生きていると、「これはヤバい!」と顔面蒼白になる瞬間に出くわすことがあると思います。天災はもちろん、日常の生活のなかでも、そういうシーンは訪れます。
そんなときに役立つかもしれないのが『サメに襲われたら鼻の頭を叩け――最悪の状況を乗り切る100の解決策』(鉄人社編集部・著/鉄人社・刊)です。本書に記載されているテクニックは、ほとんどが実生活で起きた出来事を元にして書かれています。
危険な動物に出会ったときはどうする?
本書には、日常の「最悪な状況」を乗り切るための術が記されています。たとえばタイトルにもなっている、サメに襲われたときの対処法です。2018年、オーストラリアでサメに腕を噛み付かれた男性が実際に取った行動は、思い切りパンチを喰らわしたとのこと。殴った場所は定かではないが、本書では鼻先ではないかと推測しています。
というのも、サメの鼻先はロレンチニ器官というセンサーを持った敏感な部位で、ここをしつこく叩けば、急に力が抜けたように大人しくなる場合もある。
(『サメに襲われたら鼻の頭を叩け――最悪の状況を乗り切る100の解決策』より引用)
動物にはたいてい急所があります。そこをピンポイントで攻めることができれば、いざというとき役立つでしょう。
動物がらみでは、クマに出会ったときの対処法も掲載されています。山道などでクマに出会ったら、クマが危機感を覚え攻撃的になる「臨界」から外に出ることが重要。臨界はクマ単独なら12m、子連れなら20mほどです。臨界外ならばクマは人間を襲ってくることはないようです。
クマに存在を気付かれてしまった場合は、話しかけるといいようです。
最初は穏やかに、クマから目を離さずに普通の声で話しかける。通常なら人間とわかった時点で立ち止まり、離れて行くはずだ。
(『サメに襲われたら鼻の頭を叩け―――最悪の状況を乗り切る100の解決策』より引用)
しかし、クマがこちらを見て近づいてくるようなら、岩の上などクマよりも高い位置に移動し、両手を広げ大声を出すなど、クマよりも自分が強いと見せかけ威嚇するそうだ。
実際その場にいたらできるかどうかわからないが、知っておくと役立つことがあるかもしれません。
マンションの自動ドアを開ける裏ワザ
日常生活のピンチを切り抜ける方法も多数紹介されています。たとえば、マンションのオートロックにより閉め出されたときの対処法。
家の鍵を持たずに外に出てしまい、中に入れないという経験、ある人もいるのではないでしょうか。管理人さんがいれば相談したり、スマホやお金があれば業者を呼ぶなんてこともできます。また、他の住人が帰ってきたらお願いして一緒に入れてもらったり、管理会社に連絡をして、オートロックの解除方法を教えてもらうということもできます。
僕が一番役に立ちそうだなと思ったのが、自動ドアの開け方です。
A4ノートでも、仕事で使う書類でもいい。とにかく薄い紙切れを閉まったドアの隙間に差し込み、上下に動かす。と、ドアの内側にあるセンサーが作動し、スイーっと開く場合がある。
(『サメに襲われたら鼻の頭を叩け――最悪の状況を乗り切る100の解決策』より引用)
これは知っておいて損はありません。ただし、悪用は厳禁です。
この項目を読んでいてひとつ気になったのが、マンションの中には入れても家の鍵はどうするんだろうということ。結局部屋には入れないのではないだろうか……。
知っておけばいつか役立つときがくるかも?
このほかにも、日常生活のピンチから、震災や火事のときの対処法、お金回りのトラブルや男女間の一大事にまつわる解決策など、いろいろな方法が載っています。
役に立つような立たないようなこともありますが、知識として知っておけば、同じようなシチュエーションになったときに、ふと思い出してピンチを乗り切れることがあるかもしれません。
「備えあれば憂いなし」
暇なときにでもちょっと読んでおくと、九死に一生を得ることがあるかも?
【書籍紹介】
サメに襲われたら鼻の頭を叩け――最悪の状況を乗り切る100の解決策
著者:鉄人社編集部
発行:鉄人社
「ハチに刺された」「包丁で指を切った」などの小さなアクシデントから、「森でクマに遭遇した」「暴漢に襲われた」といったピンチ、「地震で瓦礫に生き埋め」「飛行機が墜落」といったウルトラ非常事態まで、人生のさまざまな極限シチュエーション別に“生き残るためにはどうすればよいか”というサバイバル・テクニックを解説。さらに具体的かつ役立つ応急処置法も紹介。
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