「アウディTT」と言えば、アウディらしいシャープで先進的なデザインを持つ2ドアクーペとして根強い人気を集めているクルマだ。そのアウディTTが誕生したのは1998年のこと。それから20年が経ち、それを記念した限定車『Audi TT 20years』が2018年に誕生。この度、ようやく日本でも発売されることになった。本記事では、歴代モデルやコンセプトのスケッチ画像なども合わせてTTを紹介していこう。
歴代TT、TTの源流をギャラリー形式でまずは紹介
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20周年モデルの中身は?
アウディジャパンのフィリップ・ノアック社長はアウディTTの20年の歴史を振り返り、「アウディTTはコンセプトカーをベースに誕生し、円をモチーフに直線と組み合わせたシンプルで先進的なスタイリングは当時の自動車デザインに大きな衝撃を与えた」とし、そのデザインは「世界的に有名なドイツの造形芸術学校、Bauhaus(バウハウス)のデザイン思想を彷彿させるものとして、今もなお語り継がれている」と説明。
そのアウディTTは「3世代にわたって進化を続けており、これまでに世界で65万台を販売。究極のデザインアイコンとしてだけでなく、ピュアスポーツのDNAを宿すモデルとして今後もサクセスストリーを歩んでいく」(ノアック社長)とした。そうした背景の下、誕生したのが限定車『Audi TT 20years』というわけである。
この限定車は単なる特別仕様車ではない。全世界で999台しか作られず、日本に割り当てられたのはわずか20台! それを証明するものとして、センターコンソールにあるエンジンスタートボタンの脇にはシリアルナンバーを刻印したバッジを装備する。これが限定であることを否応なしに実感させてくれるのだ。
それだけに装備の充実度も半端ではない。ベース車は「TTクーペ 45TFSIクワトロ」。それにコンフォートパッケージをはじめ、B&Oサウンドシステム、マトリクスLEDヘッドライト、マグネティックライドなどを標準装備。インテリアではシートやステアリングなどに専用のイエロー コントラスト ステッチを施したモカシンブラウンのファインナッパレザーを採用する。また、ステアリングホイールとシフトノブには ”TT 20 years”エンブレムが貼られる。
エクステリアで見逃せないのは、テールランプにマトリクスOLED(有機EL)を採用したことだ。テールランプで一般的なLEDが点で発光するのに対し、有機ELでは面全体が均等に発光する。しかもOLEDの特徴を活かして曲面での表現も実現しており、これが三次元の階層に分かれた特徴的な発光パターンの演出につながっているのだ。実は量産車としてはアウディTTが初採用というのも興味深い。
ホイールはガンメタルエフェクトペイントを施した19インチサイズを装着し、ボディカラーは専用色のアローグレーのみが設定された。これだけの装備をして価格は759万円!6月10日より全国のアウディ正規ディーラーで発売がスタートするが、売り切れ必至の限定車とみて間違いないだろう。