地球に最も近い天体である月。いつも私たちは地球から月を見ていますが、もし月から地球を見たら、どんなふうに見えるんだろう? そんな疑問に答えてくれる動画を元NASAの惑星科学者が作り、話題となっています。真っ暗な宇宙に浮かぶ青い地球が三日月から満月のように形を変えて見える様子は、神秘的で感動すら覚えます!
月から見える地球の姿にフォーカスしたのが、惑星科学者であるジェームズ・オドノヒュー。彼はNASAにいた人物で、現在はJAXA(宇宙航空研究開発機構)で働いており、これまでもさまざまな宇宙や地球の不思議に関する動画などを自身のTwitterで紹介しています。
今回、彼はNASAが公開している月や地球の画像と位置データをもとに、月から見える地球と、地球から見える月の姿を映し出した動画を作成しました。動画の1コマは実際の15分間に相当し、そのなかでは2020年4月に見られた地球と月が回転しています。
月から見た地球も、太陽の光があたっている部分のみ明るく輝き、月と太陽と地球の位置によって、半月や三日月型に見えます。月は白や黄色がかった色にしか見えませんが、月から見る地球は青色。そのため地球が三日月型に見えるときも、青白い三日月が宇宙の闇のなかに浮かんでいるようで、とても神秘的。また太陽の光があたらない地球の裏側部分は、暗いなかにも都市の明かりがオレンジ色に輝き、これまた幻想的です。
この動画がさらにすばらしいのは、月から見える地球の姿にあわせて、同時に地球から見える月の姿も、動画のなかで紹介していること。それぞれの満ち欠けが起きていく様子をひとつの動画の中で同時に見ることができるんです。
ジェームズ・オドノヒューのTwitterで紹介されたこの動画は、すでに15万回以上視聴され、宇宙に関心の高いユーザーの間で「すごい!」と評判になっているよう。
私たちは地球にいることが前提になってしまい、地球以外の場所から望める景色について考えたことのある方はあまりいないのではないでしょうか。でもこの動画のように、ほかの天体から見える地球の姿について、思いを巡らせてみるのも面白いかもしれません。