2020年2月5日に、富士通クライアントコンピューティングからWindowsタブレット「arrows Tab WQ2/E1」が富士通WEB MART限定で発売されました。こちら、元々は教育市場向けの法人モデルである「ARROWS Tab Q」シリーズを個人向けにカスタマイズしたもの。今回は、この機種を使ってみてのレビューをお届けします。
はじめにスペックを確認しておきましょう。こちらはWEB MART限定販売ということで、CPUやメモリ、ストレージを必要に応じてカスタマイズできるようになっています。
富士通クライアントコンピューティング
arrows Tab WQ2/E1
実売価格8万3754円〜
少々のことではビクともしないタフなボディ
まずは外観を見ていきます。本体はIPX5/7/8の防水性能および、IP5Xの防塵機能を備えています。そのため、10.1型タブレットとしてはかなりゴツいボディ。610gという重さは、片手で長時間保持するのはちょっと辛いかもしれません。
端子類はしっかりとしたカバーで覆われています。頻繁に端子類にアクセスする場合は、このカバーの開閉が煩わしく感じますが、元々は教育市場用ということで少々手荒に扱っても大丈夫なようになっているのでしょう。お子さんなどに持たせることを考えたら、このくらい頑丈なほうが安心できます。
本体には、専用のスタイラスペンが収納されています。このペンもIPX2の防水性能を持っています。この辺りの心遣いはすばらしいですね。
気になるペンの使い心地は快適そのもの。本体からさっと取り出して、さらさらっと書けます。遅延はあまり感じられません。タブレットとして使用する場合、指だけではなくペンも使えたほうが何かと便利。ペンが標準で付属していることはもちろん、使い勝手も優れているというのは好印象です。
文字入力するならキーボードは必須
本製品には、専用キーボードがオプションで用意されています(1万9740円)。このキーボードはカバーも兼ねており、装着するとノートPCのような使い勝手となります。
このキーボードには、LAN端子を搭載。もちろん本体に無線LANは内蔵されていますが、安定したネット接続を行いたい場合はいまでも有線LANを使用することがあります。特にビジネスシーンで使う場合は役に立つシーンがありそうです。
キーボードのピッチはやや狭くなっていますが、打ち心地は快適。キーボード自体に厚みがあるのでストロークもそこそこあり、安定したキー入力ができます。キーボードでの文字入力が多い人には必須ではないでしょうか。
ビジネス用途なら十分使える性能
次は、実際にアプリを使って使用感を確認してみました。搭載されているOSはWindows 10 Pro。一部のWindowsタブレット(ARM系CPU搭載機種)では、一部機能が制限されたWindows 10 Sモードが搭載されていますが、こちらはフルでWindows 10が使えます。
まずはMicrosoft Wordを使ってみました。今回使用した機種はCPUがIntel Celeron N4000 (2コア/2スレッド)、メモリ4GBのモデルということで少々心配だったのですが、Wordで文字入力をする分には、それほどストレスは感じませんでした。文書作成くらいならば、普通に作業できます。
次に、Adobe Photoshop CCを使ってみました。さすがにPhotoshopとなると、やや動作が重く感じます。これで画像編集などをしようと思えばできますが、サクサクという感じではありません。どうしてもワンテンポ動作が遅くなるので、画像編集のメインマシンとしてはあまりオススメできないかも。
そのほか、webブラウザを開いてインターネット閲覧などを行いましたが、特に問題なし。CPUとメモリは現在主流のノートPCに比べると非力ですが、webサイト閲覧やメール、ワードや簡単なエクセルくらいならストレスを感じず使えます。
結論「タフなサブ機を探している人にピッタリ」
今回、arrows Tab WQ2/E1を使ってみて思ったことは、「やはりハードな現場で使うタブレットだな」ということ。同じ10.1型のWindowsタブレット「Surface Go」などと比べると、スペック的にやや見劣りするのは否めません。
しかし、タフなボディは魅力的。少々手荒に扱っても大丈夫という安心感は、よりアクティブに使う意識を高めてくれます。通勤通学に持ち運ぶときに気を遣わなくていいということはもちろん、屋外での使用などタフさの優先順位が高い場合は、選択肢の上位になる機種でしょう。
メインマシンとしては少々物足りない感じですが、屋外での使用をメインに考えればかなり心強い機種だと思います。タフなサブ機を探している方にオススメです。
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