御多分に洩れず、筆者も携帯電話をこの春から始まったオンライン契約専用の新プランへと、早々に乗り替えた。これまでは、段階制プラン+できるだけ3~5GB程度の使用量に抑えることで通信料金をケチってきたのだが、それが一気に20GBまで従来より安く使えるようになったわけで、非常に助かるのだ。おかげで、出先でちょっと時間が空いたときも「スマホで動画でも観とくか」という選択肢をとりやすくなって、まぁありがたいことである。
すると、今まで使ってこなかったモノがひとつ必要となってきた。動画を観る際にスマホを立てかけておける、スタンド的なツールだ。
スマホを横位置に構えたまま、観やすいように手で保持し続けるのはなかなかダルいので、やはりちょうどイイ感じに固定しておきたい。もちろん、コンパクトな折りたたみスタンドなんてものは、探せばいくらでもあるが……ちょうどそういった用途に良さそうな文房具が発売されていたような気がするな? アレ、使えるんじゃないだろうか。
スマホを立てかけるのにちょうどいいペンケース
そこで、試しに入手してみたのが、サンスター文具のペンケース「SMAND(スマンド)」だ。この名前は、おそらく「スマホスタンド」からの造語であろう。つまりは、ペンケース兼スマホスタンドとして機能するというものである。
サンスター文具
SMAND
1595円(税込)
形状は、シンプルに三角柱をゴロンと寝かせたもので、5面すべてに硬めの芯材が入ったセミハードタイプだ。
開閉はダブルファスナーで、三角注の上辺がガバッと大きく開く。そこそこ大きいので容量もたっぷりあるが、さらにこの大きな開口で中の見晴らしも良好。できれば開口状態で固定できると、なお便利だったが、これでも充分に使いやすい。
ところで、肝心のスマホスタンドはどこに……? と思ったら、「SMAND」のネームタグがついたカバーパーツが、それらしい。指をかけてペラッとめくると、マグネットで本体に貼り付いていたカバーが、そのままフタが開くように展開した。感覚的には、三角のおにぎりから海苔を剥がしたみたいな雰囲気である。
この“海苔を途中まで剥がしたおにぎり”ことSMANDを机に置いたら、三角柱の傾斜にスマホをもたれかけさせれば、スマホスタンド形態の完成。
“剥がした海苔”=ベースの裏面には、ストライプ状に何本もゴムの滑り止めが走っているため、スマホを乗せてもズルズルと滑り落ちることがない。これなら、画面が見やすい角度に角度を調整することも可能だ。
タテ置き・ヨコ置きも自由自在だし、スマホスタンドに変形させるシークエンスが“開くだけ”と、非常にシンプル。
設置スペースは単機能のスマホスタンドよりも必要だが、そもそもペンケースを机に出している前提であれば、そこに新たに別のスタンドを置くよりも場所を取らないし、何よりイチイチ単機能のスタンドを持ち歩く手間もない。
動画視聴だけでなく、オンライン会議や授業にも万全
学生なら動画授業の視聴に便利だし、仕事で使うにも、ノートPCを広げずにスマホでサクッとオンライン会議に出席できる。
そう考えれば、机に出ていることの多いペンケースとスマホスタンドのマッチングは、なかなかに優れているんじゃないだろうか、と思った次第だ。現実的には、「スマホスタンドが欲しい」+「いま使っているペンケースを買い替えても構わない」という層にしかリーチしないので、ちょっと難しい製品だとは思う。しかし、使ってみるとなかなかに便利な製品なのは、間違いない。
最後に、蛇足かもしれないが、SMANDはガジェットポーチとして使うのもアリ、というのはお伝えしておきたい。先にも述べたように容量的には余裕があるので、モバイルバッテリーとケーブル類をまとめて収納しておくにも実用範囲だ。
しかも、バッテリーを収納したままでスマホに接続し、立てかけての動画視聴だって可能なのだ。(本体内のバッテリー劣化につながるので、良くない使い方ではあるけれど。)
「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
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