状況を自ら判断し掃除するロボット掃除機は、より“頭脳”で競う時代に突入。部屋の識別機能を搭載するなど、さらに快適に使えるようになった4メーカーの実力を家電ライターが徹底検証しました。新生活で忙しくて掃除に手が回らない……という人は、ぜひチェックしてみてください!
【テスト条件】
日常の環境で走行の仕方とホコリやゴミがどれくらい取れるかをチェック。さらに、重くて吸引しづらい園芸砂と、ブラシに絡みやすい綿ゴミを撒いて掃除させる、少し負荷のかかるテストを実施しました。園芸砂と綿ゴミは、フローリングの中央、壁際、部屋の隅、椅子とテーブルの脚元に撒いて、それぞれの取れ具合をチェックしました。
ロボット掃除機が賢くなってより思い通りの掃除が可能に
ロボット掃除機の賢さは新次元へ。単に効率よくゴミを取るだけでなく、掃除する場所をカスタマイズできる機種が出てきました。
「ルンバi7シリーズとDyson 360 Heuristはフロアの間取り学習が可能に。ルンバは『今日はリビング、明日は寝室』など掃除する部屋を分けての掃除が可能になりました」(平島さん)
今回は上記2機種を含む4機種を平島さんがお試し。ルンバi7+は、ナビゲーションテクノロジーの完成度の高さに驚いたとか。
「部屋の移動がスムーズで掃除中に立ち往生することもほぼなく、プログラミングの秀逸さを感じました。自動ゴミ収集機能も快適で、スケジュール機能を使うと本当に『掃除を意識せず常に部屋がきれい』という状況が生まれます」
一方、ダイソンの新モデルは部屋を細かい四角のエリアに分け、1区画ずつ掃除していくやり方が特徴。
「走行に問題がある場合は立ち止まって考え、最善の動きを選びます。吸引力は圧倒的で、サイドブラシなしでも部屋角のゴミを風圧で吸い込んでいました」
【その1】間取り学習とゴミの自動収集で掃除の負担をより軽減!
アイロボット
ルンバi7+
実売価格14万270円
家の間取りを学習・記憶し、特定の部屋だけの掃除が可能に。スケジュール機能と組み合わせ、曜日ごとに異なる部屋を掃除できます。ダスト容器のゴミを自動収集する機能を搭載し、数週間ゴミ捨ての必要がありません。
【ナビゲーションテクノロジー:iAdapt 3.0 ビジュアル ローカリゼーション】【清掃範囲:フロア全体】【稼働時間:最大75分(自動充電&自動再開)】【サイズ/質量:Φ351×H92mm/約4.0kg(バッテリー含む)】
【賢さ:★×5】間取りを学習し各部屋を最短ルートで移動して掃除
フロア全体の間取りや家具の位置を学習・記憶し、最適なルートを選んで各部屋を掃除。例えばリビングを指定するとベースから最短ルートでリビングに向かいます。
【ゴミ取り能力:★×4.5】カーペット・フローリングでゴム製ブラシ2本が大活躍!
モーターとゴム製ブラシ2本でゴミを強力除去。カーペットでは園芸用の砂も綿ゴミもほぼ完璧に捕集しました。フローリングでは、日常の掃除で取り残しは気になりました。
【ゴミ捨てのしやすさ:★×5】面倒なゴミ捨ての手間をほとんど解消!
掃除が終了してルンバがクリーンベースに戻ると本体内のゴミをベース内の紙パックに吸引。紙パックにはダスト容器30杯分のゴミが収集でき、人によっては数か月のあいだゴミ捨てが不要になる場合も。
【メンテナンス性:★×5】水洗い可能なダスト容器で手入れもラクに!
ダスト容器は水洗い可能で、容器に貼り付いたハウスダストもサッと洗えます。ゴム製ブラシに毛髪が絡まないのもラク。ペットのいる家は前面車輪に絡まる毛だけ取りづらいです。
【操作性:★×5】曜日と時間に加え部屋も指定可能! スマスピにも対応
スケジュール機能では各曜日で違う部屋の掃除をさせることも可能。GoogleアシスタントとAmazon Alexaに対応し、スマホなしでも声だけで掃除を指示できて便利でした。
<ルンバのラインナップ>
ルンバ960
実売価格7万5470円
フロアを単一の部屋とみなし、掃除していない場所を塗り潰すように掃除する方式を採用。毎回全部屋を掃除したい人に最適。
【ナビゲーションテクノロジー:iAdapt 2.0 ビジュアルローカリゼーション】【清掃範囲:最大112畳】【稼働時間:最大75分(自動充電&自動再開)】【サイズ/質量:Φ353×H92mm/約3.9kg(バッテリー含む)】
ルンバe5
実売価格5万3870円
同じ場所を複数回掃除し、1部屋ごとの掃除に最適。デュアルアクションブラシやスマホ対応など、高機能が満載で5万円台はおトク。
【ナビゲーションテクノロジー:高速応答プロセスiAdapt】【清掃範囲:1部屋ずつ】【稼働時間:最大90分】【サイズ/質量:Φ351×H92mm/約4.0kg(バッテリー含む)】