ASUS JAPANが9月26日に「ROG Phone 3」を発売しました。ゲームに特化したスマホの第3弾モデルで、現行機種では最強と呼べるパワフルなスペックが注目を集めています。
まず、ざっくりと紹介すると、ROG Phone 3のプロセッサーはSnapdragon 865 Plus(最大3.1GHz)。現行機種向けでは最高グレードのチップです。メモリ(RAM)が異なる2モデルが用意され、16GBモデルが12万9800円(税別)、12GBモデルが11万9800円(税別)。筆者が借りたのは16GBモデルですが、12GBでも十分すぎる容量ですよね。ストレージ(ROM)は512GBで、バッテリー容量は、なんと6000mAh。6.59インチの大画面ディスプレイは144Hz駆動で、タッチサンプリングレートは270Hz。トリプルカメラも搭載。さらに、5Gにも対応しています。
もはやフツーの人にはオーバースペックとも思える超ハイスペックモデルですが、誰でもハイスペックの恩恵を受けられるのか? 「ツムツム」や「ポケモンGO」など、お馴染みのゲームでもスコアは上がるのか? ゲーマーではないが、スマホは結構ヘヴィに使う筆者が1週間ほど使ってみました。
どんなゲームも簡単に感じられる!?
ROG Phone 3を買ったら、まず試してみたいのがゲームですよね。そこで、筆者がほかの機種でプレイしたことがある、いくつかのゲームをROG Phone 3で試してみました。
ゲームアプリをインストールすると、アプリをダイレクトに起動する以外に、「Armoury Crate」というプラットフォームからも起動できるようになります。「Armoury Crate」では、パフォーマンスモードやリフレッシュレートを変更したり、プレイ中の着信拒否も設定したりできるなど、ゲームを快適に楽しむためのカスタマイズが行えます。また、ROG Phone 3のポテンシャルを生かせるゲームを探してダウンロードできるようにもなっています。
筆者が最初に入れてみたのは「LINE ディズニー ツムツム」。画面をなぞってプレイするゲームですが、タッチレスポンスが速いので、非常に滑らかに、心地よくプレイできました。普段使っているアカウントとは異なるアカウントを作成してプレイしたので、ゲームの初期段階しか試していませんが、上級に進むと求められるテクニックにおいても有利ではないかと思えました。
次に、「Pokemon GO」を試してみました。機種によってはGPSの測位が遅れたり、ずれたり、モンスターボールを投げるときにタイムラグが生じたりしがちですが、ROG Phone 3ではストレスフリー。快適にプレイできました。とは言え、「Pokemon GO」はそもそもスピーディーな操作はさほど必要ではありません。使用感としては、一般的なハイエンドスマホと同等という印象です。ただし、6000mAhの大容量バッテリーを搭載しているので、電池残量を気にせずに楽しめることはアドバンテージと言えるでしょう。
「フリックテニス 3D」というテニスゲームも試してみました。筆者が今までに使ったスマホよりも圧倒的にプレイしやすく、高スコアを狙えるように思えました。タップ&フリックのサーブやレシーブが直感的に行えて、画面が大きいので臨場感もアップしました。ROG Phone 3は、特に横向きで両手でプレイするゲームに適しているように感じます。
「アスファルト9」は、普段はそんなにプレイすることはないのですが、ゲームの操作感を比較するために、よく使うゲームです。さすがに、レースゲームはゲーミングフォンとの相性が抜群にいいですね。スマホではなく、ゲーム専用機でプレイしているような臨場感を味わえました。ほかのスマホでプレイするときよりも高スコアが出て、自分がうまくなったように思えました。
ROG Phone 3は、積極的にゲームを楽しみたい人だけでなく、暇つぶし程度にゲームをする人や、流行っているゲームは試してみたいという人も満足できそうです。スマホのゲームってこんなに楽しかったか! とハマるきっかけになるかもしれません。
サブスクの映画を楽しみたい人にも最適!
ゲームを快適に楽しむために設計されたハードウェアは、ほかの用途にも役立ちます。
6.59インチの有機ELディスプレイは、動画を見るには最適。筆者は普段、YouTubeやNetflixを見る際、スマホからテレビにキャストして観ることが多いのですが、ROG Phone 3の画面では、十分に没入感を味わえました。大容量バッテリーのおかげで、電池残量を気にせずに済みますし、内蔵スピーカーの音質が良く、音量もかなり大きくできるので、自宅ではイヤホンなしで楽しめます。
ROG Phone 3には「AeroActive Cooler 3」という冷却用アダプターも付属しています。ファンによって放熱できるほか、下部にUSBコネクトとイヤホンジャックを備え、充電しながら、音声を聴きながら、ゲームがしやすくなっています。写真を撮り忘れたのですが、このAeroActive Cooler 3にはキックスタンドが付いていて、卓上にスマホを立てて、動画を観るときにも役立ちました。
ボディの右側面の上下、つまり横向きにした状態での右上と左上には、触れた強さを感知するセンサーが内蔵されていて、「AirTrigger 3」という機能が実装されています。ゲームの操作に生かせる機能ですが、よく使う機能をワンタッチで起動するショーカットを割り当てることもできます。
トリプルカメラの撮影画質も満足できる水準
アウトカメラは、メイン(6400万画素)+広角(1300万画素)+マクロ(500万画素)という3眼構成。屋外では明るく自然な色で撮れて、望遠カメラは搭載していないものの、デジタルズームを使っても、さほど画質劣化は目立ちませんでした。夜景もきれいに撮れて、「マクロ」モードもピントが合わせやすく使いやすい印象。動画の画質や音質も満足できるレベル。フロントカメラも2400万画素なので、自分撮りも高画質で楽しめます。
5Gに対応しているので、長期的に使いたい人も安心
試用期間中に試せなかったのは「5G」。まだ、5Gのサービスエリアが限定的で、5G対応の格安SIMも少ない状況ですが、これから2年くらいの間に急速に普及するであろうことを考えると、ハイスペックモデルは5Gに対応していると安心です。ちなみに、Wi-Fiは最新のWi-Fi 6にも対応していますが、筆者がまだ対応ルーターを導入していないこともあり、実際に試すことはできませんでした。
ROG Phone 3はハイスペックモデルの中でも頭ひとつ抜き出る仕様なので、価格は11万9800円(税別)〜とそれなりですが、パッケージからこだわっています。開封して初めて起動したときには結構驚くかもしれません。うまく説明できなくて恐縮ですが、チュートリアル的な画面で、ほかのスマホでは見られない画面アクションなどが見られる趣向になっています。
ゲーミングフォンは派手で尖ったデザインが多いのですが、ROG Phone 3は黒を基調に、わりとシンプルですっきりとした印象。派手さよりも高級感を強調したデザインと言えるでしょう。背面のライトは「Aura RGB ライトニング」と呼び、光り方はカスタマイズできます。
スペックと使い勝手をチェックしていくと、10万円超えは当たり前。金額に見合った満足度が得られそうなモデルなんですよね。スマホのスペックをリードしていくであろうゲーミングスマホ。ゲームがメインではないヘヴィユーザーも要チェックですよ!
【フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。