「ag」は日本のオーディオブランド「final」を有するS’NEXTの新ブランドです。「ag」はめったにないという古語の「有り難き」に由来したネーミングだそうで、最初に発売されたのは完全ワイヤレスのイヤホン。音質重視のKシリーズと、ハイコスパなRシリーズの2ラインがあり、Rシリーズは「TWS02R」と「TWS03R」、Kシリーズは「TWS01K」をラインナップしています。
バランス良く耳に優しい音色に包まれる「TWS03R」
「TWS03R」は6色のカラーバリエーションがあります。定番のブラック、クリームに加えてグリーン、レッド、ブルー、そしてもも色があります。カラーリングからみても女性をターゲットにしているに違いありません。
シリーズ中で最も小型なハウジングを採用して、イヤーピースは小さな耳にも対応できるようにSSサイズまで付属します。イヤホンとケースは皮脂や指紋が付きにくい粉雪塗装のマット仕上げ。さらにイヤーピースも汚れが目立たない半透明タイプを採用しています。連続再生時間はイヤホン単体で5時間、ケース併用で最大17時間、充電時間は約1.5時間。実売価格約5980円と、かなりお手ごろなモデルになっています。
その音は完全ワイヤレスイヤホン初心者に優しいなめらかなもの。フラットバランスで低音が出しゃばらないのでボーカルの帯域が聞きやすく、高域はヌケのよさより、なめらかさが優先された音です。長時間聞き続けても耳に優しい音といえるでしょう。もっと低音が欲しいという人には「TWS02R」をオススメします。
鮮明で歯切れの良い音、ボーカルの定位も安定「TWS02R」
「TWS02R」は楕円形のケースを採用した、さらに音質重視のモデルになります。こちらも6色のカラーバリエーションがあり、ケースはモバイルバッテリーとしても使えるUSBポート付きの大容量2000mAh仕様です。仕上げは粉雪塗装、連続再生時間は3時間ですが、ケースと併用すれば合計39時間再生を実現します。充電時間は2時間、実勢価格約8480円。
音質はアンダー1万円のなかではかなりの高音質モデルといえます。「TWS03R」と比較すると情報量が多くワイドレンジで、特に高域のヌケが良くなっている印象。オフィシャルサイトには、タイトな低音の記載がありますが、これは低域が出ないという意味ではなく、低域が膨らまずハイスピードという意味のようです。すべての音が鮮明で目の前がパッと明るくなったような音色が特徴で、音楽を楽しむならこのクラスからがオススメ。
DAPとペアで使いたい本格派「TWS01K」
唯一のKシリーズである「TWS01K」はブラック1色の光沢仕上げで、aptXの場合は連続再生時間は6時間、SBCまたはAACの場合は9時間再生できます。充電時間は2時間、ケース併用で最大54時間再生できます。実勢価格約1万2800円。agのなかでは最も高額なモデルですが、デザインは没個性的で仕上げも粉雪塗装ではありません。もう少し高級感と個性が欲しいところですが、こちらは音質重視なので、音に期待です。
せっかくなのでaptXに対応したDAP、A&ultima「SP1000」とペアリングして試聴しました。音が出た瞬間に左右の音場の広さが違う事に気付きます。広々とした空間が感じられ、ボーカルはしっかりセンターに定位。音数が多く、演奏のニュアンスもバッチリ伝わってきます。刺激的なところがなく、すべての音が上質で女性ボーカルはツヤっぽくなりました。トゲトゲとしい音は一切出しません。しばらく聞いているとワイヤレス接続を忘れてしまうほど音楽に没頭できます。iPhone11Proでは中低域に厚みのある音になり、ボーカルが耳に近く感じられました。
音質にこだわったモデルから手ごろな価格のものまで選べるagの完全ワイヤレスイヤホンは、秋葉原の直営店舗final STOREでも試聴できます。ぜひ手に取って確かめてみて下さい。
【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】
【この記事を読んだ方はコチラもオススメ】