本日は埼玉・大宮の「つくば本店 駅前店」を紹介します。大宮駅東口のすずらん通り周辺は、駅の再開発が進んだいまも昭和の面影をとどめる場所。昭和49年創業の同店は、そんなすずらん通りの入口付近に店をかまえています。
だしのうまみが利いた古きよき立ち食いそば
ドアを開けて店に入ると、中は幅が狭く、店の奥までカウンターが延びている。客は6~7人で満員。まさに古きよき立ち食いそば店といった趣きに満ちている。
そんな同店のそばもまた、懐かしい昭和の味だ。麺は中太のゆで麺で、食感は柔らか。だしへのこだわりは強く、枕崎のかつお節、さば節、日高の昆布をぜいたくに使っている。そのだしのうまみをやや甘辛のかえしで受け止めたつゆは、酸味とコクがほどよくあり、まろやかな一体感が感じられる。何度食べても飽きない味だ。
店の名物は「メンチそば」と「コロッケそば」。厚めで肉がギッシリ詰まったメンチカツは食べ応えがある。コロッケもじゃがいものかたまりが残る手作り感がいい。
またこの店は、おにぎりも名物だ。その季節で最も味のいい銘柄の米を仕入れ、海苔は巣鴨の老舗店のものを使う。一番人気はさけのおにぎりだ。
多くの常連が慕うおばあちゃんオーナーの温かい人柄も人気の秘密。大宮、いや埼玉に欠かせない名店といえる。