家飲み需要が高まるなか、レモンサワーブームを支えているのが缶チューハイ。人気カテゴリーなだけにブランド数が多い中、今回注目するのは「サッポロ レモン・ザ・リッチ」です。この商品の個性を掘り下げた上で、フレーバー4種の飲み比べで特徴をレポートしていきましょう。
レモンの果皮、オイル、パルプ。良質なレモン成分がたっぷり
「サッポロ レモン・ザ・リッチ」はレモン果汁の質にこだわった「上質系レモンサワー」をメーカーはうたっていますが、個人的に注目しているのは、“多果汁タイプではないが果汁がスゴい”という点。なぜかというと、「一度逆さにしてから飲むこと」が推奨されているからです。
一般的に、逆さにしてから飲むことを推奨している缶チューハイは、果汁が10%以上のいわゆる“多果汁系“。逆さにする理由は、缶の下部に多くの果汁が沈殿しているからです。
一方で「サッポロ レモン・ザ・リッチ」は果汁の多さを売りにはしていませんが、良質なレモン成分がどっさり入っています。これは、レモンフレーバーに特化した缶チューハイでは非常にまれ。ここに筆者は注目しているというわけです。
また、この果汁には、レモン果皮、レモンオイル、レモンパルプが入った混濁果汁を使っているのも差別化ポイント。レモンのほろ苦さやコク、爽やかな香りなど、通常のレモン果汁だけでは表現しきれない“奥行きのある濃い味“を実現しています。
同じレモンサワーでも各々のキャラが立っているから楽しめる
そんな「サッポロ レモン・ザ・リッチ」は2019年4月にデビューし、2021年2月に、贅沢な濃さを堪能できる上質系のレモンサワーとしてリニューアル。飲んで1本ずつ味わいレビューしていきます。
まずは、「サッポロ レモン・ザ・リッチ 特製レモン」から。飲みごたえとクリアな爽快感がいい感じで両立。アルコール感も含めてちょうど良く、王道のおいしさです。
「サッポロ レモン・ザ・リッチ 苦旨レモン」は、スタンダードな「サッポロ レモン・ザ・リッチ 特製レモン」をベースに、ビターなフックをプラスに、やりすぎない苦味がお見事。大人な味わいを求める人には特にオススメです。
「サッポロ レモン・ザ・リッチ 神レモン」は、アルコール度数を高めたことで、ボディがしっかりした印象。甘み、酸味、苦みも増強され、全体的にグッとくるパンチのある味わいです。がっつりとした濃厚な料理にもよく合いそうと感じました。
限定の「サッポロ レモン・ザ・リッチ 旨塩レモン」。塩加減はやさしめで、それよりも塩こうじが全体の厚みに起因している印象。コクやうまみといったベースにあるふくよかさが底上げされて、奥深い味わいに。ダシを効かせた和食には特に合うと思います。
4種を飲み比べて、それぞれにリッチなレモン感のほかに一芸をもっていることが分かりました。特に「サッポロ レモン・ザ・リッチ 旨塩レモン」は、この夏だけのおいしさ。シチュエ―ションや料理によって飲むフレーバーを変えるなど、ぜひいろいろ試してみてください。