時間(ケースフル充電時):約17時間●充電:イヤホン約1.5時間、ケース約2時間●サイズ/質量(ケース):W59.1×H42.0×D34.2mm/約35g
最新テクノロジーを駆使して多くの課題を乗り越えた快作
今回は、AVライターの山本 敦さんとGetNavi編集部の本誌オーディオ担当・川内一史の2人が、NUARL「NT01B」を試聴し、サウンドや使い勝手をチェックしました。
ハウジング上部に沿った物理ボタンは操作性が高い
ボーカルや楽器のメロディに張りを感じられ、聴き応えアリ。低音を強調しない素直なバランスも好印象です。ハウジング上部のカーブに沿ってあしらわれたボタンは操作性◎(山本)。
大容量バッテリーながらケースはコンパクトな設計
フル充電で約17時間再生を実現しながら、ケースはコンパクトに仕上がっています。J-POPやアニソンからクラシック、ジャズまで、どのジャンルの音楽にも合う音質もグッド(川内)。
【OTHER CHOICE】
性能は上位機と同等のリーズナブルモデル
実売価格1万530円
基本スペックはNT01Bと同等で、HDSS技術や一部の付属品を省略したライトモデル。低域の厚みを強調した音作りで、重低音やスピード感を特徴とする楽曲向けにチューニングされています。
撮影/高原マサキ(TK.c)