外出時にはマスクの着用が必要となったwithコロナの現在。従来のマスク製造メーカーに加えて、さまざまな企業やブランドも独自のマスクを作るようになりました。そして最近、巷で話題になっているのが米Appleが作ったマスクです。iPhoneのデザインチームが開発したというから、どんなマスクなのか気になって仕方ありません。
Appleには、iPhoneやiPadなどの設計に携わるエンジニアリング&インダストリアル・デザインチームが手掛けた2種類のマスクがあります。
1つ目は「リユーザブル・フェイス・マスク」(下の画像)。3層構造になっており、水洗い可能で、最大5回まで再利用できるそう。写真を見ると、口元と鼻を覆う部分が横に長くデザインされているほかは、一般的なマスクと大差がなさそうです。でも、耳にかける紐は付ける人にあわせて調整可能。そして何よりも魅力的なのが、マスクが入れられたパッケージや箱が、iPhoneの世界観そのものであること。究極にシンプルなデザインにしながら、機能性はしっかり備えている。そんなAppleらしさを感じさせてくれます。
2つ目の「クリア・マスク」はFDAの認可を受けた手術用マスク。こちらは透明な素材でできていて、マスクを着用していても耳の不自由な方が口元の動きを目で確認できるようになっています。
残念ながらこれらのAppleマスクは、一般販売用に作られたわけではなく、Appleのオフィスや小売店で働く従業員のために製造されたものです。これまで同社では従業員に市販のマスクを配布していたそうですが、9月からこの自社製マスクの配布を始めたとのこと。Appleでは社員に限定グッズを配る習慣があり、今回のマスク配布も一種の伝統のようなものだそうです。
しかしAppleマスクを紹介する記事に対して、「ほしい!」「どこで買える?」「従業員だけなんて超残念!」など、マスクをほしがる人のツイートがいっぱい寄せられており、Appleユーザーなら間違いなく使いたくなりそうな“お宝マスク”になりそうです。
医療従事者向けにフェイスシールドも開発
Appleのティム・クックCEOは新型コロナウイルスの感染が広まり始めた春、2000万枚のマスクの調達とあわせて、フェイスシールドを開発し医療機関へ提供すると発表していました。このフェイスシールドもAppleが独自にデザイン・製造しており、2分以内に簡単に組み立てができるそうです。
Appleが世に送り出してきた製品を考えると、ウイルスから防護する目的を果たしながら、装着しやすさや使い心地なども考慮したフェイスシールドが作られたのではないでしょうか? たとえ販売しないモノであっても、同社のデザイナーたちはとことんAppleらしさを追求してデザインしていることでしょう。マスクのような小さなアイテム1つひとつにも、作り手の魂が宿るものなのかもしれません。