いま話題になっている海外の著名人にスポットを当て、象徴的な似顔絵で紹介するイラストコラム。「カリカチュア」(似顔絵)世界一の渡辺孝行が、芸能人やアスリートなどを中心に、世界からネタを“刈り”取ります。7万人以上の人物を描いた経験による独自の顔相診断「顔パーツ占い」も必見!
今回は、先日74歳で他界したモハメド・アリさんを描きました。「蝶のように舞い、蜂のように刺す」というキャッチフレーズでボクシングファンに愛された、伝説の選手ですね。追悼の意も込めて白黒調として絵も崩さず、おそらくまだ「カシアス・クレイ」という名前で戦っていたころの姿で描いてみました。
筆者の私は大の格闘技ファンであるうえ、実弟がプロボクサーということもあり、ことボクシングに関しては時代を問わずレジェンドたちの試合はほとんど見ています。アリさんといえば、ヘビー級とは思えぬ身のこなしと瞬発力のあるパンチもさることながら、試合前のビッグマウスと、試合中の挑発&トラッシュトークの激しさが印象に残っている人も多いでしょう。一流のプロスポーツ選手には、ビッグマウスで自分自身にプレッシャーをかけて自らを鼓舞し、その後に大きな勝利を収める人が多いと感じます。彼はそんなタイプのスポーツ選手の代表的存在でしょう。
彼の顔相を見ると、「黒目が小さいこと=勝ち気で動物的感に優れている相」と、「鼻の穴が大きい=勝負師相が出ており、“まさしく”といった感じ。また、「下唇が厚め=頑固相」も出ています。
彼の言葉に、印象的な一節があります。
「肯定の繰り返しが信念につながる。その信念が深い確信になると、物事が実現し始める」
彼の挑発的な言動は、「肯定するための宣言」。その前には「宣言できるだけの肯定の繰り返し=日ごろのたゆまぬ努力」があったに違いありません。何事においても、結果を残すには「尋常ではない負けん気と勝ち(成功)への執念」を原動力に、たゆまぬ努力を積み重ね、そして何より勝ち続けて(肯定し続けて)行く事が必要。そんなことをひしひしと感じさせてくれる存在です。
一人目はコチラ