新型コロナウイルスが騒がれるようになって初の冬ということで、これまでには感じていなかった様々な“冬のつらいこと”が発生しているように思う。
アルコールやこまめな手洗いで手や指先がガサガサに荒れたり、密閉空間における「換気をこまめにしたい派」VS.「でも寒いじゃん派」の争いだったりと、コロナ禍の冬はとにかく大変なのである。コロナを疑われるから、軽い風邪すら引けやしない。
そんな中でも、自宅テレワーカーの腰痛はキツい問題だろう。そもそも、普通の家庭は仕事をする前提で設えられていない。リラックスできるソファやローテーブルはあっても、そこでがっつりPCで作業するなんて、不可能に近い。仕方なく、ダイニングテーブル&チェアで仕事をするとしても、硬くて座り心地の悪い椅子に長時間座っていたら、冷えとのコンボでヘビーな腰痛待ったなし! だ。
とはいっても、機能的なハイバックのオフィスチェアを自宅に導入するのはなかなかハードルが高い。であれば、あの硬くて座りづらいダイニングチェアを、少しでも改善するのが最善策ではないか?
そこで今回は、オフィス通販のカウネットが開発した商品を紹介したい。
長時間のPC作業から腰を守るなら“前傾姿勢”が重要!
そもそも、ダイニングチェアのなにが仕事に向いてないかといえば、基本的には深くゆったり腰掛ける前提の形状をしているのが良くない。数時間机に向かって作業すると、どうしても猫背になり、腰痛勃発。
かといって浅く腰掛けると、今度は座面が硬いのがアダとなる。小さい座面積で分散しきれなかった体圧が、尻や太股裏にかかって梨状筋がこわばる→座骨神経を圧迫→腰痛、というコースだ。
そう、ダイニングチェアに長時間座るのは、どうやったって腰痛につながるのである。
硬い椅子がオフィスチェアに化ける魔法のクッション
そこでまずは、クッションを敷くのが急務だ。そういった腰痛サポートクッションは、すでにあちこちのメーカーから発売されているし、導入済みという人もいるだろう。冬と言わず、年中ガチの腰痛に泣かされている筆者も、これまでいろいろな腰痛クッションを試してきたが、そんな中で興味深かったのが、カウネットの独自ブランドであるカウコレプレミアムから発売された、「ワークサポートクッション エアーイン」である。
カウコレプレミアム(カウネット)
ワークサポートクッション エアーイン 座用
7990円(税別)
フォームウレタン製のふっかりとしたクッションなので、そのまま尻の下に敷けば、かなり快適。広い座面の全体で体圧が分散されるので、これだけでも充分に腰痛対策にはなるはず。なにも敷かない状態と比べたら雲泥の差だ。
しかしこのクッションは、それだけでは終わらない。座面をよく見ると、フチになにか不思議なモールドがあるのがわかるだろうか?
実はこれ、座面の角度調整用エアポンプなのである。腰を浮かせた状態でモールド部を掴み、グッグッグッと何度か押し込むと……おお、座面裏側の奥が円筒状に膨らんでいる!
このポンプで膨らませた部分が持ち上がることで、座面の角度が急になり、座ったときに前傾姿勢がとれるようになるのだ。この姿勢なら、椅子に深く座ったままでも猫背にならず作業ができて快適。腰もつらくないのである。
ついでに背もたれに追加の背用クッションを装着すれば、座り心地はまさにちゃんとしたオフィスチェア! という感じだ。
逆に、少し前傾がきつすぎると思うなら、もちろんほどよく調整することも可能だ。ポンプの隣にある黒い調整ボタンを押せば、スーッとエアが抜けていくので、自分の体格や好み、テーブルの高さに合わせて角度を決めればOK。
姿勢さえピタリと決まれば、腰の心配をすることなく長時間の作業でもこなせるはずである。実際、この記事もダイニングチェア+ワークサポートクッション エアーイン(ポンプ8プッシュ)で執筆してすでに3時間ほどだが、ぜんぜんラク! これいいわー。
ただ、ウレタンが柔らかいため、膨らんだエアクッションの硬さまでダイレクトに尻に伝わってしまうのは、ちょっともったいない。個人的には、これがなければ満点だったように思う。
とはいえ、ここまで姿勢が調整できる機能は、他の腰痛サポートクッションにはなかったわけで。在宅ワークで腰痛が悪化したという人なら、まず試してみる価値はあるだろう。クッションとしては多少高価ではあるが、何万円もする大きなオフィスチェアを買うとか、冬場ずっと整骨院通いをする手間とかを考えれば、何ほどがあろうかという感じなのだ。
「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
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