有線イヤホンが100円、片耳タイプのワイヤレスイヤホンが300円から買えるという、驚異の安さを誇るダイソーのオーディオアイテムですが、その実力はどうなのでしょうか?
これまで同社の300円の高音質イヤホンや500円の有線ヘッドホンを試してきましたが、価格なりのモノもあれば、ちょっとハズレかなというモノもあり、宝探しのように“当たり”を探す楽しさに目覚めてきました。ぜひ過去の記事もチェックしてみて下さい。
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今回は、ダイソーで販売されているBluetoothスピーカー2種類を購入して使ってみました。
価格の割には質感は上々
最初に試したのは、500円(税抜)で販売されているコンパクトなBluetoothスピーカー「SR9910」。Bluetoothだけでなく、microSDカードやUSBメモリに保存した音楽ファイル(MP3のみ)も再生できてしまうというもの。
本体は手に収まるサイズのコンパクトなサイズ。前面にはサランネットもついており、質感は500円としてはなかなかのものです。本体向かって右側には布テープのループがついているので、フックにひっかけたり、カラビナに取り付けて持ち運ぶことも可能。
本体上部に操作ボタンが備わっており、「M」がBluetooth/microSDカード/USBメモリ再生を切り替えるモード切替ボタン、「+」「-」はそれぞれ短く押すと曲送り/曲戻し、長押しでボリュームアップ/ダウン、「>」は再生/一時停止となります。直感的にわかりやすく、ボタン式なので操作性も良好。誰でも簡単に扱える点は高評価ですね。
背面には電源ON/OFFのスライドスイッチと、充電用のmicroUSBポート、USBメモリ用端子、micro SDカードスロットが配置されています。カバーはついていないので、水濡れやほこりには注意が必要。
そして底面には2か所にゴムが貼られています。地味ですが、これにより置いたときにすべりにくく、音を出しても本体のビビリを抑えてくれるなど、なかなかいい働きをしてくれています。低価格なのに、細かいところに気を配っているのはすばらしいですね。
ざっと本体を見てみると、なかなかいい仕上がりになっていると感じました。なお、本体カラーは黒、グレー、紺の3色があるようです。今回はグレーを選びました。
続いてスペックを確認しておきましょう。通信規格はBluetooth 5.0で、作動範囲は10mまで。スピーカー出力は3W、再生周波数帯域は20Hz~18kHz、SN比は65dB。内蔵バッテリーは500mAhで、再生時間は約2.5時間(最高音量時)、充電時間は約3.5時間。充電用USBケーブルが同梱されています。
再生時間より充電時間のほうが長いのは……という感じですが、安いので仕方ありません。最新のBluetooth 5.0に対応しているのはすばらしいですね。そして、スピーカー出力を見る限り、出力はモノラルのようです。
低音弱めだがそこそこ聴ける音質
さっそく音を聴いてみましょう。今回はiPhone 11を使いBluetooth接続で音楽を再生してみました。
電源スイッチを入れると、大きめの音量で効果音が鳴り、英語のアナウンスで「Bluetoothモード」と教えてくれます。この状態で、iPhone側のBluetooth接続設定から「SR9910」を選択すると、ピンポーンと音がなり鳴り、接続が成功したことを教えてくれます。電源ONとともに自動的にBluetooth接続モードになってくれるのは便利です。
音楽を再生してみると、低音の迫力はまったく感じられないものの中域がしっかり出ており、ボーカル曲を聴くと、思いのほか聴ける音になっていると思いました。ガツンとした低音が欲しい、という人でなければ、そこそこ満足できる水準なのではないでしょうか。
また、声が聞き取りやすいので、ネットラジオやドラマ・映画などのネット動画のお供にするのもアリです。コーデックの表記はどこにもないので、おそらく標準的なSBCのみですが、動画を見ていても音が映像とズレると感じることもあまりなく、普通に視聴できました。スマホやタブレットなどでネット動画を見る人は、そのためだけに買ってもいいと思います。
スピーカーがモノラルなので、どうしても広がりや奥行きの表現が苦手であること、また低音がかなり弱く軽い音になってしまうことが弱点ではありますが、そこさえ目をつぶれるなら、結構使えるスピーカーだと思います。価格が安く、気軽に使えるという意味で、1個持っておいても損はない商品といえるでしょう。