4月21日午前2時(日本時間)から行われたApple Event。ここで発表された新製品で最も注目を集めそうなのは、驚異的なパワーを誇るM1チップが内蔵された「iPad Pro」です。外観上の形は従来から大きく変わってはいませんが、性能はさらに大幅にアップ。この記事では、どんなスペックを持っているのか解説していきたいと思います。
M1チップにより性能が飛躍的に進化
新「iPad Pro」最大の注目ポイントはM1チップの内蔵でしょう。昨年発売された「MacBook Air」などに搭載され、パフォーマンスレベルが格段にアップ。いままでのApple製品と比べて処理速度が最大2.8倍速くなり、グラフィック性能も最大5倍で速く、美しくなりました。それらを、僅かな電力で発揮できることでバッテリー駆動時間も増加。まさに驚異的なパワーを誇るチップなのです。
今回iPad Proに搭載されるM1チップは、CPU、GPUが8コア、機械学習関連の処理を担うNeural Engineは16コアという構成で、先代の「iPad Pro」に搭載されたチップ「A12Z Bionic」と比べて、CPUの処理能力は最大50%、8コアのGPUは、最大40%向上しました。また、複雑なARモデルを構築やコンソール級グラフィックスを駆使したハイフレームレートのゲームをプレイするなど、あらゆることが思いのままとなります。
11/12.9インチの2モデルをラインナップ
新iPad Proは、ディスプレイの仕様が異なる11インチと12.9インチの2モデルを展開。なかでも、12.9インチモデルに採用される「Liquid Retina XDRディスプレイ」の美しさは圧倒的。ディスプレイの背面に1万個以上のミニLEDを詰め込んだことにより、100万:1の高コントラスト比を実現し、現実世界に近い精細な映像を映し出せます。目の覚めるようなフルスクリーンの最大輝度は1000ニトと非常に明るく、HDRのピーク輝度は1600ニトに達します。また、P3の広色域、True Tone、ProMotionなどの先進的なディスプレイテクノロジーも組み込まれており、11インチモデルでもサポートされます。
カメラは、前面が1200万画素センサー/122度の視野角を持つ新しい超広角カメラを搭載。このカメラと学習機能を使って、ユーザーがフレームの中心から外れないように自動でパンを調整してくれる「センターフレーム」機能を新たに搭載しました。ほかの人がビデオ通話などで出入りする際にも、全員が映るように自動で拡大や縮小してくれます。
背面カメラには1200万画素の広角と、1000万画素の超広角、そしてLiDARスキャナが備えられています。LiDARスキャナは、光が物体に反射して戻るまでの時間を計測。ユーザーがどんな空間にいても、臨場感のあるAR体験を楽しめるようになっています。暗い環境で写真やビデオを撮る時は、パワフルなISPと連係して細部まで捉えてくれるそう。
USB Type-CコネクターはThunderboltに対応し、最大40Gbpsのデータ転送を可能。そして、超高速の5GやWi-Fi接続も利用できます。映画をストリーミングで楽しむ、仕事仲間と共同作業をする、コンテンツをアップロードするなど、そのすべてを外出先で最速のネットワークに接続して行えます。
タブレットという枠から飛び出してしまうほど規格外な機能を持つ「iPod Pro」。M1チップが内蔵されたことにより圧倒的なパフォーマンスが発揮されており、ディスプレイの美しさ、広角カメラの素晴らしい性能など、すべてにおいてトップ・オブ・トップのタブレットといえるでしょう。
●新型11インチiPad Proラインナップ
・容量…128GB/256GB/512GB/1TB/2TB
・サイズ…178.5mm(横)/247.6mm(縦)
・カラー…シルバー/スペースグレイ
・価格…9万4800円~
●新型12.9インチiPad Proラインナップ
・容量…128GB/256GB/512GB/1TB/2TB
・サイズ…214.9mm(横)/280.6mm(縦)
・カラー…シルバー/スペースグレイ
・価格…12万9800円~
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