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2020/2/20 17:40

8K+5Gで動画に特化! 国内初の5Gスマホ「AQUOS R5G」をレポート

いよいよ5G時代がやってきます。シャープは2月17日、5G対応のスマホ「AQUOS R5G」を発表しました。今春に商用サービス開始を予定する5Gですが、国内で対応機器が発表されたのは今回が初めて。各キャリアのプレサービスではソニーモバイルやサムスン製の5G試作機が用いられていましたが、シャープが先駆けて発表したかたちです。

 

また、5G対応のモバイルルーターもあわせて披露されました。それでは、両製品についてレポートします。

 

8Kワイドカメラを搭載

AQUOS R5Gのメインカメラは、標準(約1220万画素)+広角(約4800万画素)+望遠(約1220万画素)+ToFの4眼構成。なかでも、広角レンズが「8Kワイドカメラ」として機能し、約120度の広い画角で8K解像度の写真や動画を撮影できます。

↑背面のメインカメラ。上から望遠・ワイドカメラ・標準・ToFと並ぶ

 

↑撮影モードを切り替えて8K撮影ができる

 

撮影した8K映像はGoogleドライブやYouTubeにアップでき、AQUOS 8Kの薄型テレビで再生可能です。いずれはノートPCのdynabookでも再生・編集ができるよう開発しているとのことでした。

↑R5Gで撮影した動画をAQUOS 8Kで再生

 

また、被写体に自動でズームする「フォーカス再生」を搭載。AIが人物やペットを識別し、被写体をアップして再生してくれます。機能について、人は写真や動画を見るとき、まず全景を捉えてから個々の被写体を見るとし、自然な視線移動を考えた機能であると説明していました。

 

さすが8Kなだけあって、被写体を拡大しても解像度はまったく落ちず。たとえば、子どもの運動会のときなどに活躍しそうな機能です。

↑左上のワイプが元の映像。被写体の動きを検知し、自動でズームされる

 

その他、ポートレート撮影やToFカメラを使ったARコンテンツも楽しめます。撮影モードによってレンズの組み合わせを変えて最適な設定で撮影できます。手ブレ補正にも対応します。

 

YouTuberという職業が成り立ち、人気を獲得しているように、これからは「動画」コンテンツがますます求められる時代です。シャープも前モデルの「AQUOS R3」の発表時から、5G時代では写真や動画によるコミュニケーションが活発になるとして、動画機能を強化してきました。

 

8Kカメラを搭載した今回のAQUOS R5Gは、5Gで通信できるだけでなく、「5G通信でできること・求められること」に対応するスマホです。また、撮影・編集・共有がかんたんに行えるエコシステムを開発中とのことで、シャープは今後もビジュアルコミュニケーションに力を入れていくでしょう。

↑5Gではダウンロード速度が大幅に短くなる

 

映像表現のためのディスプレイ

ビジュアルコミュニケーションに特化するなら、再生するディスプレイも適したものでなければなりません。

 

AQUOS R5Gは、「Pro IGZO」ディスプレイを採用。10億色を表現でき、HDRコンテンツを忠実な色彩表現で楽しめます。また、再生するコンテンツ内容に応じて、バックライトの明るさやトーンを調整する「HDRエンハンサー」、周囲の明るさに応じて色合いを最適化する「スマートカラーマッチング」を搭載します。

 

これらは「ダークモード」のように目の負担を軽減することよりも、最適な映像表現を提供することを目的としています。映像を楽しむことに、とことんこだわった機能といえますね。

↑白飛びや黒つぶれを軽減する「HDRエンハンサー」機能

 

↑「スマートカラーマッチング」。照明や壁(に反射する光)に応じて色合いを調整

 

その他、本体は縦162×幅75×厚さ8.9mm、重量は189g。サイズ自体はふつうのハイエンド機ほどで持ちにくさは感じません。ディスプレイ下にホームボタンを搭載しているのが、まさにAQUOSスマホといった感じです。

↑インカメラは約1640万画素

 

↑ディスプレイ下にホームボタン。机に置いたまま指紋でロック解除できる

 

CPUはクアルコムのSnapdragon 865 5Gを搭載。処理性能は従来機より25%向上しました。メモリはRAM12GB、ROM256GB、バッテリー容量は3720mAhとなっています。IPX5/8、IP6Xの防水・防塵性能を備えています。顔認証、指紋認証、おサイフケータイにも対応します。

 

肝心の発売時期や価格は未定ですが、「5Gサービスの開始と同時期」に、「一般的なハイエンドモデルと大きく変わらない価格」で提供したいと説明していました。

↑カラーは「アースブルー」「ブラックレイ」「オーロラホワイト」の3種。虹色に輝くボディが印象的

 

5Gをシェアするモバイルルーター

あわせて発表されたのが5G対応のモバイルルーター。サブ6とミリ波の両方に対応し、ミリ波の受信感度を高めるために3つのアンテナを内蔵します。受信時最大約4Gbps、送信時最大約0.8Gbpsの通信が可能です。

↑手乗り…とは言えないが、持ち運びやすいサイズだ

 

Wi-Fi6に対応し、最大16端末を同時に接続できます。またUSBポート、LANポートを搭載。無線と有線の同時使用もできます。

↑本体側面にポートを搭載

 

外出先でのweb会議のほか、セミナーやイベント会場など一時的に回線が必要となる場所での活用が想定されています。こちらも価格や発売時期は未定です。

↑持ち運んだ場所がオフィスになる

 

実際のデバイスを見ると「5G時代もいよいよか」と実感しますね。今回はシャープが先駆けて発表しましたが、春のサービス開始に向けて他のメーカーも追随すると予想されます。5Gサービスの開始はもう目前。今後もメーカーやキャリアの動きに注目です。

↑4Gと5Gのダウンロード速度の比較テストも行われていた。5Gは1GBのファイルを約11秒でダウンロード。4Gの3倍以上の速さだ

 

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