近ごろ身体がだるくて、風邪の予兆のような体調が続いている。とはいっても、高熱が出てはいないから、病院で診てもらうほどじゃないんだよなあ。「冷え性に効く食材」は妻に教えてもらったけど、他にも体調を整える方法はないかな。
そうだ、ハーバルセラピストの麻羽たんぽぽさんだったら、薬に頼らない対処法を知っているかも。ちょっと相談しに行こう!
参ったなぁ……と、いつも困っている「参田家(まいたけ)」の面々。きょうはお父さんが、風邪で困っているようです。
風邪を引きにくい体質に改善したい!
お父さん「最近身体が重い。ずっとこんな様子だから参ってしまいます……」
麻羽さん「慢性的な倦怠感や目まい、喉の不快感、手足の冷えなどを感じることがありますよね。また、常にイライラしてしまうなど、心の不調として自覚症状がでる方もいますね」
お父さん「なるほど! たしかに当てはまる症状ばかりです……。でも、薬を飲まずにそれらの症状を改善することはできるんでしょうか?」
麻羽さん「そういった“未病”の改善にはいろいろな方法がありますが、植物療法のひとつであるハーブを取り入れてみてはいかがでしょうか? 医薬品に比べ、ハーブは比較的ゆるやかに効果が見られる点が好まれていて、積極的に活用される方もたくさんいます。また、単一の成分だけでなく、そのハーブが持っている他の栄養素や成分も同時に摂取できます。ハーブティーで手軽に取り入れることができるのも魅力ですね」
お父さん「うちの妻も、よくハーブティーを飲んでいます! 妊婦さんや授乳中のお母さんたちがよく飲んでいるのも見ますね」
麻羽さん「そうですね。ただ、ほかの医薬品を服用していたら飲めないハーブや、妊娠中、授乳中は控えたほうがいいハーブなども存在します。そういった場合は、まず主治医を通して相談してみてくださいね」
お父さん「なるほど、知らなかった! では、風邪対策に有効なハーブもありますか? うちの子どもにも飲ませたいんですが、香りの強いものは嫌がるかも……」
麻羽さん「それなら、発汗・利尿作用のある『リンデン』や『エルダーフラワー』、心身のリラックス作用がある『ジャーマンカモミール』、それから喉に良い『フェンネル』はいかがでしょうか。これらは比較的甘めの香りなので、お子さまでも飲みやすいですよ。ハチミツやミルクを加えてもおいしいです。ビタミンCが含まれるローズヒップや、クエン酸が含まれるハイビスカスなども風邪対策になりますね」
お父さん「それならうちの子も飲んでくれそうです! あと、僕は鼻風邪気味なので、鼻づまりに効くハーブがあれば教えてください」
麻羽さん「ローズマリーやユーカリなどの精油で、蒸気吸入するのはいかがでしょうか。お湯を入れた洗面器に精油を垂らし、目を閉じながら、蒸気を吸う方法です。また、喉の調子が悪いなら、タイムのお茶を通常の2倍ほど濃く淹れ、うがいをするのもいいですね」
お父さん「緑茶でうがいする風邪予防は聞いたことあったけど、ハーブティーでも似た効果があるのですね!」
麻羽さん「あと、ハーブティーを飲むときは、効能に合わせて時間や場所を選ぶことが大切です。やみくもに摂ろうとするにはおすすめできません。風邪対策なら、まずはリラックスタイムに試してみてはいかがでしょうか?」
お父さん「それなら、入浴中や夜寝る前に試せそうですね。あと、他にもおすすめの風邪予防法はありますか?」
麻羽さん「植物療法のひとつに『森林浴』があります。子育ての方針はご家庭ごとにいろいろあると思いますが、少し暖かい日にはぜひ森林に出かけてみてはいかがでしょうか?」
お父さん「森林浴することが、健康につながるなんて。冬は外遊びを控えさせてたので、見直さなくちゃ!」
麻羽さん「樹木から発する『フィトンチッド』という揮発性物質によって、リフレッシュ効果が期待できますよ。健康増進効果のある森林浴は免疫力向上やストレス解消にも繋がります。未病や風邪に負けないためにも、ぜひ森林へ出かけてみてください。」
お父さん「緑が多いところはリフレッシュするっていうけど、そういう理由があったんですか! 次の休みからは家でゴロゴロするのをやめて、家族みんなで森林へ出かけてみますね。麻羽さん、ありがとうございました!」
まとめ
ハーブや森林浴で体調を整える
近所にある大きな森林公園へ子どもとコミュニケーションも兼ねて散歩してきた。なんだか少し身体が軽くなって、午後のパフォーマンスが上がった気がする! それと、ジャーマンカモミールが入ったハーブティーを購入。就寝前に香りを楽しみながら飲んでみると熟睡できていい感じ。今回教わった植物療法を習慣化して、健康な状態を維持していこう。