バラエティ番組で芸能人が紹介したソニーのネックスピーカー「SRS-WS1」が大きな話題に。3月のオンエア直後から店頭の在庫がなくなり、9月に再販されるまで、およそ半年間も品切れ状態になりました。JBLやボーズなどの人気ブランドも追随するなど、市場にムーブメントを起こっています。
SRS-WS1と同じテレビ用ながら、シニア層を中心に人気を集めるのがテレビ用の手元スピーカー。ソニーやオーディオテクニカの製品がロングセラーとなっているほか、通販サイト限定モデルにもヒット商品が続々。親や祖父母へのプレゼントとしても人気で、敬老の日や父の日、母の日のシーズンに大きな売り上げがあったそうです。
【解説する人】
オーディオライター/山本 敦さん
国内外を問わず精力的に取材を行い、オーディオの市場動向に精通します。新製品や新技術は、まず試してみるのが信条です。
ネックスピーカーはなぜヒットした?
【代表モデル01】
ソニー
SRS-WS1
実売価格2万6660円
人気テレビ番組で紹介されたことで火がつき、半年間近くも品切れ状態となったヒットアイテム。出力している低音に合わせて本体が振動し、コンテンツの世界に没入できるのが特徴です。人間工学に基づいた設計で、装着感も快適。
↑左右のパッシブラジエーターが低音を増強。音とリンクする振動の強さは3段階で選べます
【ヒットの真相】
「いくつかあるネックスピーカーのなかでも特にSRS-WS1が人気を集めた要因は、『音連動バイブレーション機能』でしょう。音声アシスタントのような先進機能よりも、わかりやすさが刺さったのだと思います」(山本)
【代表モデル02】
JBL
SOUNDGEAR
実売価格1万5850円
テレビとの組み合わせを前提にしたSRS-WS1と違い、スマホなどから直接Bluetooth再生が可能。31mm径スピーカー4基とバスブーストのユニットによる迫力の音を楽しめます。
シニアに人気の手元スピーカーとは?
【代表モデル02】
エムケー電子
みみもとくんプレミアム
実売価格2万6000円
テレビの音声を、クリアで聞き取りやすくするスピーカーシステム。テレビに取り付けた送信機から無線でスピーカー部に音声を届ける方式で、最大約15時間の連続使用に対応します。スピーカー部にはイヤホンジャックを備えます。
【ヒットの真相】
「実は欧州でもゼンハイザーなどがテレビ用の手元スピーカーを発売しており、ヒット製品になっています。日本市場にもそれらのブランドが参入して、オシャレなデザインのモデルも増えればさらに盛り上がりそう」(山本)
【代表モデル02】
オーディオテクニカ
AT-SP767TV
実売価格1万5460円
52mm径ステレオスピーカーを搭載し、クリアなサウンドを実現。「はっきり音」スイッチを入れると、音量を変えることなくセリフをより明瞭にできます。一定時間テレビから音声出力がないと自動で電源オフに。
【代表モデル03】
ソニー
SRS-LS100
実売価格1万9430円
人の声が聞こえやすくなる「ボイスズーム」機能や、周囲の騒音に合わせて聞き取りやすい音量に自動で調節する「おまかせ音量」など、独自技術が満載。チャンネルボタンを備え、テレビリモコンとして扱えます。
ひょっこり! はみ出しネタ
ストリーミングサービスの普及でリスニングの主流は“ながら聴き”に。ambie wireless earcuffsやソニー Xperia Ear Duoなど、音楽を聴きながらほかの作業や会話を楽しめる、耳をふさがないイヤホンもスマッシュヒットしました。