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2019/1/22 19:30

最近乗ってグッときた3台! ラングラーにアウディA8に、ティグアン ディーゼルの3本立て

GetNavi編集部とクルマライターが最近取材したなかで、良かったクルマを取り上げるコーナー。今回の3モデルもすべて輸入車。売れ筋の本格アメリカンオフローダー、ジープ ラングラーが今月の目玉で、アウディの先進技術が詰め込まれたフラッグシップA8、フォルクスワーゲンのコンパクトSUVティグアンのディーゼル+四駆仕様と、個性派3本立てでお届け!

 

【その1】質実剛健さはそのままに走りや快適性を高めた

ジープ

ラングラー
SPEC【アンリミテッド・スポーツ】
●全長×全幅×全高:4870×1895×1845㎜●車両重量:1950㎏●パワーユニット:1995㏄直列4気筒DOHC+ターボ●最高出力:272PS/5250rpm●最大トルク:40.kg-m/3000rpm●JC08モード燃費:11.5㎞/L

LINE-UP

グレードエンジン 駆動方式ミッション価格
スポーツ3.6L4WD8速AT459万円
アンリミテッド・スポーツ2.0L+ターボ494万円
アンリミテッド・サハラ・
ローンチエディション
3.6L530万円

 

【3面図(外部配信から閲覧の方は本サイトではギャラリーページを用意しています)】

 

日本市場で孤軍奮闘するアメ車の“希望の星”

多くのアメリカ車が苦戦している日本市場のなかで、ジープだけはよく売れています。2017年の販売台数は、10年と比べると約5.3倍に大幅アップ。18年はさらに販売台数を伸ばしそうですが、そのうち約4割を占める人気車種がラングラーです。今回は、18年11月に発売された新型に試乗しました。

 

優男なSUVが主流のなか、ラングラーの魅力は「質実剛健」を貫くエクステリア。しかしその実、装備は先進のものとなっています。ライトがLED化されたことはもちろん、車載システムはApple CarPlayやAndroid Autoに対応。

 

走りも洗練されています。新型で追加された2ℓ直4ターボモデルは、燃費が従来比30%以上も向上。アクセルペダルに脚をのせる程度の踏み加減でも力強さを発揮する余裕があり、運転は非常にラクです。3.6ℓV6エンジンモデルも、8速ATを組み合わせたことで燃費を改善。見上げるような急坂をものともせず、低い回転域を保ちながらグイグイと走破します。

 

 大型化しても軽量化

外観のイメージは先代を踏襲していますが、ボディサイズはひと回り大きくなりました。しかし、各パーツに軽量な素材を用いたことで、車両重量はかえって軽くなっています。

 

佇まいは無骨だが使い勝手はまずまず

無骨な佇まいは歴代モデルに通じますが、インテリアの快適性やコックピットの操作性などは最新SUVの水準に達しています。荷室の広さと使い勝手は必要十分です。

 

2Lエンジンは燃費も◎

4ドアボディの「アンリミテッド」には、2ℓ直列4気筒のガソリンターボを新採用。8速ATとの組み合わせで、従来モデルより燃費性能が大幅に向上しました。

 

「元祖」の2ドア車も健在

いまや同車の主力は4ドアの「アンリミテッド」ですが、初代ウイリス・ジープの直系となる2ドア車「スポーツ」も健在。エンジンは3.6ℓのV6で、受注生産となります。

 

【その2】先進性が際立つアウディのフラッグシップ

アウディ

A8

SPEC【A8L 60TFSIクワトロ】

●全長×全幅×全高:5300×1945×1485㎜●車両重量:2180㎏●パワーユニット:3996㏄V型8気筒DOHC+ターボ●最高出力:460PS/5500rpm●最大トルク:67.kg-m/1800~4500rpm●JC08モード燃費:8.7㎞/L

LINE-UP

グレードエンジン 駆動方式ミッション価格
A8 55TFSIクワトロ 3.0L+ターボ4WD8速AT1140万円
A 8 60TFSIクワトロ 4.0L+ターボ1510万円
A8L 60TFSIクワトロ1640万円

 

【3面図(外部配信から閲覧の方は本サイトではギャラリーページを用意しています)】

 

良い意味で走りが軽快でボディサイズを感じさせない

アウディA8は、ラグジュアリーだけでなくハイテクぶりも際立つフラッグシップセダン。4代目の新型では、量産車で世界初となるレーザースキャナーを駆使した高精度な運転支援システムを搭載します。ほかにも、48V電装によるマイルドハイブリッドシステムや、大型タッチスクリーンを配した斬新なインテリア設計など、先進性を感じさせるポイントが数多いのが特徴。

 

今回は4Lツインターボエンジンを搭載する60TFSIクワトロに試乗しました。同クラスのライバル車と比べて、良い意味で走りの印象は軽快。ボディの大きさを意識させられることはありませんでした。一方で、快適性や質感の高さはやはりクラス相応。新しモノ好きなエグゼクティブの目に留まりそうな一台です。

 

まるでスマホのような直感操作が可能

上段は10.1インチ、下段は8.6インチと2つの大型タッチスクリーンを搭載。インパネには物理スイッチやダイヤルはほとんど存在しません。高級車でありながら、まるでスマホのような直感的な操作性を実現しています。

 

【その3】ディーゼルらしい力強い走りを堪能

フォルクスワーゲン

ティグアンTDI 4モーション

SPEC【Rライン】●全長×全幅×全高:4500×1860×1675㎜●車両重量:1730㎏●パワーユニット:1968㏄直列4気筒DOHCディーゼル+ターボ●最高出力:150PS/3500〜4000rpm●最大トルク:34.7㎏-m/1750〜3000rpm●JC08モード燃費:17.2㎞/L

LINE-UP

グレードエンジン 駆動方式ミッション価格
コンフォートライン 2.0L+ターボ4WD7速DCT408万6000円
ハイライン494万円
Rライン524万円

【3面図(外部配信から閲覧の方は本サイトではギャラリーページを用意しています)】

 

落ち着いた乗り心地で長距離クルーザーの資質アリ

フォルクスワーゲンのコンパクトSUV・ティグアンに、ディーゼルエンジン+4WD仕様が追加されました。搭載する2Lターボは、先に導入された同社のパサート用に比べるとスペックはやや落ちるものの、動力性能は十分以上。日常域からワインディングまで、ディーゼルらしい力強さを実感できました。

 

また、ティグアンのFF駆動ガソリンモデルと比べると、乗り心地の「落ち着き感」は段違いでした。燃料の価格が安く低燃費なディーゼルエンジン車だけに、長距離クルーザーとしての資質はかなり高いといえます。また、4WDシステムは走行環境に応じたセッティングを選べるのもうれしい。SUVらしく使い倒すことで、本車の魅力がさらに見えるはずです。

 

4WDシステムは走行モードを選択可能

インパネには「4モーション・アクティブコントロール」のダイヤルが追加。「オンロード」「スノー」「オフロード」「オフロードカスタム」の4モードを、状況に応じて瞬時に切り替えられます。

 

パワーは控えめだが車重に対しては十分

2Lディーゼルターボエンジンは、パサート用よりも馬力が40PS、トルクは6.kg-m控えめ。とはいえ、1730㎏の車体に対しての動力性能は十分以上です。

 

文/萩原秀輝、小野泰治 撮影/柏田芳敬、小林俊樹