前回はKITTEで行われているイベント「Galaxy Studio」を紹介しました。このイベントも、残すところ数日となったので、興味がある人は早めに訪れることをオススメしますよ。
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さて、今回訪れたのはお台場のダイバーシティ東京にある「VR ZONE Project i Can」です。ダイバーシティ東京といえば、ガンダム立像があることでお馴染みの場所です。VR ZONE Project i Canは、バンダイナムコが展開する期間限定のVR技術の研究施設です。同施設はVRとエンターテイメントの融合、その将来性を見極めるために、いわば実験的に開催さ れているイベント。ということで、まだまだひとつのエンターテイメントとしては、ボリューム感も少なく、荒削りなところはあります。が、“VRとはなんぞや!”と思う人にはうってつけの体験ができます。
特にVR ZONE Project i Canの良さは、VRゴーグルでVR映像を楽しむだけでなく、体感マシンと連動している点。それぞれのVRアクティビティに対して、適した体感マシンを用意しているので、他のVRイベントではなかなか体験できない臨場感があります。
施設側の話によると、VR ZONE Project i Canを体験していただいた方の反応を研究材料に、コンシューマーやアーケード、アトラクションなど、さまざまなカテゴリーへのフィードバックを考えているそうです。確かに、アーケードゲーム機の大型筐体や遊園地のアトラクションなど、体感マシンがリッチになるコンテンツ向きなタイトルが多かった気がします。
VR ZONE Project i Canは、多くのお客様に待たずに多くのVRアクティビティを体験してもらうために、完全予約制になっています。予約は30日先までできるのですが、休日の予約はほぼ埋まっており、近々の平日も埋まっていることが多いとのこと。予約をするなら1か月先を見越して申し込むことをオススメします。VRを体験するには、300円で購入したバナパスポートカードに、現金をバンダイナムコの電子マネー「バナコイン」としてチャージし、それぞれのVRアクティビティで体験料金を支払います。
では、早速入場してみたいと思います。バナパスポートカードにチャージすると、各VRアクティビティが体験できるようになります。
現在VR ZONE Project i Canで体験できるVRアクティビティは6種類あります。スキーの滑降ができる「スキーロデオ」、VRゴーグルを使わずに半球のモニターを使って楽しむスポーツ走行体感マシン「リアルドライブ」、高所のビルに迷い込んだ子猫を助ける「高所恐怖SHOW」、ゾンビに襲われ廃墟化した病院から脱出する「脱出病棟Ω」、電車の運転シミュレーターの「トレイン マイスター」、少女と共に巨大ロボットに乗り込んで戦うアトラクション「アーガイル シフト」の6つ。
最初に体験したのは「アーガイル シフト」。全天周のコクピットに乗り込み敵を撃ち落とします。敵への照準は敵を視界の真ん中に入れるだけのVRならではの操作方法。空中戦の爽快感を味わえるうえ、一緒に乗り込むヒューマノイドの少女がことあるごとに目の前に来てくれて、実に頼もしい。
出撃前にヒューマノイドの少女が気遣ってくれます。おっと、目のやり場に……。
敵を正面に見据えて、ターゲットに合わせたら撃ち落とすことができます。
次に体験したのは「高所恐怖SHOW」。体験料金(1000円/930バナコイン)からいって、VR ZONE Project i Canの本命ともいえるアクティビティです。内容に関しては、地上200メートルのビルからせり出した木の板の先に居る子猫を救うというもの。「なんだ簡単そう!」と思うかもしれませんが、木の板が実際に用意されていて、しかも立て付けが悪く、一歩進む毎にバランスを崩しそうになるほど揺れるので、足が竦んでしまいます。映像だけなら余裕だと思ったのですが、途中からすり足でないと進めない感じに。
なんでこんな場所に木の板が飛び出していて、そこに子猫が迷い込んだかはわからないですが、見た目のセットはこんな感じですが、実際に映像を見るとなかなかの迫力です。
立て付けの悪い木の板に乗っているので、一歩進むごとにグラグラ揺れます。もはやVRと相まって落ちる恐怖に苛まれます。
次は同行した編集部の浅倉氏にバトンタッチ。「スキーロデオ」を体験してもらいました。バンダイナムコは、アーケードで「スーパーアルペンレーサー」という体感ゲームをリリースしており、こちらはその筐体の一部を使用して作っているもの。スキー初心者の浅倉氏には難しかったようで、コースの中盤までしか滑れませんでした。客観的に見ていましたが、これが商品化に近い気がしました。
白銀の世界を颯爽と滑ります。
スーパーアルペンレーサーをベースとしたマシンで、足を左右にずらしたり、傾けたりすること可能。ほとんどスキーと同じような抜重加重で曲がれます。
最後に「脱出病棟Ω」を体験。車いすに乗った状態で怪物やゾンビからの襲撃をかわし、脱出していきます。2人以上での協力プレイが必要なVRアクティビティですね。VRで360度どこでも見られるってことは、どこからでも襲われてそうで、普通のホラーゲームの比ではない恐怖感が味わえます。ゲームというよりはお化け屋敷に近いかもしれません。ネタバレは控えますが、結果的には脱出できませんでした。
こんな場所にひとりで放り込まれて、車いすで移動するって、それだけでムリだろって感じですよね。
車いすの前進後退、さらに懐中電灯を照らす操作は自分で行います。怖くて先に進めないでいると、時間切れで終了に。
トレインシミュレーターの「トレイン マイスター」とスポーツ走行体験マシンの「リアル ドライブ」は他の方が体験している様子を鑑賞。いずれも電車運転シミュレーターやレースゲームとしてすでに市場に投入されているカテゴリです。ここではVRを使っていますが、ゲーム性の高さはしっかりと維持されている感じでした。
トレインシミュレーターの「トレイン マイスター」。
スポーツ走行体験マシンの「リアル ドライブ」。
体験料金はなかなかの値段でしたが、それに見合う内容。将来的にゲームセンターや遊園地にフィードバックされれば一層面白くなりそう。個人的には、バンダイナムコがやるなら、ワンダーエッグにあった「ギャラクシアン3」のVRバージョンを期待したいところです。あと「ドルアーガの塔」もいいかもしれませんね。
VR ZONE Project i Canは10月中旬までの期間限定なので、観光やお出かけの際にはぜひ立ち寄ってみてくださいね。
【体験料】
スキーロデオ 700円(651バナコイン)
リアルドライブ 700円(651バナコイン)
高所恐怖SHOW 1000円(930バナコイン)
脱出病棟Ω 800円(744バナコイン)
トレイン マイスター 700円(651バナコイン)
アーガイル シフト 700円(651バナコイン)
【施設情報】
住所:東京都江東区青海 1-1-10ダイバーシティ東京プラザ3F
営業時間:10:00 〜 21:00
実施期間:2016年4月15日(金)~10月中旬
【URL】
Project i Can「VR ZONE」公式サイト http://project-ican.com/